|
|
|
| 一般名 |
A型ボツリヌス毒素注射用 |
|
規格 |
100単位1瓶 |
 |
|
 |
| 薬効 |
1229
神経系及び感覚器官用医薬品
末梢神経系用薬
骨格筋弛緩剤
その他の骨格筋弛緩剤
|
|
薬価 |
92249.00 |
 |
|
 |
| 区分 |
毒 |
|
製造メーカー |
グラクソ・スミスクライン |
 |
|
 |
| 販売メーカー |
グラクソ・スミスクライン |
|
|
|
|
|
 |
|
| 用法/用量 |
1.眼瞼痙攣:A型ボツリヌス毒素として初回1.25〜2.5単位/部位を、1眼当たり眼輪筋6部位の筋肉内に注射する。また、眼輪筋切除術施行後の患者に投与する場合には、筋電計を用いて注意深く目標とする部位を同定する。効果は3〜4カ月間持続するが、症状再発の場合には再投与する。但し、2カ月以内の再投与は避ける。また、再投与は初回投与量の2倍までの用量を用いることができるが、本剤の薬理作用である筋麻痺作用が予想以上に強く発現した結果と見られる閉瞼不全、眼瞼下垂等の副作用が現れた場合には、再投与時の用量を適宜減量する。また、1カ月間に累積で45単位を超える投与は避ける。注射部位は添付文書の図を参照。
2.片側顔面痙攣:A型ボツリヌス毒素として次の用量を痙攣筋(*)に筋肉内注射する。痙攣筋が複数ある場合は、分割して投与する。
1).初回投与の場合には合計で10単位を投与する。
2).初回投与後4週間観察し、効果が不十分な場合には、更に追加で合計20単位を上限として投与することができる。
3).症状再発の場合には、合計で30単位を上限として再投与することができる。但し、2カ月以内の再投与は避ける。
(*)痙攣筋:眼輪筋、皺眉筋、前頭筋、口輪筋、大頬骨筋、小頬骨筋、笑筋、広頚筋、オトガイ筋等。
3.痙性斜頚:A型ボツリヌス毒素として次の用量を緊張筋(*)に筋肉内注射する。緊張筋が複数ある場合は、分割して投与する。
1).初回投与の場合には合計で30〜60単位を投与する。
2).初回投与後4週間観察し、効果が不十分な場合には、更に追加で合計180単位を上限として投与することができる。
3).症状再発の場合には、合計で240単位を上限として再投与することができる。但し、2カ月以内の再投与は避ける。
(*)緊張筋:胸鎖乳突筋、僧帽筋、板状筋、斜角筋、僧帽筋前縁、肩甲挙筋、傍脊柱筋、広頚筋等。
4.2歳以上の小児脳性麻痺患者における下肢痙縮に伴う尖足:2歳以上の小児にはA型ボツリヌス毒素として4単位/kgを、罹患している腓腹筋の内側頭・外側頭の各々2カ所に筋肉内注射する。両下肢に投与する場合は、4単位/kgを両肢に分割して投与する。初回投与以後、効果不十分な場合にはヒラメ筋、後脛骨筋等へ投与することができる。
なお、症状に応じて適宜増減することができる。但し、1回の総投与量は200単位を超えないこととし、再投与は前回の効果が消失した場合に可能であるが、3カ月以内の再投与は避ける。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
複数の適応に本剤を同時投与した場合の安全性は確立されていない[臨床試験において、複数の適応に本剤を同時投与した経験はない]。
1.眼瞼痙攣:眼瞼下垂が現れることがあるので、上眼瞼挙筋周囲への投与を避ける。
2.片側顔面痙攣:
1).片側顔面痙攣で痙攣筋の同定が困難な場合には、筋電計を用いて注意深く目標とする部位を同定する。
2).片側顔面痙攣の患者には、筋ごとの適切な部位及び投与量に留意し、痙攣している筋肉内に注射する[臨床試験成績及び使用経験から、次のような投与部位及び投与量が推奨されている]。
(1).初回投与
眼輪筋:1部位当たりの投与量(単位/部位)1.25、投与部位数(部位)4。
その他の筋:痙攣筋に眼輪筋とあわせて合計10単位を分割投与。
(2).初回投与後の追加投与及び再投与
眼輪筋:1部位当たりの投与量(単位/部位)2.5[注1]、投与部位数(部位)4。
皺眉筋:1部位当たりの投与量(単位/部位)2.5、投与部位数(部位)1。
前頭筋:1部位当たりの投与量(単位/部位)2.5、投与部位数(部位)1。
口輪筋:1部位当たりの投与量(単位/部位)2.5、投与部位数(部位)2。
大頬骨筋:1部位当たりの投与量(単位/部位)5.0、投与部位数(部位)1。
小頬骨筋:1部位当たりの投与量(単位/部位)5.0、投与部位数(部位)1。
笑筋:1部位当たりの投与量(単位/部位)5.0、投与部位数(部位)1。
オトガイ筋:1部位当たりの投与量(単位/部位)5.0、投与部位数(部位)1。
広頚筋[注2]:1部位当たりの投与量(単位/部位)2.5、投与部位数(部位)上限4。
[注1]臨床試験では、追加投与及び再投与時には眼輪筋に対して1部位当たり5単位まで投与された症例がある。なお、眼輪筋に対して2.5単位を超えて投与する場合には、特に副作用の発現に留意しながら慎重に投与する。
[注2]広頚筋に対しては筋緊張によりスジ状として隆起している部位に投与する。なお、薄い皮筋であるため穿通しないよう注意する。
3.痙性斜頚:
1).痙性斜頚で緊張筋が深部であるなど、触診で緊張筋の同定が困難な場合には、筋電計を用いて注意深く目標とする部位を同定する。
2).痙性斜頚で投与による効果が認められない場合は、用量及び投与部位について再検討した上で追加投与を行う。
3).痙性斜頚では、本剤注射により投与筋の筋緊張が低下したのち、その協働筋側の緊張が亢進し、異常姿勢を来すことがあるため、初回投与以降では緊張が亢進している筋を注意深く同定し、投与する。
4).痙性斜頚では、初回及び初回後の追加投与を含む240単位までの投与により全く効果が認められない場合は、より高頻度・高投与量で投与を行っても効果が期待できない場合があるため、本剤の投与中止を考慮する。
5).痙性斜頚の患者には、筋ごとの適切な部位及び投与量に留意し、注射する[臨床試験成績及び使用経験から、次のような投与部位及び投与量が推奨されている]。
(投与筋)胸鎖乳突筋[注1]:(初回投与量[注3]、投与部位数)15−50単位を2カ所以上に分割:(最高投与量[注4])100単位。
(投与筋)僧帽筋:(初回投与量[注3]、投与部位数)30−60単位を2カ所以上に分割:(最高投与量[注4])100単位。
(投与筋)板状筋:(初回投与量[注3]、投与部位数)25−50単位を2カ所以上に分割:(最高投与量[注4])100単位。
(投与筋)斜角筋:(初回投与量[注3]、投与部位数)15−25単位:(最高投与量[注4])50単位。
(投与筋)僧帽筋前縁:(初回投与量[注3]、投与部位数)15−30単位:(最高投与量[注4])100単位。
(投与筋)肩甲挙筋[注2]:(初回投与量[注3]、投与部位数)20−30単位:(最高投与量[注4])80単位。
(投与筋)傍脊柱筋:(初回投与量[注3]、投与部位数)20単位:(最高投与量[注4])50単位。
(投与筋)広頚筋:(初回投与量[注3]、投与部位数)20−30単位:(最高投与量[注4])80単位。
[注1]胸鎖乳突筋に投与する場合は、嚥下障害発現のリスクを軽減するため、両側への投与を避ける。
[注2]肩甲挙筋へ投与する場合は、嚥下障害及び呼吸器感染のリスクが増大する可能性があるので注意する。
[注3]各筋に対し、初めて投与する場合の投与量を示す。
[注4]各投与部位への投与量は30単位を上限とする。
4.2歳以上の小児脳性麻痺患者における下肢痙縮に伴う尖足:
1).小児脳性麻痺患者における下肢痙縮に伴う尖足で緊張筋の同定が困難な場合には、筋電計、超音波検査やスティミュレーター等を用いて注意深く目標とする部位を同定する。
2).小児脳性麻痺患者における下肢痙縮に伴う尖足の患者には、筋ごとの適切な部位及び投与量に留意し、注射する。 |
|
|
 |
|
| 効能/効果 |
眼瞼痙攣、片側顔面痙攣、痙性斜頚、2歳以上の小児脳性麻痺患者における下肢痙縮に伴う尖足。
<効能・効果に関連する使用上の注意>
本剤を2歳以上の小児脳性麻痺患者における下肢痙縮に伴う尖足に対して投与する場合は、次の点に注意する。
1.2歳以上の小児脳性麻痺患者における下肢痙縮に伴う尖足に対して投与する場合、本剤は理学療法等の標準的治療の代替とはならないため、これらの治療と併用して使用する。
2.2歳以上の小児脳性麻痺患者における下肢痙縮に伴う尖足に対して投与する場合、本剤は非可逆的拘縮状態となった関節の可動域の改善に対しては効果を有しない。 |
|
|
 |
|
| 副作用 |
眼瞼痙攣を対象とした使用成績調査6,445例中、652例(10.12%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。その主なものは、眼瞼下垂141例(2.19%)、兎眼・閉瞼不全138例(2.14%)、流涙67例(1.04%)であった(再審査申請時)。
片側顔面痙攣を対象とした使用成績調査8,070症例中、664例(8.23%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。その主なものは、兎眼・閉瞼不全177例(2.19%)、局所性筋力低下、顔面麻痺各147例(1.82%)、流涙76例(0.94%)であった(第11回安全性定期報告時)。
痙性斜頚を対象とした使用成績調査2,844症例中、200例(7.03%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。その主なものは、嚥下障害85例(2.99%)、局所性筋力低下33例(1.16%)、発疹10例(0.35%)であった(第9回安全性定期報告時)。なお、痙性斜頚の国内臨床試験において本剤との因果関係が完全には否定しきれない突然死が1例報告されている。
2歳以上の尖足を有する小児脳性麻痺患者における下肢痙縮を対象とした海外臨床試験215例中、副作用発現率は67例(31%)であった。その主なものは転倒20例(9%)、下肢の疼痛5例(2%)、下肢の脱力5例(2%)、全身の脱力4例(2%)であった(承認時)。
1.重大な副作用
1).ショック、アナフィラキシー様症状、血清病(0.01%):ショック、アナフィラキシー様症状、血清病を起こす可能性があるので、本剤の投与に際しては、ショック、アナフィラキシー様症状、血清病の発現に備える、また、本剤投与後、悪心等の体調の変化がないか、患者の状態を十分観察し、異常がないことを確認する。呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、発疹等の症状が認められた場合には投与を中止し、血圧の維持、体液の補充管理、気道の確保等の適切な処置を行う。
2).眼(0.58%):重篤な角膜露出、持続性上皮欠損、角膜潰瘍、角膜穿孔の報告があるので、兎眼、閉瞼不全等が現れた場合には、眼球の乾燥を避けるため人工涙液等の点眼剤を投与するなど適切な処置を行う。
3).呼吸障害、嚥下障害(0.51%):嚥下障害から誤飲性肺炎を来し、重篤な呼吸困難に至ったとする報告が、また、本剤の投与部近位への拡散により呼吸機能低下が現れることがあるので、特に初回及び2回目の投与後1、2週間は嚥下障害、声質の変化、呼吸困難等の発現に留意するとともに、発現が認められた場合には、適切な処置を行う。
4).痙攣発作(頻度不明):痙攣発作あるいは痙攣発作再発が報告されているので、これらの症状が認められた場合には、適切な処置を行う(痙攣発作素因のある患者に投与する場合には特に注意する)、なお、小児では大部分が小児脳性麻痺患者からの報告であった。
2.その他の副作用:このような症状が現れた場合には適切な処置を行う。
1).過剰な筋弛緩作用:(1〜5%未満)兎眼、閉瞼不全、眼瞼下垂、局所性筋力低下(頚部筋脱力、口角下垂等)、(1%未満)顔面麻痺、眼瞼内反、(頻度不明)眼瞼外反。
2).眼:(1%未満)複視、霧視(霧視感)、羞明、結膜炎、眼乾燥感、眼脂、流涙、角膜炎、角膜糜爛、眼痛、視力低下、(頻度不明)眼刺激。
3).皮膚:(1%未満)発疹、皮膚そう痒感、多形紅斑、脱毛(睫毛眉毛脱落を含む)、(頻度不明)乾癬様皮疹。
4).注射部位:(1%未満)注射部ひきつり感、注射部腫脹、注射部出血斑、注射部疼痛、注射部熱感、注射部感染、近隣筋疼痛及び近隣筋緊張亢進。
5).血液:(1%未満)白血球減少、血小板減少。
6).消化器:(1%未満)嚥下障害、食欲不振、嘔気、嘔吐、下痢、口内乾燥、(頻度不明)腹痛。
7).精神神経系:(1%未満)頭痛、眩暈、失神、傾眠、神経根障害、感覚異常、しびれ感。
8).その他:(1%未満)脱力(脱力感)、倦怠(倦怠感)、発熱、CK上昇(CPK上昇)、耳鳴、発汗、感冒様症状、(頻度不明)聴力低下、ウイルス感染、耳感染、歩行障害、尿失禁、転倒。 |
|
|
 |
|
| 使用上の注意 |
(警告)
1.本剤の有効成分は、ボツリヌス菌産生のA型ボツリヌス毒素であるため、使用上の注意を熟読の上、用法及び用量を厳守し、眼瞼痙攣、片側顔面痙攣、痙性斜頚及び2歳以上の小児脳性麻痺患者における下肢痙縮に伴う尖足以外には使用しない[ミオクローヌス性ジストニー及び内転型の攣縮性発声障害の患者で、本剤による治療中に因果関係を否定できない死亡例の報告がある]。
2.眼瞼痙攣及び片側顔面痙攣に対する投与は、講習を受けた医師で、本剤の安全性及び有効性を十分理解し、本剤の施注手技に関する十分な知識・経験のある医師が行う。
3.痙性斜頚及び2歳以上の小児脳性麻痺患者における下肢痙縮に伴う尖足に対する投与は、講習を受けた医師で、本剤の安全性及び有効性を十分理解し、高度な解剖学的知識、筋電図測定技術及び本剤の施注手技に関する十分な知識・経験のある医師が行う[本剤による治療中に因果関係を完全に否定できない死亡例の報告があり、また、痙性斜頚患者では、特に呼吸障害、嚥下障害等頚部関連筋に関する副作用が現れる恐れがある]。
4.痙性斜頚患者への投与により、呼吸困難に至ったとする報告がある[嚥下障害から誤飲性肺炎を引き起こし、また、投与部近位への拡散により呼吸機能低下が現れることがある]。
5.眼瞼痙攣患者に、1回投与量として100単位を投与し、投与筋以外の遠隔筋に対する影響と考えられる呼吸困難及び筋無力症が発現したという報告がある。
(禁忌)
1.全身性の神経筋接合部障害を持つ患者(重症筋無力症、ランバート・イートン症候群、筋萎縮性側索硬化症等)[本剤は筋弛緩作用を有するため、病態を悪化させる可能性がある]。
2.痙性斜頚においては、高度呼吸機能障害のある患者[本剤の投与により、病態を悪化させる可能性がある]。
3.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳婦[妊婦、授乳婦に対する安全性は確立していない]。
4.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
(慎重投与)
1.筋弛緩剤投与中及び筋弛緩作用を有する薬剤投与中の患者[筋弛緩作用が増強されることが、また、嚥下障害の発現が高まる恐れがある]。
2.慢性呼吸器障害のある患者[本剤の投与により、病態を悪化させる可能性がある]。
3.重篤な筋力低下あるいは重篤な筋萎縮がある患者[本剤の投与により、症状を悪化させる可能性がある]。
4.閉塞隅角緑内障のある患者又は閉塞隅角緑内障素因(狭隅角等)のある患者[本剤は抗コリン作用を有するため、症状を悪化させる可能性がある]。
5.高齢者。
(重要な基本的注意)
1.本剤は眼瞼痙攣、片側顔面痙攣、痙性斜頚及び2歳以上の小児脳性麻痺患者における下肢痙縮に伴う尖足が適応の製剤のため、眉間の表情皺に対しては、ボトックスビスタ注用50単位を添付文書を熟読して使用する(本適応以外は安全性が確立していないので絶対使用しない)。
2.本剤の投与に際しては、患者又はそれに代わる適切な者に、次の事項について文書を用いてよく説明し、文書による同意を得た後、使用する。
1).本剤の有効成分は、ボツリヌス菌によって産生されるA型ボツリヌス毒素である。
2).本剤の投与は対症療法であり、効果は通常3〜4カ月で消失し、投与を繰り返す必要がある。
3).本剤の投与を長期間繰り返した場合、中和抗体産生により、効果が認められなくなることがある。
4).日常生活を制限されていた患者は、本剤投与後、過度の筋収縮を伴う労作を避け、活動を徐々に再開する。
5).痙性斜頚に対する本剤の、特に初回及び2回目の投与後1、2週間は、嚥下障害、声質の変化、息苦しい等の発現に留意するとともに、発現が認められた場合には、直ちに専門医の診療を受ける。
6).痙性斜頚に対する本剤投与後、姿勢の変化により今まで緊張していなかった筋が緊張することがある。
7).本剤投与後、3〜4カ月の間に呼吸困難、脱力感等の体調の変化が現れた場合には、直ちに医師に申し出る。
8).妊娠する可能性のある婦人は、投与中及び最終投与後2回の月経を経るまでは避妊する[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]。
9).男性は、投与中及び最終投与後少なくとも3カ月は避妊する[精子形成期間に投与されることを避けるため]。
3.本剤投与後、抗体が産生されることにより、耐性が生じる可能性があるので、効果の減弱がみられる場合には、抗体検査を実施する(抗体産生がみられない場合は、追加投与することができる)。抗体が産生された場合には、投与を中止する。
4.本剤を眼輪筋へ投与する場合は、次の点に注意する。
1).本剤を眼輪筋へ投与する場合は、投与時毎に視力検査を実施することが望ましい。
2).本剤を眼輪筋へ投与する場合は、眼科的観察を併せて実施し、特に眼球を傷害しないように眼球の保護に十分注意する(また、経過観察を十分に行い、眼科的異常が現れた場合には、直ちに精密検査を受けさせる)。
5.本剤の眼瞼深部への投与により、本剤が眼筋に作用することによって複視が現れることがあるので、投与部位に十分注意し、慎重に投与する。
6.本剤は、低用量でも閉瞼不全等の副作用発現がみられることがあるので、観察を十分に行いながら慎重に投与する。
7.ボツリヌス毒素の投与により、投与筋以外の遠隔筋に対する影響と考えられる副作用が現れることがあり、嚥下障害、肺炎、重度衰弱等に伴う死亡例も報告されており、嚥下困難等の神経疾患を有する患者、重度障害を有する小児患者では、この副作用のリスクが増加するため特に注意する。
8.本剤投与後、脱力感、筋力低下、眩暈、視力低下が現れることがあるので、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させる。
9.本剤はできるだけ少量(「用法・用量」の初回投与量を参照)から投与を開始することが望ましい。なお、疾患の重症度に応じて高い用量を投与しても、効果は期待できない場合がある。
(相互作用)
併用注意:
1.筋弛緩剤(ツボクラリン塩化物塩酸塩水和物、ダントロレンナトリウム水和物等)[閉瞼不全・頚部筋脱力等の過剰な筋弛緩が現れる恐れがあり、嚥下障害の発現が高まる恐れがある(筋弛緩作用が増強されることがあり、併用薬の抗コリン作用による口渇、嚥下困難等が出現するため、嚥下障害が増強されることがある)]。
2.筋弛緩作用を有する薬剤(スペクチノマイシン塩酸塩水和物、アミノグリコシド系抗生物質(ゲンタマイシン硫酸塩、フラジオマイシン硫酸塩等)、ポリペプチド系抗生物質(ポリミキシンB硫酸塩等)、テトラサイクリン系抗生物質、リンコマイシン系抗生物質、抗痙縮剤(バクロフェン等)、抗コリン剤(ブチルスコポラミン臭化物、トリヘキシフェニジル塩酸塩等)、ベンゾジアゼピン系薬剤及び類薬(ジアゼパム、エチゾラム等)、ベンザミド系薬剤(チアプリド塩酸塩、スルピリド等))[閉瞼不全・頚部筋脱力等の過剰な筋弛緩が現れる恐れがあり、嚥下障害の発現が高まる恐れがある(筋弛緩作用が増強されることがあり、併用薬の抗コリン作用による口渇、嚥下困難等が出現するため、嚥下障害が増強されることがある)]。
(高齢者への投与)
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、少量(眼瞼痙攣は1.25単位/部位、片側顔面痙攣は合計10単位、痙性斜頚は合計30単位)から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳婦には投与しない[外国において、本剤を投与された患者で胎児死亡が報告されており、また、本剤は動物実験で妊娠への影響及び胎仔への影響が認められている]。
(小児等への投与)
2歳以上の小児脳性麻痺患者における下肢痙縮に伴う尖足以外の適応の小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
小児において本剤による治療中に死亡例が報告されており、その中には重度神経筋疾患、嚥下困難、誤飲性肺炎、痙攣発作、心臓疾患等の危険因子を有する症例も認められたので、四肢麻痺の患者、経管栄養補給を受けている患者又は誤飲性肺炎や肺疾患の既往を有する患者等、重度障害を有する小児患者に投与する場合には、観察を十分に行う。
(過量投与)
1.過量投与により、投与部位及び周辺部位に過剰な薬理反応である脱力、筋肉麻痺等の局所性の副作用が現れることがある。また、外国において、過量投与により、投与筋以外の遠隔筋に対する影響が疑われる呼吸困難、筋無力症が報告されている。
2.過量投与において、既にボツリヌス中毒症状(全身性の脱力及び筋肉麻痺など)が発現した時点での抗毒素投与は、無効である。
(適用上の注意)
1.投与部位:用法及び用量に示すとおり、適用部位の筋肉内にのみ注射する。特に、眼輪筋切除術施行後の患者に投与する場合は、より正確に目標とする部位を同定するため、必ず筋電計を用いて筋活動電位を確認する。
2.調製方法:
1).本剤1バイアルは日局生理食塩液を用いて溶解する。
溶解液の量(日局生理食塩液)1.0mL:溶解後のボツリヌス毒素濃度10.0単位/0.1mL。
溶解液の量(日局生理食塩液)2.0mL:溶解後のボツリヌス毒素濃度5.0単位/0.1mL。
溶解液の量(日局生理食塩液)4.0mL:溶解後のボツリヌス毒素濃度2.5単位/0.1mL。
溶解液の量(日局生理食塩液)8.0mL:溶解後のボツリヌス毒素濃度1.25単位/0.1mL。
バイアルの陰圧が保たれていない場合は使用しない(そのバイアルに0.5%次亜塩素酸ナトリウム溶液を加えて失活させた後、密閉可能な廃棄袋又は箱に廃棄する)。
2).変性するので、泡立ちや激しい撹拌を避ける。
3).保存剤を含んでいないので、調製後は速やかに使用する。なお、調製後は冷凍しない。
3.廃棄時:処置後、残った薬液は、0.5%次亜塩素酸ナトリウム溶液を加えて失活させた後、密閉可能な廃棄袋又は箱に廃棄する。また、薬液の触れた器具等は同様に0.5%次亜塩素酸ナトリウム溶液を加えて失活させた後、密閉可能な廃棄袋又は箱に廃棄する。
4.汚染時:
1).本剤が飛散した場合はすべて拭き取る。
(1).溶解前に本剤が飛散した場合は、0.5%次亜塩素酸ナトリウム溶液をしみ込ませた吸収性素材で拭き、乾かす。
(2).溶解後に本剤が飛散した場合は、吸収性素材で拭き取った後に、0.5%次亜塩素酸ナトリウム溶液で拭き、乾かす。
2).本剤が皮膚に付着した場合は、0.5%次亜塩素酸ナトリウム溶液で5分洗い、水で洗い流す。
3).本剤が眼に入った場合は、水で洗い流す。
(その他の注意)
1.因果関係は不明であるが、本剤投与後不整脈、心筋梗塞等の心血管系障害が現れることがあり、致命的転帰に至る例も報告されている(これらの症例には、心臓疾患等の危険因子を有していた症例も多く含まれていた)。
2.外国において、因果関係が明らかでないものの、本剤による治療中に視神経萎縮が生じ、視力が低下した症例の報告があるので、本剤投与時に視力検査を実施することが望ましい。
3.外国において、妊娠初期に本剤500単位を投与された患者で、胎児死亡が報告されている。
4.ラットにおける交配前投与では、本剤の筋弛緩作用による後肢麻痺に伴う二次的な影響であると考えられる妊娠率低下、受胎率低下及び授胎率低下が、器官形成期投与では、胎仔体重減少がみられた。また、マウスにおける器官形成期の間欠投与による試験において、骨化数減少がみられた。
5.動物実験(ラット及びサル)により、本剤投与部位以外の遠隔の筋において、筋萎縮や筋重量減少等の障害が発生したとの報告がある。
(ボトックス注用100単位の廃棄の方法)
残った薬液は、0.5%次亜塩素酸ナトリウム溶液を加えて失活させる。失活後、密閉可能な廃棄袋又は箱に廃棄する。薬液の触れた器具等も同様に0.5%次亜塩素酸ナトリウム溶液を加えて失活させた後、密閉可能な廃棄袋又は箱に廃棄する。
(保管上の注意)
1.5℃以下の冷所。
2.保存剤を含んでいないので、調製後は速やかに使用する。なお、調製後は冷凍しない。 |
|
 |
| |