一般名 アルテプラーゼ(遺伝子組換え)注射用 規格 600万国際単位1瓶(溶解液付)
薬効 3959
代謝性医薬品
その他の代謝性医薬品
酵素製剤
その他の酵素製剤
薬価 52140.00
区分 製造メーカー 協和発酵キリン
販売メーカー 協和発酵キリン
用法/用量 1.虚血性脳血管障害急性期に伴う機能障害の改善(発症後4.5時間以内):体重kg当たりアルテプラーゼ(遺伝子組換え)として34.8万国際単位(0.6mg/kg)を静脈内投与する。但し、投与量の上限は3480万国際単位(60mg)までとする。
投与は総量の10%は急速投与(1〜2分間)し、その後残りを1時間で投与する。なお、本薬の投与は発症後できるだけ早期に行う[投与に際しては、添付の溶解液に溶解し、必要に応じて日局生理食塩液にて希釈する]。
2.急性心筋梗塞における冠動脈血栓の溶解(発症後6時間以内):体重kg当たりアルテプラーゼ(遺伝子組換え)として29万〜43.5万国際単位(0.5mg/kg〜0.75mg/kg)を静脈内投与する。総量の10%は急速投与(1〜2分間)し、その後残りを1時間で投与する。なお、本薬の投与は発症後できるだけ早期に行う[投与に際しては、添付の溶解液に溶解し、必要に応じて日局生理食塩液にて希釈する]。
効能/効果 1.虚血性脳血管障害急性期に伴う機能障害の改善(発症後4.5時間以内)。
2.急性心筋梗塞における冠動脈血栓の溶解(発症後6時間以内)。
副作用 虚血性脳血管障害急性期:承認時までの臨床試験において、103例中、副作用の発現例は50例(発現率48.5%)で、95件であった。主な副作用は出血性脳梗塞32件(31.1%)、皮下出血12件(11.7%)、脳出血6件(5.8%)、消化管出血4件(3.9%)、頭痛4件(3.9%)、穿刺部位出血4件(3.9%)等であった。なお、国内における本剤の臨床試験(103例)において投与開始後36時間以内の症候性頭蓋内出血が6件(脳出血4件、出血性脳梗塞2件)発現し、うち5件は本剤投与開始前のNIH Stroke Scaleが19以上であった(承認時)。使用成績調査において、7,483例中、副作用の発現例は1,627例(発現率21.7%)で、1,959件であった。主な副作用は出血性脳梗塞1,055件(14.1%)、脳出血145件(1.9%)、皮下出血86件(1.1%)等であった。また、製造販売後臨床試験において、58例中、副作用の発現例は24例(発現率41.4%)で、37件であった。
主な副作用は出血性脳梗塞17件(29.3%)、皮下出血5件(8.6%)、肝機能異常4件(6.9%)、口腔内出血3件(5.2%)、血尿2件(3.4%)等であった(再審査終了時)。
急性心筋梗塞:承認時までの臨床試験及び使用成績調査において、3,767例中、副作用の発現例は267例(発現率7.1%)で、314件であった。主な副作用は血尿75件(2.0%)、穿刺部位出血36件(1.0%)、歯肉出血30件(0.8%)、消化管出血24件(0.6%)、血腫21件(0.6%)、脳出血14件(0.4%)、出血傾向14件(0.4%)、皮下出血14件(0.4%)等であった。また、再開通時随伴症状として不整脈が3,400例中688例(20.2%)に発現した(再審査終了時)。
1.重大な副作用
1).脳出血(2.5%:虚血性脳血管障害急性期、0.4%:急性心筋梗塞)、消化管出血(0.7%:虚血性脳血管障害急性期、0.6%:急性心筋梗塞)、肺出血(0.04%:虚血性脳血管障害急性期、0.08%:急性心筋梗塞)、後腹膜出血(0.03%:虚血性脳血管障害急性期、0.05%:急性心筋梗塞)等の重篤な出血が現れることがあるので、投与中は観察を十分に行い、これらの症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。また、出血の増大に伴い出血性ショックに至ることがあるので注意する。
2).出血性脳梗塞(14.4%:虚血性脳血管障害急性期)が現れることがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
3).脳梗塞(0.6%:虚血性脳血管障害急性期)が現れることがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には、適切な処置を行う。
4).ショック(0.07%:虚血性脳血管障害急性期)、ショック(0.1%:急性心筋梗塞)、アナフィラキシー様症状を起こすことがあるので、観察を十分に行い、血圧低下、発汗、脈拍異常、呼吸困難、蕁麻疹等の症状が現れた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行う。
5).心破裂(0.2%:急性心筋梗塞)、心タンポナーデ(0.01%:虚血性脳血管障害急性期、0.08%:急性心筋梗塞)を起こすことがあるので、投与開始後は観察を十分に行い、これらの発現が疑われた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
6).舌腫脹、口唇腫脹、顔面腫脹、咽頭腫脹、喉頭腫脹等の腫脹を症状とする血管浮腫(0.03%:虚血性脳血管障害急性期)が現れることがあり、このような場合には、気道閉塞を起こしやすくなるので、直ちに投与を中止し、アドレナリン、副腎皮質ホルモン剤の投与、気道確保等の適切な処置を行う。
7).心室細動、心室頻拍等の重篤な不整脈(0.13%:虚血性脳血管障害急性期)、心室細動、心室頻拍等の重篤な不整脈(0.08%:急性心筋梗塞)が現れることがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2.その他の副作用:次記の副作用が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行う。
1).出血傾向:(1%以上)血尿、歯肉出血、皮下出血、カテーテル穿刺部位出血等。
2).神経系:(0.1〜1%未満)頭痛。
3).呼吸器:(0.1%未満)しゃっくり。
4).肝臓:(0.1〜1%未満)肝機能異常[AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、ビリルビン上昇、LDH上昇、Al−P上昇等]。
5).皮膚:(0.1%未満)紅斑。
6).消化器:(0.1〜1%未満)悪心・嘔吐。
7).その他:(0.1〜1%未満)貧血、(0.1%未満)発熱、熱感、血圧低下、発汗。
使用上の注意 (警告)
1.本剤の投与により脳出血による死亡例が認められているため、「警告」、「禁忌」及び「使用上の注意」等に十分留意し、適応患者の選択を慎重に行った上で、本剤投与による頭蓋内出血等の出血性有害事象の発現に十分注意して経過観察を行う。
2.虚血性脳血管障害急性期患者への使用は、重篤な頭蓋内出血を起こす危険性が高いので、次の基準を満たす状況下に使用する:1)随時コンピューター断層撮影(CT)や核磁気共鳴画像(MRI)の撮影が可能な医療施設のSCU、ICUあるいはそれに準ずる体制の整った施設で使用する、2)頭蓋内出血が認められた場合等の緊急時に、十分な措置が可能な設備及び体制の整った医療施設で使用する、3)虚血性脳血管障害の診断と治療、CT等画像診断に十分な経験を持つ医師のもとで使用する。
3.虚血性脳血管障害急性期患者への使用により、胸部大動脈解離悪化あるいは胸部大動脈瘤破裂を起こし死亡に至った症例が報告されているため、胸痛又は背部痛を伴う、あるいは胸部X線にて縦隔の拡大所見が得られるなど、胸部大動脈解離あるいは胸部大動脈瘤を合併している可能性がある患者では、適応を十分に検討する。

(禁忌)
1.虚血性脳血管障害急性期:
1).[虚血性脳血管障害急性期]出血している患者(頭蓋内出血、消化管出血、尿路出血、後腹膜出血、喀血)。
2).[虚血性脳血管障害急性期]クモ膜下出血の疑いのある患者。
3).[虚血性脳血管障害急性期]脳出血を起こす恐れの高い患者。
(1).[虚血性脳血管障害急性期]投与前に適切な降圧治療を行っても、収縮期血圧が185mmHg以上又は拡張期血圧が110mmHg以上の患者。
(2).[虚血性脳血管障害急性期]投与前の血糖値が400mg/dLを超える患者。
(3).[虚血性脳血管障害急性期]投与前CTで早期虚血性変化が広範(投与前CTで脳実質の吸収値がわずかに低下が広範あるいは投与前CTで脳溝の消失が広範)に認められる患者。
(4).[虚血性脳血管障害急性期]投与前CTで正中線偏位などの圧排所見(又は投与前MRIで正中線偏位などの圧排所見)が認められる患者。
(5).[虚血性脳血管障害急性期]頭蓋内出血の既往又は頭蓋内腫瘍、動静脈奇形、動脈瘤などの出血性素因のある患者。
(6).[虚血性脳血管障害急性期]3カ月以内に脳梗塞の既往のある患者。
(7).[虚血性脳血管障害急性期]3カ月以内に頭蓋内手術又は3カ月以内に頭蓋内傷害あるいは3カ月以内に脊髄手術又は3カ月以内に脊髄傷害を受けた患者。
4).[虚血性脳血管障害急性期]出血する恐れの高い患者[出血を助長する恐れがある]。
(1).[虚血性脳血管障害急性期]21日以内に消化管出血又は21日以内に尿路出血の既往のある患者。
(2).[虚血性脳血管障害急性期]大手術後14日以内、日の浅い患者。
(3).[虚血性脳血管障害急性期]投与前の血小板数が100000/mm3以下の患者。
5).[虚血性脳血管障害急性期]経口抗凝固薬やヘパリンを投与している患者においては、投与前のプロトロンビン時間−国際標準値<PT−INR>が1.7を超えるか又は投与前の活性化部分トロンボプラスチン時間<aPTT>が延長している患者。
6).[虚血性脳血管障害急性期]重篤な肝障害のある患者[肝障害が悪化したり、出血する恐れがある]。
7).[虚血性脳血管障害急性期]急性膵炎の患者[急性膵炎が悪化したり、出血する恐れがある]。
8).[虚血性脳血管障害急性期]投与前の血糖値が50mg/dL未満の患者[低血糖状態による意識障害との鑑別が困難であるため]。
9).[虚血性脳血管障害急性期]発症時に痙攣発作が認められた患者[てんかんによる痙攣発作との鑑別が困難であるため]。
10).[虚血性脳血管障害急性期]本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者。
2.急性心筋梗塞:
1).[急性心筋梗塞]出血している患者(頭蓋内出血、消化管出血、尿路出血、後腹膜出血、喀血)。
2).[急性心筋梗塞]出血する恐れの高い患者[出血を助長する恐れがある]。
(1).[急性心筋梗塞]頭蓋内出血の既往又は頭蓋内腫瘍、動静脈奇形、動脈瘤などの出血性素因のある患者。
(2).[急性心筋梗塞]脳梗塞の既往のある患者(3カ月以内)。
(3).[急性心筋梗塞]頭蓋内あるいは脊髄の手術又は傷害を受けた患者(3カ月以内)。
(4).[急性心筋梗塞]消化管出血又は尿路出血の既往のある患者(21日以内)。
(5).[急性心筋梗塞]大手術後、日の浅い患者(14日以内)。
3).[急性心筋梗塞]重篤な高血圧症の患者[脳出血を起こす恐れがある]。
4).[急性心筋梗塞]重篤な肝障害のある患者[肝障害が悪化したり、出血する恐れがある]。
5).[急性心筋梗塞]急性膵炎の患者[急性膵炎が悪化したり、出血する恐れがある]。
6).[急性心筋梗塞]本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者。

(慎重投与)
1.出血する恐れがある次記の患者:
1).[虚血性脳血管障害急性期]高齢者<特に75歳以上>の患者[脳出血等の重篤な出血が起こる恐れがある](特に重度神経障害<NIH Stroke Scale23以上>のある高齢者又は重度意識障害<Japan Coma Scale100以上>のある高齢者では適応を十分に検討し、より慎重に投与する)。
2).[急性心筋梗塞]高齢者<特に75歳以上>の患者。
3).臓器生検後10日以内、血管穿刺後10日以内(動注療法後10日以内、動脈穿刺後10日以内等)、日の浅い患者。
4).外傷後10日以内、日の浅い患者。
5).[虚血性脳血管障害急性期]脳梗塞の既往歴のある患者。
6).[急性心筋梗塞]脳血管障害の既往歴のある患者。
7).消化管潰瘍、消化管憩室炎、大腸炎のある患者。
8).活動性結核のある患者。
9).月経期間中又は分娩後10日以内・流早産後10日以内、日の浅い患者。
10).糖尿病性出血性網膜症又は他の出血性眼疾患のある患者。
11).血液凝固阻止作用を有する薬剤投与中、血小板凝集抑制作用を有する薬剤投与中及び他の血栓溶解剤投与中の患者。
2.[虚血性脳血管障害急性期]重度神経障害<NIH Stroke Scale23以上>又は重度意識障害<Japan Coma Scale100以上>のある患者(特に75歳以上の患者では適応を十分に検討し、より慎重に投与する)。
3.重篤な腎障害のある患者[腎障害が悪化したり、出血する恐れがある]。
4.[虚血性脳血管障害急性期]亜急性細菌性心内膜炎又は急性心膜炎のある患者[心嚢液貯留を起こす恐れがある]。
5.[虚血性脳血管障害急性期]コントロール不良の糖尿病の患者。
6.[急性心筋梗塞]左心房内血栓の疑いのある患者(心房細動を伴う僧帽弁狭窄症患者等)[脳塞栓を起こす恐れがある]。
7.[急性心筋梗塞]亜急性細菌性心内膜炎又は急性心膜炎のある患者[脳塞栓又は心嚢液貯留を起こす恐れがある]。
8.蛋白製剤に対して過敏症の既往歴のある患者。

(重要な基本的注意)
1.[虚血性脳血管障害急性期]本剤は発症から4.5時間以内に投与を開始する[本剤の治療効果は時間と共に低下し、症候性頭蓋内出血の危険性が高まるとの報告がある]。
2.本剤は静脈内投与により使用する。
3.[虚血性脳血管障害急性期]本剤の投与により脳出血の危険性が高まるため、本剤の投与はSCU、ICUあるいはこれに準ずる体制の整った施設において実施し、患者の状態の観察を十分に行う。
4.[虚血性脳血管障害急性期]投与前に頭蓋コンピューター断層撮影(CT)や投与前に核磁気共鳴画像(MRI)を実施し、出血を認めた場合は本剤を投与しない。
5.[虚血性脳血管障害急性期]血圧の高い、血糖値の高い患者あるいは血小板数の低い患者については、脳出血の危険性が高まるとの報告があるため、十分に注意する。
6.[虚血性脳血管障害急性期]臨床症状が急速に改善しつつある虚血性脳血管障害急性期又はごく軽度の臨床症状のみの虚血性脳血管障害急性期(失調、感覚障害、構音障害、軽度の運動障害)の患者では、本剤投与による危険性が有益性を上回る可能性があるので、投与しないことが望ましい。
7.[虚血性脳血管障害急性期]本剤投与中及び投与後24時間以内は、意識状態や神経症状の観察を頻回に行い、意識状態や神経症状の急激な悪化に注意する(なお、急激な意識状態悪化又は急激な神経症状悪化が認められた場合にはCT等の画像診断を行い、脳出血の有無を確認する)。
8.[虚血性脳血管障害急性期]本剤投与中及び投与後は頻回に血圧のモニタリングを行い、収縮期血圧を180mmHg以下及び拡張期血圧を105mmHg以下に保つよう降圧薬の投与等適切なコントロールをする(なお、米国における虚血性脳血管障害に対する治療ガイドラインでは、本剤投与開始後24時間の血圧管理について、次のように推奨されている:投与開始2時間までは15分毎、次の6時間は30分毎、24時間までは60分毎に血圧を確認する、各時点での収縮期血圧が180mmHg又は拡張期血圧が105mmHgを超えていた場合、血圧を5〜10分おいて再度確認し、適切な方法で降圧療法を行う、降圧治療中は頻回に血圧の確認を行い低血圧の防止に努める)。
9.[虚血性脳血管障害急性期]重篤な出血が起こることがあるので、出血の早期発見に留意し、血液凝固能等の血液検査を頻回に行う。
10.[虚血性脳血管障害急性期]本剤投与後24時間以内に血液凝固阻止作用を有する薬剤を投与(ヘパリン、ワルファリンカリウム、アルガトロバン水和物、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩、リバーロキサバン等)並びに血小板凝集抑制作用を有する薬剤を投与(アスピリン、オザグレルナトリウム、チクロピジン塩酸塩、クロピドグレル硫酸塩等)、血栓溶解剤を投与(ウロキナーゼ等)した場合の安全性及び有効性は検討されていないので、本剤投与後24時間以内は、これらの薬剤を投与しないことが望ましい(本剤投与後24時間以降は、これらの薬剤による標準的治療が実施可能であるが、画像所見で頭蓋内出血の有無を確認する、但し、ヘパリンについては本剤投与後24時間以内でも血管造影時のフラッシュヘパリン等で5000単位を超えない場合は医療上の必要性に応じて投与できるが、なお、その際、脳出血発生のリスクに十分に注意する)。
11.穿刺部位等からの出血を防止するため動脈・静脈穿刺の方法、管理、尿道カテーテル挿入等に十分注意する。
12.[虚血性脳血管障害急性期]エダラボンの併用投与については、本剤の臨床試験において併用が禁止されたため、併用時の効果・安全性について情報はない(エダラボンの併用投与に際しては、リスク・ベネフィットを十分に勘案し、投与の際は継続して十分な観察を行う)。
13.[虚血性脳血管障害急性期]虚血部位の再開通にて血流が再開することにより、梗塞部位脳浮腫や梗塞部位出血性梗塞が現れることがあるので、観察を十分に行い、必要に応じて適切な処置を行う。
14.[虚血性脳血管障害急性期]本剤投与の対象となる虚血性脳血管障害は、心疾患を合併していることが多いため、本剤投与中あるいは投与後には心電図モニター、輸液の管理など全身状態に対する観察・管理を慎重に行う。
15.本剤は蛋白製剤であり、再投与によりアナフィラキシー反応等が起きる可能性があるので、観察を十分に行い、これらの症状が現れた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行う。
16.虚血性脳血管障害急性期への投与に際しては、患者又はそれに代わり得る適切な者に対して、本剤の副作用等について十分な説明を行う。
17.[急性心筋梗塞]本剤は、冠動脈造影により血栓を確認した後、投与を開始することが望ましいが、冠動脈造影の実施が困難な場合は、強い胸痛を伴い心電図上明らかなSTの上昇が認められ、かつ、冠血管拡張剤投与によっても胸痛が緩解しない患者に対して投与する。
18.[急性心筋梗塞]本剤の投与は、CCU又はこれに準ずる設備を有する施設において実施し、継続して心電図のモニタリング等患者の状態の観察を十分に行い、望ましくない変化が現れた場合には適切な処置を行う。
19.[急性心筋梗塞]本剤の投与により脳出血等の重篤な出血が起こることがあるので、次の点に十分注意する。
1).[急性心筋梗塞]75歳以上の高齢者で特に脳出血の危険性が高まるのでこれらの患者には他の治療法の可能性も含め本剤の適用を慎重に検討する。
2).[急性心筋梗塞]本剤の投与並びに本剤と血液凝固阻止作用を有する薬剤、血小板凝集抑制作用を有する薬剤及び他の血栓溶解剤との併用により出血の危険性が増大するので出血の有無を十分確認する。
3).[急性心筋梗塞]急性心筋梗塞の場合、投与中及び投与後は患者の臨床症状の観察を十分に行い、出血の早期発見に留意し、また、血液凝固能等の血液検査を頻回に行う。
4).穿刺部位等からの出血を防止するため動脈・静脈穿刺の方法、管理、尿道カテーテル挿入等に十分注意する。
5).急性心筋梗塞時、ヘパリンは再閉塞防止の意味で本剤との併用若しくは本剤の後療法に用いる(ヘパリン並びに本剤は単独でも出血を引き起こすことがあるので特に動脈穿刺を行う場合は注意深くモニターする必要がある)。
20.[急性心筋梗塞]冠動脈血栓の溶解にて、血流が再開通することにより、不整脈(心室細動、心室頻拍、心室固有調律、心室性期外収縮等)が現れることがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には直ちに適切な処置を行う。
21.[急性心筋梗塞]本剤の投与開始後に心破裂が起こることがあるので十分に注意する。
22.[急性心筋梗塞]本剤は発症から6時間以内に投与を開始する。

(相互作用)
併用注意:
1.血液凝固阻止作用を有する薬剤(ヘパリン、ワルファリンカリウム、アルガトロバン水和物、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩、リバーロキサバン等)[出血傾向が助長されることがある(血液凝固作用を阻害することにより凝固時間を延長し、出血傾向が増強されることが考えられる)]。
2.血小板凝集抑制作用を有する薬剤(アスピリン、オザグレルナトリウム、チクロピジン塩酸塩、クロピドグレル硫酸塩、シロスタゾール、ジピリダモール等)[出血傾向が助長されることがある(血小板凝集を抑制することにより、出血傾向が増強されることが考えられる)]。
3.血栓溶解剤(ウロキナーゼ等)[出血傾向が助長されることがある(プラスミノーゲンをプラスミンに変換させ、生成したプラスミンがフィブリンを分解し血栓を溶解するため、出血傾向が増強されることが考えられる)]。
4.アプロチニン[本剤の作用が減弱する恐れがある(アプロチニンが本剤の作用を阻害する)]。

(高齢者への投与)
高齢者では出血の危険性が高まる恐れがあるので、慎重に投与する(重度神経障害のある高齢者、重度意識障害のある高齢者では適応を十分に検討し、より慎重に投与する)。

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[動物実験(ウサギ)で高用量にて胚死亡・胎仔死亡が報告されていること及び本剤の線維素溶解作用からみて、早期胎盤剥離が起こる可能性が考えられる]。

(小児等への投与)
1.虚血性脳血管障害急性期:低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(低出生体重児、新生児、乳児、幼児には使用経験がなく、小児には使用経験が少ない)。
2.急性心筋梗塞:低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

(適用上の注意)
1.調製時:
1).最初に添付の溶解液注入針(連結針)を用いて添付溶解液(日局注射用水)により溶解する(瞬時白く泡立つが、すぐに無色澄明になる、なお、その際激しく振らない)。
2).前記の溶液を希釈する場合は日局生理食塩液を用いる。日局生理食塩液以外の補液類を用いると短時間で白濁することがある。
3).本剤の主薬であるアルテプラーゼは水に難溶であるため、溶解補助剤としてL−アルギニンを添加してある。本剤の溶液を希釈しすぎるとL−アルギニンの溶解補助効果が低下し主薬が析出し白濁するので極力、2400万国際単位/100mL、1200万国際単位/50mL、600万国際単位/25mL以上の濃度で使用する。
4).一般の注射器により溶解液をいきおいよく注入すると泡立ちが著明になるので留意する。
2.投与時:溶解後は速やかに使用する。

(その他の注意)
アンジオテンシン変換酵素阻害剤投与中の患者では、本剤投与中又は投与後に口舌血管浮腫が現れる例が多いとの報告がある。
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