商品名

ラボナール注射用0.5g 添付文書情報

ラボナール注射用0.5gの用法用量

〈静脈内投与〉

・ 溶液濃度:2.5%水溶液(5%溶液は静脈炎を起こすことがある)。・ 投与量・投与法:調製したチオペンタール水溶液を静脈より注入する。本剤の用量や静注速度は年齢・体重とは関係が少なく個人差があるため一定ではないが、大体の基準は次のとおり。

  • 1.全身麻酔の導入:最初に2~4mL(2.5%溶液で50~100mg)を注入して患者の全身状態、抑制状態等を観察し、その感受性より追加量を決定する。次に患者が応答しなくなるまで追加注入し、応答がなくなった時の注入量を就眠量とする。更に就眠量の半量ないし同量を追加注入した後、他の麻酔法に移行する。なお、気管内に挿管する場合は筋弛緩剤を併用する。
  • 2.短時間麻酔:
    • 1)患者とコンタクトを保ちながら最初に2~3mL(2.5%溶液で50~75mg)を10~15秒位の速度で注入後30秒間麻酔の程度、患者の全身状態を観察する。更に必要ならば2~3mLを同速度で注入し、患者の応答のなくなった時の注入量を就眠量とする。なお、手術に先立ち、更に2~3mLを同速度で分割注入すれば、10~15分程度の麻酔が得られる。
    • 2)短時間で手術が終了しない場合は、注射針を静脈中に刺したまま呼吸、脈拍、血圧、角膜反射、瞳孔対光反射等に注意しながら手術の要求する麻酔深度を保つように1~4mL(2.5%溶液で25~100mg)を分割注入する(1回の最大使用量は1gまでとする)。
  • 3.精神神経科における電撃療法の際の麻酔:通常、12mL(2.5%溶液で300mg)をおよそ25~35秒で注入し、必要な麻酔深度に達したことを確かめた後、直ちに電撃療法を行う。
  • 4.併用使用:本剤は局所麻酔剤あるいは吸入麻酔剤と併用することができる。通常、2~4mL(2.5%溶液で50~100mg)を間歇的に静脈内注入する。点滴投与を行う場合は静脈内点滴麻酔法に準ずる。
  • 5.痙攣時における使用:患者の全身状態を観察しながら、通常、2~8mL(2.5%溶液で50~200mg)を痙攣が止まるまで徐々に注入する。
  • 6.精神神経科における診断(麻酔インタビュー):1分間に約1mLの速度で3~4mL注入し入眠させる。その後2~10分で呼びかければ覚醒し、質問に答えるようになればインタビューを実施する。その後は1分間約1mLの速度で追加注入する。場合により次のような方法を用いる。
    • 〈直腸内注入〉
    • ・ 溶液濃度:10%水溶液。・ 投与量:体重kg当たり20~40mg(10%溶液で0.2~0.4mL/kg)を基準とする。・ 注入法:溶液を注射器に入れ、注射器の先に導尿用カテーテルをつけ肛門より直腸に挿入し、注腸する。注入後15分で麻酔に入り、約1時間持続する。
    • 〈筋肉内注射〉
    • ・ 溶液濃度:2.0~2.5%水溶液、特に7歳以下の小児に対しては2%溶液を使用する(2.5%以上の濃度は組織の壊死を起こす危険がある)。・ 筋注部位:大腿筋肉、上腕部筋肉など筋肉の多い部位を選んで注射する。・ 投与量:体重kg当たり20mg(2%溶液で1mL/kg)を基準とする。・ 投与法:一度に全量を注入してはならず、全量を2~3等分して、5分ごとに必要に応じて追加投与する。注入後5~15分で麻酔に入り、約40~50分程度持続する。

【用法及び用量に関連する注意】

  • 1.本剤の筋肉内注射は、乳幼小児で静脈が確保できないなどの場合の使用経験が報告されている。しかし、動物実験で筋注部位の壊死並びに局所障害が認められているので、本剤の筋肉内注射は患者の受ける恩恵が、その危険性よりも重要視される場合にのみ適用すること。

ラボナール注射用0.5gの効能効果

  • [1]全身麻酔。
  • [2]全身麻酔の導入。
  • [3]局所麻酔剤との併用・吸入麻酔剤との併用。
  • [4]精神神経科における電撃療法の際の麻酔。
  • [5]局所麻酔剤中毒・破傷風・子癇等に伴う痙攣。
  • [6]精神神経科における診断(麻酔インタビュー)。

ラボナール注射用0.5gの副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 1.重大な副作用:
    • 1)ショック(0.1%未満)、アナフィラキシー(頻度不明):蕁麻疹、呼吸困難、チアノーゼ、血圧低下等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
    • 2)呼吸停止、呼吸抑制(頻度不明):呼吸停止、呼吸抑制、舌根沈下、咽頭痙攣・喉頭痙攣、気管支痙攣、咳嗽(咳嗽発作)、しゃっくりがあらわれた場合には、直ちに気道の確保、直ちに酸素吸入等の処置とともに、筋弛緩剤の投与等、適切な処置を行うこと。
  • 2.その他の副作用:
    • [1]循環器:(0.1~5%未満)不整脈、頻脈、(頻度不明)血圧低下[麻酔中]。
    • [2]過敏症:(頻度不明)皮疹[麻酔中]。
    • [3]その他:(0.1~5%未満)術中運動不安、術中興奮、筋緊張、唾液分泌増加・気道分泌増加[麻酔中]。
    • [4]精神神経系:(0.1~5%未満)悪心、嘔吐、頭痛、めまい、流涙、ふるえ、痙攣、興奮、複視、尿閉、倦怠感、不快感、(頻度不明)顔面潮紅、しびれ感[覚醒時]。

ラボナール注射用0.5gの使用上の注意

【禁忌】

  • 1.ショック又は大出血による循環不全、重症心不全のある患者[血管運動中枢抑制により過度の血圧低下をおこすおそれがある]。
  • 2.急性間歇性ポルフィリン症の患者[酵素誘導によりポルフィリン合成を促進し、症状を悪化させるおそれがある]。
  • 3.アジソン病の患者[催眠作用が持続又は増強するおそれがあり、血圧低下を生じやすく、また本疾患は高カリウム血症を伴うがカリウム値が上昇するおそれがある]。
  • 4.重症気管支喘息の患者[気管支痙攣を誘発するおそれがある]。
  • 5.バルビツール酸系薬物に対する過敏症の患者。

【重要な基本的注意】

  • 1.麻酔を行う際には、原則としてあらかじめ絶食させておくこと。
  • 2.麻酔を行う際には、原則として麻酔前投薬を行うこと。
  • 3.麻酔中は気道に注意して呼吸・循環に対する観察を怠らないこと。
  • 4.麻酔の深度は手術、検査に必要な最低の深さにとどめること。
  • 5.麻酔前に酸素吸入器、吸引器具、挿管器具等の人工呼吸のできる器具を手もとに準備しておくことが望ましい。

【合併症・既往歴等のある患者】

  • 1.重症糖尿病の患者:糖尿病を悪化させるおそれがある。
  • 2.重症高血圧症、低血圧症、重症貧血、低蛋白血症のある患者:血圧を変動させるおそれがある。また、重症貧血及び低蛋白血症では本剤の作用が増強されるおそれがある。
  • 3.心筋障害、動脈硬化症のある患者:血圧降下が発現するおそれがある。
  • 4.脳圧上昇時:呼吸抑制や気道閉塞により血中のCO2分圧を上昇させ、脳圧を上昇させるおそれがあり、また、カリウム平衡異常(低カリウム血症及びリバウンド高カリウム血症等)が発現するおそれがある。
  • 5.重症筋無力症、筋ジストロフィー、呼吸困難及び気道閉塞を呈する疾患:呼吸抑制を誘発するおそれがある。
  • 6.電解質アンバランス時(特にカリウム中毒):血中カリウム値が上昇するおそれがある。
  • 7.薬物過敏症<バルビツール酸系薬物に対する過敏症を除く>の患者。

【腎機能障害患者】

  • 1)重症腎障害のある患者:排泄の遅延により、本剤の作用が増強するおそれがある。

【肝機能障害患者】

  • 1)重症肝障害のある患者:代謝の遅延及び蛋白結合の低下により、本剤の作用が増強するおそれがある。

【妊婦】

治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。帝王切開等の分娩に使用する場合には、できるだけ最小有効量を慎重に投与すること(新生児への影響が考えられる)。

【授乳婦】

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

【小児等】

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

【高齢者】

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に呼吸抑制、血圧下降があらわれやすい)。

【相互作用】

  • 2.併用注意:
    • [1]中枢神経抑制剤[呼吸抑制作用・降圧作用・中枢神経抑制作用<鎮静・催眠等>が増強することがあるので、併用する場合には、用量に注意する(相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる)]。
    • [2]血圧降下剤[降圧作用・中枢神経抑制作用<鎮静・催眠等>が増強することがあるので、併用する場合には、用量に注意する(相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる)]。
    • [3]MAO阻害剤[中枢神経抑制作用<鎮静・催眠等>が増強することがあるので、併用する場合には、用量に注意する(相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる)]。
    • [4]三環系抗うつ剤[降圧作用・中枢神経抑制作用<鎮静・催眠等>が増強することがあり、また、三環系抗うつ剤の作用が減弱することがあるので、併用する場合には、用量に注意する(相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる)]。
    • [5]中枢性筋弛緩剤(クロルフェネシンカルバミン酸エステル等)、スルホニル尿素系血糖降下剤、抗パーキンソン剤(レボドパ等)[中枢神経抑制作用<鎮静・催眠等>が増強することがあるので、併用する場合には、用量に注意する(相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる)]。
    • [6]ジスルフィラム[中枢神経抑制作用<鎮静・催眠等>が増強することがあり、また、併用により、重篤な低血圧があらわれたとの報告があるので、異常が認められた場合には、本剤を減量するなど適切な処置を行う(ジスルフィラムは本剤の代謝を阻害する)]。
    • [7]クマリン系抗凝血剤(ワルファリンカリウム等)[抗凝血作用が減弱することがあるので、頻回にプロトロンビン値の測定を行い、クマリン系抗凝血剤の用量を調節する(本剤は肝の薬物代謝酵素を誘導し、クマリン系抗凝血剤の代謝を促進する)]。

【適用上の注意】

  • 1.薬剤調整時の注意:
    • 1)本剤は通常、静脈内注射用として2.5%水溶液を調製する。静脈用注射針を付した注射筒内に一定量の注射用水(20mL)を吸引して、ラボナールアンプル中に注入し、数回吸引排出して完全に均一に溶解し、2.5%の水溶液とする。直腸内注入用(10%)、筋肉内注射用(2%)の溶液もこれに準じて行う。
    • 2)本剤は用時調製を原則とし、完全に澄明でないもの、沈殿を生じたもの、並びに溶液として常温で2~3時間以上経過したものは使用しないこと。
    • 3)本剤をブドウ糖注射液で溶液を調製すると沈殿を生じることがあるので注意すること。
    • 4)非脱分極性麻酔用筋弛緩剤であるベクロニウム臭化物、パンクロニウム臭化物等の酸性薬剤と混合すると白色沈殿を生じるので、併用する場合には、別々の投与経路で使用するか、又は同一回路を使用する場合は回路内を生理食塩液で洗浄するなど、直接混合しないよう注意すること。
  • 2.薬剤投与時の注意:
    • 1)投与経路:次の点に注意すること。・ 静脈内投与により血栓性静脈炎を起こすことがある。・ 静脈外に漏れた場合は、プロカイン注射液等の局所麻酔剤による浸潤、温湿布等の適切な処置を行うこと。・ 動脈内に注入した場合には、動脈閉塞、末梢壊死等の重篤な症状を起こすことがあるので、絶対に避けること。・ 多発性膿疹、膿瘍、多発性筋炎のある患者には筋肉内注射をしないこと。・ 直腸に炎症のある患者には直腸内注入をしないこと。
    • 2)注射速度:本剤の用法及び注射速度は患者の体質、健康状態等の個人差を考慮すること(特に幼・小児、高齢者、虚弱者の麻酔には注意すること)。
    • 3)長時間の手術に使用する場合には、単独投与を避け、他の麻酔剤を併用することが望ましい。
    • 4)喉頭筋及び副交感神経が過敏状態になることがあるので、前処置として、アトロピン・スコポラミン等のベラドンナ系薬剤を投与することが望ましい。
    • 5)本剤は鎮痛作用を有しないので、必要ならば鎮痛剤を併用すること。

【取扱い上の注意】

外箱開封後は遮光して保存すること。

【保管上の注意】

室温保存。

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