商品名

ドルミカム注射液10mg 添付文書情報

ドルミカム注射液10mgの用法用量

  • 1.麻酔前投薬:ミダゾラム0.08~0.10mg/kgを手術前30分~1時間に筋肉内に注射する。修正在胎45週以上(在胎週数+出生後週数)の小児にはミダゾラム0.08~0.15mg/kgを手術前30分~1時間に筋肉内に注射する。
  • 2.全身麻酔の導入及び維持:ミダゾラム0.15~0.30mg/kgを静脈内に注射し、必要に応じて初回量の半量ないし同量を追加投与する。静脈内に注射する場合には、なるべく太い静脈を選んで、できるだけ緩徐に(1分間以上の時間をかけて)注射する。
  • 3.集中治療における人工呼吸中の鎮静:
    • 1)導入:初回投与はミダゾラム0.03mg/kgを少なくとも1分以上かけて静脈内に注射する。より確実な鎮静導入が必要とされる場合の初回投与量は0.06mg/kgまでとする。必要に応じて、0.03mg/kgを少なくとも5分以上の間隔を空けて追加投与する。但し、初回投与及び追加投与の総量は0.30mg/kgまでとする。修正在胎45週以上(在胎週数+出生後週数)の小児には、初回投与はミダゾラム0.05~0.20mg/kgを少なくとも2~3分以上かけて静脈内に注射する。必要に応じて、初回量と同量を少なくとも5分以上の間隔を空けて追加投与する。
    • 2)維持:ミダゾラム0.03~0.06mg/kg/hより持続静脈内投与を開始し、患者の鎮静状態をみながら適宜増減する(0.03~0.18mg/kg/hの範囲が推奨される)。修正在胎45週以上(在胎週数+出生後週数)の小児には、ミダゾラム0.06~0.12mg/kg/hより持続静脈内投与を開始し、患者の鎮静状態をみながら適宜増減する(投与速度の増減は25%の範囲内とする)。修正在胎45週未満(在胎週数+出生後週数)の小児のうち、修正在胎32週未満ではミダゾラム0.03mg/kg/h、修正在胎32週以上ではミダゾラム0.06mg/kg/hより持続静脈内投与を開始し、患者の鎮静状態をみながら適宜増減する。
  • 4.歯科・口腔外科領域における手術及び処置時の鎮静:初回投与としてミダゾラム1~2mgをできるだけ緩徐に(1~2mg/分)静脈内に注射し、必要に応じて0.5~1mgを少なくとも2分以上の間隔を空けて、できるだけ緩徐に(1~2mg/分)追加投与する。但し、初回の目標鎮静レベルに至るまでの、初回投与及び追加投与の総量は5mgまでとする。

なお、いずれの場合も、患者の年齢、感受性、全身状態、手術術式、麻酔方法等に応じて適宜増減する。

<用法・用量に関連する使用上の注意>

  • 1.ミダゾラムに対する反応は個人差があるので、患者の年齢、感受性、全身状態、目標鎮静レベル及び併用薬等を考慮して、過度の鎮静を避けるべく投与量を決定する。特に、高齢者、衰弱患者、心不全患者、及び麻酔薬併用、鎮痛薬併用(麻薬性鎮痛薬及び非麻薬性鎮痛薬)、局所麻酔薬併用、中枢神経系抑制薬併用等の場合は投与量を減じる[作用が強く現れやすい]。
  • 2.患者によってはより高い用量が必要な場合があるが、この場合は過度の鎮静及び呼吸器系抑制・循環器系抑制に注意する。
  • 3.投与は常にゆっくりと用量調節しながら行う。また、より緩徐な静脈内投与を行うためには、本剤を適宜希釈して使用することが望ましい。
  • 4.[集中治療における人工呼吸中の鎮静]
    • 1)集中治療における人工呼吸中の鎮静の導入:過度の鎮静及び呼吸器系抑制・循環器系抑制に注意する[成人の術後患者における二重盲検比較試験において、0.03mg/kg又は0.06mg/kgの単回静脈内投与により、10分後にはそれぞれ8%又は27%が過度の鎮静状態(Ramsayの鎮静レベル6(反応なし))に導入された]。
    • 2)集中治療における人工呼吸中の鎮静の導入:導入時の用法・用量が設定されている修正在胎45週以上<在胎週数+出生後週数>の小児における初回投与及び追加投与の総量は0.60mg/kgまでを目安とする。
    • 3)集中治療における人工呼吸中の鎮静の維持:鎮静を維持する場合は、目的とする鎮静度が得られる最低の速度で持続投与する。
    • 4)集中治療における人工呼吸中の鎮静の場合、全身麻酔後の患者など、患者の状態によっては、持続静脈内投与から開始してもよい。
    • 5)集中治療における人工呼吸中の鎮静の場合、本剤を長期間(100時間を超える)にわたって投与する場合は、患者の状態をみながら投与量の増加あるいは鎮痛剤の併用を検討する[効果が減弱するとの報告があるため]。
  • 5.[歯科・口腔外科領域における手術及び処置時の鎮静]
    • 1)歯科・口腔外科領域における手術及び処置時の鎮静の場合、目標とする鎮静レベル(呼びかけに応答できる程度)に達するまで、患者の鎮静状態を観察しながら緩徐に投与する。歯科・口腔外科領域における手術及び処置時の鎮静の場合、低体重の患者では、過度の鎮静(呼びかけに対する応答がなくなる程度)にならないよう投与量に注意する。
    • 2)歯科・口腔外科領域における手術及び処置時の鎮静の場合、目標とする鎮静レベルに達した後の追加投与については、更なる鎮静が明らかに必要な場合にのみ、患者の状態を考慮して、必要最少量を投与する。

ドルミカム注射液10mgの効能効果

  • 1.麻酔前投薬。
  • 2.全身麻酔の導入及び全身麻酔の維持。
  • 3.集中治療における人工呼吸中の鎮静。
  • 4.歯科・口腔外科領域における手術及び処置時の鎮静。

<効能・効果に関連する使用上の注意>

[歯科・口腔外科領域における手術及び処置時の鎮静]目標とする鎮静レベルは、呼びかけに応答できる程度とする。

ドルミカム注射液10mgの副作用

  • 1.麻酔前投薬、全身麻酔の導入及び維持:総症例4,240例中臨床検査値の異常を含む副作用は199例(4.7%)に認められた。主な副作用は嘔気・悪心46例(1.1%)、嘔吐34例(0.8%)、発汗31例(0.7%)であった(再審査結果通知:1996年3月)。
  • 2.集中治療における人工呼吸中の鎮静:主なものは血圧低下28/175例(16.0%)、心電図異常(不整脈)15/174例(8.6%)、AST(GOT)上昇12/174例(6.9%)、総ビリルビン上昇11/169例(6.5%)、γ-GTP上昇5/90例(5.6%)であった(効能・効果追加時:2000年7月)。
  • 3.歯科・口腔外科領域における手術及び処置時の鎮静:臨床試験等の副作用発現頻度が明確となる試験を実施していない(効能・効果追加時:2013年12月)。
  • 1.重大な副作用
    • 1)依存性(頻度不明):連用により、薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与する。投与量の急激な減少ないし中止により、痙攣発作、譫妄、振戦、不眠、不安、幻覚、妄想、不随意運動等の離脱症状が現れることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行う。
    • 2)無呼吸、呼吸抑制(いずれも頻度不明)、舌根沈下(0.1~5%未満):無呼吸、呼吸抑制、舌根沈下が現れることがあるので、このような場合には気道を確保し、換気をはかるなど適切な処置を行う。
    • 3)アナフィラキシーショック(頻度不明):アナフィラキシーショックが現れることがあるので、本剤投与中は観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
    • 4)心停止(頻度不明):心停止が報告されている。
    • 5)心室頻拍、心室性頻脈(いずれも頻度不明):心疾患患者において心室頻拍、心室性頻脈が現れることがあるので、投与中には循環動態の変化に十分注意し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
    • 6)悪性症候群(Syndrome malin)(頻度不明):無動緘黙、強度筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともにダントロレンナトリウムの投与等適切な処置を行う(本症発症時には、白血球増加や血清CK上昇(血清CPK上昇)がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能低下がみられることがある)、なお、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎不全へと移行することがある。
  • 2.その他の副作用
    • 1)呼吸器:(0.1~5%未満)しゃっくり、咳、(0.1%未満)喀痰。
    • 2)循環器:(0.1~5%未満)不整脈、血圧低下、血圧上昇、頻脈、(0.1%未満)徐脈、血圧変動、心房細動。
    • 3)精神神経系:(0.1~5%未満)覚醒遅延、悪夢、眩暈、頭痛、(0.1%未満)不穏、興奮、震え、視覚異常、(頻度不明)譫妄、不随意運動。
    • 4)消化器:(0.1~5%未満)悪心、嘔吐、(0.1%未満)嘔気。
    • 5)肝臓:(0.1~5%未満)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、γ-GTP上昇、総ビリルビン上昇、(0.1%未満)ALT低下(GPT低下)、LDH上昇、Al-P上昇。
    • 6)過敏症:(0.1%未満)紅斑、蕁麻疹、発疹、(頻度不明)そう痒感[このような場合には投与を中止するなど、適切な処置を行う]。
    • 7)その他:(0.1~5%未満)体動、発汗、(0.1%未満)顔面浮腫、体温低下、白血球数上昇、(頻度不明)CK上昇(CPK上昇)。

ドルミカム注射液10mgの使用上の注意

【警告】

  • 1.「重要な基本的注意」に留意し、呼吸及び循環動態の連続的な観察ができる設備を有し、緊急時に十分な措置が可能な施設においてのみ用いる[呼吸抑制及び呼吸停止を引き起こすことがあり、速やかな処置が行われないために死亡又は低酸素脳症に至った症例が報告されている]。
  • 2.低出生体重児及び新生児に対して急速静脈内投与をしてはならない[急速静脈内投与後、重度低血圧及び痙攣発作が報告されている]。

【禁忌】

  • 1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
  • 2.急性狭隅角緑内障のある患者[眼圧を上昇させる恐れがある]。
  • 3.重症筋無力症のある患者[重症筋無力症の症状を悪化させる恐れがある]。
  • 4.HIVプロテアーゼ阻害剤投与中(リトナビルを含有する薬剤、サキナビル、インジナビル、ネルフィナビル、アタザナビル、ホスアンプレナビル、ダルナビル)、エファビレンツ投与中、コビシスタット含有薬剤投与中及びオムビタスビル・パリタプレビル・リトナビル投与中の患者。
  • 5.ショックの患者、昏睡の患者、バイタルサインの抑制がみられる急性アルコール中毒の患者。

【慎重投与】

  • 1.高度重症患者、呼吸予備力の制限されている患者[無呼吸、心停止が起こりやすい]。
  • 2.高齢者。
  • 3.肝障害、腎障害のある患者[代謝・排泄が遅延し、作用が強く又は長く現れる恐れがある]。
  • 4.衰弱患者[作用が強く又は長く現れる恐れがある]。
  • 5.脳器質的障害のある患者[作用が強く現れる恐れがある]。
  • 6.妊婦又は妊娠している可能性のある患者、授乳婦。
  • 7.低出生体重児、新生児、乳児、幼児、小児。
  • 8.重症心不全等の心疾患のある患者[本剤の投与により症状の悪化又は急激な血圧低下を来すことがあるので、必ず動脈圧及び心電図をモニターし、昇圧剤等の蘇生に必要な薬剤を準備したうえで使用する]。
  • 9.重症の水分障害のある急性期又は重症の電解質障害のある急性期患者[脱水等により体液が不足している患者では、本剤の投与により血圧低下を来しやすいので、十分な補液・輸液が行われるまで本剤の投与を行わない]。
  • 10.手術中の出血量の多い患者、多量の輸液を必要とした患者[血圧低下及び心電図異常を来しやすい]。
  • 11.アルコール乱用又は薬物乱用の既往のある患者。
  • 12.[歯科・口腔外科領域における手術及び処置時の鎮静]上気道閉塞に関連する疾患(高度肥満症、小顎症、扁桃肥大、睡眠時無呼吸症候群等)を有する患者[気道閉塞を起こしやすく、マスク換気や気管挿管による気道確保の操作が困難である]。

【重要な基本的注意】

  • 1.本剤の作用には個人差があるので、投与量(初回量、追加量)及び投与速度に注意する。
  • 2.呼吸・循環の管理に注意し、術後は患者が完全に回復するまで管理下に置く[無呼吸、呼吸抑制、舌根沈下、血圧低下等が現れることがある]。
  • 3.本剤投与前に酸素吸入器、吸引器具、挿管器具等の人工呼吸のできる器具及び昇圧剤等の救急蘇生剤を手もとに準備しておく。また、必要に応じてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を手もとに準備しておくことが望ましい。
  • 4.[集中治療における人工呼吸中の鎮静]
    • 1)集中治療における人工呼吸中の鎮静の場合、本剤投与中は、気管内挿管による気道確保を行う。
    • 2)集中治療における人工呼吸中の鎮静の場合、持続投与期間が24時間を超える場合は、覚醒遅延することがあるので、十分な患者管理のできる状態で使用する。
    • 3)集中治療における人工呼吸中の鎮静の場合、本剤投与中は、パルスオキシメーターや血圧計等を用いて、患者の呼吸及び循環動態を継続的に観察する。
    • 4)集中治療における人工呼吸中の鎮静の場合、本剤を用法・用量の範囲内で投与しても適切な鎮静がみられない場合は、より適切と考えられる治療への変更を考慮する[他の鎮静剤が有用なことがある]。
  • 5.[歯科・口腔外科領域における手術及び処置時の鎮静]
    • 1)歯科・口腔外科領域における手術及び処置時の鎮静の場合、本剤の投与に際しては、歯科・口腔外科領域における手術及び処置時の鎮静における患者管理に熟練した医師・歯科医師が、本剤の薬理作用を正しく理解し、患者の鎮静レベル及び全身状態を注意深く継続して管理する。また、歯科・口腔外科領域における手術及び処置時の鎮静の場合、気道確保、酸素吸入、人工呼吸、循環管理を行えるように準備をしておく。
    • 2)歯科・口腔外科領域における手術及び処置時の鎮静の場合、過度の鎮静(呼びかけに対する応答がなくなる程度)及び呼吸器系抑制・循環器系抑制を避けるため、歯科・口腔外科処置を行う医師・歯科医師とは別に呼吸及び循環動態を観察できる医療従事者をおく、パルスオキシメーターや血圧計等を用いて手術・処置中の患者を観察する。
    • 3)歯科・口腔外科領域における手術及び処置時の鎮静の場合、術野と気道が同一部位であり、器具等の使用により口腔内に水分等が貯留しやすいことから、誤嚥、気道閉塞を起こさないよう注意する。
    • 4)歯科・口腔外科領域における手術及び処置時の鎮静の場合、手術・処置後は全身状態に注意し、基本的運動・平衡機能の回復等に基づき帰宅可能と判断できるまで患者を管理下に置く。また、歯科・口腔外科領域における手術及び処置時の鎮静の場合、鎮静の影響が完全に消失するまでは自動車の運転等危険を伴う機械操作に従事しないよう、患者に注意する。

【相互作用】

本剤は、主としてCYP3A4で代謝される。

  • 1.併用禁忌:
    • 1)HIVプロテアーゼ阻害剤(リトナビルを含有する薬剤<ノービア、カレトラ>、サキナビル<インビラーゼ>、インジナビル<クリキシバン>、ネルフィナビル<ビラセプト>、アタザナビル<レイアタッツ>、ホスアンプレナビル<レクシヴァ>、ダルナビル<プリジスタ>)、エファビレンツ<ストックリン>、コビシスタットを含有する薬剤<スタリビルド>[過度の鎮静や呼吸抑制を起こす恐れがある(これらの薬剤によるCYP3A4に対する競合的阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇することが考えられている)]。
    • 2)オムビタスビル・パリタプレビル・リトナビル<ヴィキラックス>[過度の鎮静や呼吸抑制を起こす恐れがある(リトナビルによるCYP3A4に対する競合的阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇することが考えられている)]。
  • 2.併用注意:
    • 1)中枢神経抑制剤(フェノチアジン誘導体、バルビツール酸誘導体、麻薬性鎮痛剤等)、モノアミン酸化酵素阻害剤、アルコール(飲酒)[鎮静・麻酔作用が増強されたり、呼吸数・収縮期血圧・拡張期血圧・平均動脈圧及び心拍出量が低下する恐れがある(これらの薬剤との併用により、相加的に中枢神経抑制作用(鎮静・麻酔作用、呼吸及び循環動態への作用)を増強する可能性がある)]。
    • 2)CYP3A4を阻害する薬剤(カルシウム拮抗剤(ベラパミル塩酸塩、ジルチアゼム塩酸塩)、アゾール系抗真菌剤(ケトコナゾール、フルコナゾール、イトラコナゾール等)、シメチジン、エリスロマイシン、クラリスロマイシン、テリスロマイシン、キヌプリスチン・ダルホプリスチン等)[中枢神経抑制作用が増強される恐れがある(これらの薬剤によるCYP3A4に対する競合的阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇したとの報告がある)]。
    • 3)抗悪性腫瘍剤(ビノレルビン酒石酸塩、パクリタキセル等)[骨髄抑制等の副作用が増強する恐れがある(本剤がチトクロームP450を阻害し、これらの薬剤の代謝を阻害し血中濃度が上昇することが考えられている)]。
    • 4)プロポフォール[麻酔・鎮静作用が増強されたり、収縮期血圧・拡張期血圧・平均動脈圧及び心拍出量が低下することがある(相互に作用(麻酔・鎮静作用、血圧低下作用)を増強させ、また、CYP3A4に対する競合的阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇したとの報告がある)]。
    • 5)CYP3A4を誘導する薬剤(リファンピシン、カルバマゼピン、エンザルタミド、ダブラフェニブ等)[本剤の作用を減弱させることがある(CYP3A4が誘導され、本剤の代謝が促進される)]。

【高齢者への投与】

  • 1.慎重に投与する[高齢者では、作用が強く又は長く現れやすい]。
  • 2.少量ずつ分けて投与するか、又は投与速度を減じる[低換気、気道閉塞、無呼吸等の危険性が高く、また、作用の発現が遅延することがある]。

【妊婦・産婦・授乳婦等への投与】

  • 1.妊婦等:妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい[妊娠中の投与に関し、次のような報告があるなど安全性は確立していない]。
    • 1)妊娠中に他のベンゾジアゼピン系薬剤の投与を受け、出生した新生児に口唇裂(口蓋裂を伴うものを含む)等が対照群と比較して有意に多いとの疫学的調査報告がある。
    • 2)妊娠末期の妊婦へ投与したとき、胎児に心拍数不整、新生児に低血圧、哺乳困難、低体温、呼吸抑制が現れ、又は分娩中の患者に高用量を投与したとき、胎児に心拍数不整、新生児に低血圧、哺乳困難、低体温、呼吸抑制が現れたとの報告がある。なお、ベンゾジアゼピン系薬剤で新生児に哺乳困難、嘔吐、活動低下、筋緊張低下、過緊張、嗜眠、傾眠、呼吸抑制・無呼吸、チアノーゼ、易刺激性、神経過敏、振戦、低体温、頻脈等を起こすことが報告されており、これらの症状は、離脱症状あるいは新生児仮死として報告される場合もある(また、ベンゾジアゼピン系薬剤で新生児に黄疸増強を起こすことが報告されている)。
    • 3)分娩前に連用した場合、出産後新生児に離脱症状が現れることが、ベンゾジアゼピン系薬剤で報告されている。
  • 2.授乳婦:授乳婦への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避けさせる[ヒト母乳中への移行が認められている]。

【小児等への投与】

  • 1.低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する使用経験は限られている。但し、歯科・口腔外科領域における手術・処置時の鎮静に用いる場合、低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
  • 2.低出生体重児及び新生児に対して急速静脈内投与をしてはならない[急速静脈内投与後、重度低血圧及び痙攣発作が報告されている]。
  • 3.小児等で深い鎮静を行う場合は、処置を行う医師とは別に呼吸・循環管理のための専任者をおいて、処置中の患者を観察することが望ましい。
  • 4.幼児では小児より、小児では成人より高用量を必要とすることがあり、より頻繁な観察が必要である[成人に比べて幼児及び小児における本剤の血中消失半減期は同等又は短いことが報告されている]。
  • 5.低出生体重児及び新生児では小児よりも投与量を減じる必要がある[低出生体重児及び新生児は各臓器機能が未発達であり、血中の消失時間が長く、また、本剤の呼吸器系への作用に対しても脆弱である]。
  • 6.6カ月未満の小児では、特に気道閉塞や低換気を発現しやすいため、効果をみながら少量ずつ段階的に漸増投与する等して、呼吸数、酸素飽和度を慎重に観察する。
  • 7.小児等において、激越、不随意運動(強直性痙攣/間代性痙攣、筋振戦を含む)、運動亢進、敵意、激しい怒り、攻撃性、発作性興奮、暴行などの逆説反応が起こりやすいとの報告がある。

【過量投与】

  • 1.症状:本剤の過量投与にみられる主な症状は、過鎮静、傾眠、錯乱、昏睡等である。
  • 2.処置:本剤の過量投与が明白又は疑われた場合には、必要に応じてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)の投与を考慮する。

【適用上の注意】

  • 1.投与時:
    • 1)動脈内に注射した場合、末梢壊死を起こす恐れがあるので動脈内には絶対に注射しない。
    • 2)急速に静脈内に注射した場合、あるいは細い静脈内に注射した場合には血栓性静脈炎を起こす恐れがあるので、なるべく太い静脈を選んで投与する。
    • 3)静脈内に注射した場合、ときに血管痛、静脈炎が現れることがある。
    • 4)筋肉内注射にあたっては、組織・神経等への影響を避けるため、次記の点に注意する。
      • (1)筋肉内注射時、繰り返し注射する場合、例えば左右交互に注射するなど、筋肉内注射時同一注射部位を避けて行う。特に低出生体重児、新生児、乳児、幼児、小児には注意する。
      • (2)筋肉内注射時神経走行部位を避けるよう注意する。
      • (3)注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き、部位をかえて注射する。
      • (4)筋肉内注射時、注射部位に、ときに疼痛、発赤、硬結が現れることがある。
  • 2.調製時:
    • 1)本品は、ワンポイントカットアンプルであるが、アンプルカット部分をエタノール綿等で清拭してからカットすることが望ましい。
    • 2)本剤は酸性溶液で安定であるが、pHが高くなると沈殿や白濁を生ずることがあるので、アルカリ性注射液(チオペンタールナトリウム注射液等)、リドカイン注射液との配合は避ける。
  • 3.輸液容器・輸液セットの使用時:本剤を乳酸リンゲル液と配合するときはポリ塩化ビニル製の輸液容器・輸液セットの使用は避ける[乳酸リンゲル液で希釈した場合、ミダゾラムはガラス製容器には吸着しなかったが、ポリ塩化ビニル製の容器には吸着したとの報告がある]。

【その他の注意】

  • 1.フルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与する場合には、使用前にフルマゼニルの使用上の注意(禁忌、慎重投与、相互作用等)を必ず読む。
    • 1)長期間ベンゾジアゼピン系薬剤を投与されているてんかん患者に対するフルマゼニル投与は禁忌である。
    • 2)フルマゼニル投与の対象は、ベンゾジアゼピン系薬剤の投与によって、覚醒遅延又は呼吸抑制が認められた患者、過度の鎮静状態を生じたり必要以上に鎮静が持続した患者、大量服薬した中毒患者である。
    • 3)ベンゾジアゼピン系薬剤と三<四>環系抗うつ薬を併用している場合、フルマゼニル投与によってベンゾジアゼピン系薬剤の作用が低下し、三<四>環系抗うつ薬の中毒作用が増強することがある。
    • 4)投与した薬剤が特定されないままにフルマゼニルを投与された患者で、新たに本剤を投与する場合、本剤の鎮静・抗痙攣作用が変化、鎮静・抗痙攣作用が遅延する恐れがある。
    • 5)フルマゼニルの作用持続時間は本剤よりも短く、鎮静等の本剤の作用が再度現れる恐れがある。
  • 2.本剤は鎮痛作用を有しないので、必要ならば鎮痛剤を併用する。
ドルミカム注射液10mg

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