炭カル錠「ヨシダ」250mgの用法・用量
沈降炭酸カルシウムとして、通常成人1日1~3gを3~4回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
炭カル錠「ヨシダ」250mgの効能・効果
次記疾患における制酸作用と症状の改善:胃潰瘍・十二指腸潰瘍、胃炎(急性胃炎・慢性胃炎、薬剤性胃炎を含む)、上部消化管機能異常(神経性食思不振、いわゆる胃下垂症、胃酸過多症を含む)。
炭カル錠「ヨシダ」250mgの副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 2.その他の副作用:
- [1]代謝異常:(頻度不明)高カルシウム血症、アルカローシス等の電解質失調。
- [2]長期・大量投与:(頻度不明)腎結石、尿路結石。
- [3]消化器:(頻度不明)悪心、嘔吐、便秘、下痢、胃酸反動性分泌等。
- [4]過敏症:(頻度不明)そう痒感。
炭カル錠「ヨシダ」250mgの使用上の注意
【禁忌】
甲状腺機能低下症又は副甲状腺機能亢進症の患者[血中カルシウム濃度の上昇により病態に悪影響を及ぼすおそれがある]。
【合併症・既往歴等のある患者】
- 1.心機能障害、肺機能障害のある患者:心機能障害、肺機能障害を悪化させるおそれがある。
- 2.便秘のある患者:便秘を悪化させるおそれがある。
- 3.高カルシウム血症の患者:高カルシウム血症を更に悪化させるおそれがある。
【腎機能障害患者】
腎機能障害患者:カルシウム・リン代謝異常を起こすおそれがある。
【妊婦】
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
【授乳婦】
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
【高齢者】
減量するなど注意すること(一般に生理機能が低下している)。
【相互作用】
- 2.併用注意:
- [1]テトラサイクリン系抗生物質<服用>(テトラサイクリン<服用>、ミノサイクリン<服用>等)、ニューキノロン系抗菌剤<服用>(シプロフロキサシン<服用>、トスフロキサシン<服用>等)、エチドロン酸二ナトリウム<服用>、鉄剤<服用>[これらの薬剤の吸収を阻害し効果を減弱させることがあるので、両剤の服用間隔を2時間以上あけるなど注意すること(これらの薬剤はカルシウムイオンと消化管内で難溶性のキレートを形成し、吸収が阻害されることがある)]。
- [2]高カリウム血症改善イオン交換樹脂製剤(ポリスチレンスルホン酸カルシウム、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム)[これらの作用を減弱させるおそれがあり、また、併用により全身性アルカローシスがあらわれたとの報告がある(カルシウムイオンがこれらの薬剤の陽イオンと交換するためと考えられる)]。
- [3]ジギタリス製剤(ジゴキシン、ジギトキシン等)[ジギタリス製剤の作用を増強しジギタリス中毒を起こすおそれがあるので、ジギトキシン血中濃度の測定や電解質測定を行うなど、観察を十分に行い、慎重に投与すること(カルシウムは強心配糖体の心筋収縮力を増強するので、本剤の投与により血中カルシウム濃度が上昇するとジギタリス中毒が発現しやすくなる可能性がある)]。
- [4]大量の牛乳[milk-alkali syndrome(高カルシウム血症、高窒素血症、アルカローシス等)があらわれるおそれがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止すること(機序不明)]。
- [5]活性型ビタミンD製剤(アルファカルシドール、カルシトリオール)、ビタミンD[高カルシウム血症があらわれるおそれがある(腸管からのカルシウム吸収が増大するため)]。
- [6]ロキサデュスタット[ロキサデュスタットと併用した場合、ロキサデュスタットの作用が減弱するおそれがあるため、併用する場合は、前後1時間以上あけて本剤を服用すること(ロキサデュスタットを酢酸カルシウムと同時投与したところ、ロキサデュスタットのAUCinfが低下した)]。
【適用上の注意】
- 1.薬剤交付時の注意:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
【保管上の注意】
室温保存。