硫酸マグネシウム*(山善)の用法・用量
〈経口〉
便秘症には、硫酸マグネシウム水和物として1回5~15gを多量の水とともに経口投与する。
〈注入〉
胆石症には、25~50%溶液20~50mLを十二指腸ゾンデで注入する。
硫酸マグネシウム*(山善)の効能・効果
- [1]便秘症。
- [2]胆石症。
硫酸マグネシウム*(山善)の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 1.重大な副作用:
- 1)マグネシウム中毒(頻度不明):多量投与により、まれに中毒を起こし、熱感、血圧低下、中枢神経抑制、呼吸麻痺等の症状があらわれることがある(解毒にはカルシウム剤を静注する)。
硫酸マグネシウム*(山善)の使用上の注意
【合併症・既往歴等のある患者】
- 1.高マグネシウム血症の患者:中枢神経系抑制と骨格筋弛緩を起こすおそれがある。
- 2.心疾患のある患者:心機能を抑制するおそれがある。
【腎機能障害患者】
- 1)腎障害のある患者:中枢神経系抑制、呼吸麻痺を起こすおそれがある。
【妊婦】
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(マグネシウムイオンは容易に胎盤を通過するため、まれに新生児に高マグネシウム血症を起こすことがある)。
【小児等】
- 1)腸内寄生虫疾患のある小児:腸管粘膜に異常がある場合に異常吸収を起こすおそれがある。
【高齢者】
投与速度を緩徐にし、減量するなど注意すること(一般に生理機能が低下している)。
【相互作用】
- 2.併用注意:
- [1]〈経口剤として使用する場合〉ニューキノロン系抗菌剤<経口>(シプロフロキサシン<経口>、ノルフロキサシン<経口>、トスフロキサシン<経口>)、テトラサイクリン系抗生物質<経口>(ミノサイクリン<経口>、ドキシサイクリン<経口>、テトラサイクリン<経口>等)、エチドロン酸二ナトリウム<経口>[これらの薬剤の効果が減弱するおそれがあるので、投与間隔をできるだけあけるなど注意すること(マグネシウムがこれらの薬剤とキレートを形成し、これらの薬剤の吸収を阻害すると考えられる)]。
- [2]〈経口剤として使用する場合〉ペニシラミン[これらの薬剤の効果が減弱するおそれがあるので、投与間隔をできるだけあけるなど注意すること(吸収率が低下するため)]。
- [3]〈経口剤として使用する場合〉セフジニル[これらの薬剤の効果が減弱するおそれがあるので、投与間隔をできるだけあけるなど注意すること(機序不明)]。
- [4]〈経口剤として使用する場合〉塩酸リトドリン[CK<CPK>上昇があらわれることがある(機序不明)]。
【適用上の注意】
- 1.〈胆石症〉薬剤調製時の注意:
- 1)〈胆石症〉配合変化:本剤の水溶液とサルファ剤を含む製剤、アルカリ炭酸塩を含む製剤・アルカリ炭酸水素塩を含む製剤、酒石酸塩を含む製剤、可溶性リン酸塩を含む製剤、ヒ酸塩を含む製剤、臭化カリウムを含む製剤、臭化アンモニウムを含む製剤等と混合した場合、沈殿を生じることがあるので、混合を避けること。
【保管上の注意】
室温保存。