マルトース輸液10%「フソー」(扶桑薬品)の用法・用量
1回500~1000mLを徐々に静脈内に点滴注入する。投与速度はマルトース水和物として1時間当り0.3g/kg体重以下(体重50kgとして10%液500mLを4時間以上)とする。なお、年齢、症状により適宜増減する。
マルトース輸液10%「フソー」(扶桑薬品)の効能・効果
糖尿病及び術中・術後で非経口的に水補給・非経口的にエネルギー補給を必要とする場合。
マルトース輸液10%「フソー」(扶桑薬品)の副作用
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
- 1.重大な副作用
- アナフィラキシーショック:マルトース水和物含有製剤ではアナフィラキシーショックを起こすことが報告されているので、投与にあたっては観察を十分に行い、呼吸困難、血圧低下、頻脈、蕁麻疹、潮紅等の症状が認められた場合には投与を直ちに中止し、適切な処置を行う。
- 2.その他の副作用:副作用が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。
- 1)過敏症:(頻度不明)発疹、そう痒等。
- 2)大量・急速投与:(頻度不明)大量を急速投与すると、電解質喪失[慎重に投与する]。
マルトース輸液10%「フソー」(扶桑薬品)の使用上の注意
【高齢者への投与】
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、投与速度を緩徐にし、減量するなど注意する。
【臨床検査結果に及ぼす影響】
グルコース脱水素酵素(GDH)法を用いた血糖測定法ではマルトース水和物が測定結果に影響を与え、実際の血糖値よりも高値を示す場合があることが報告されている(インスリン投与が必要な患者においては、インスリンの過量投与につながり低血糖を来す恐れがあるので、本剤を投与されている患者の血糖値の測定には、マルトース水和物の影響を受ける旨の記載がある血糖測定用試薬及び測定器は使用しない)。
【適用上の注意】
- 1.投与前:
- 1)投与に際しては、感染に対する配慮をする(患者の皮膚や器具消毒)。
- 2)体温程度に温めて使用する。
- 3)開封後直ちに使用し、残液は決して使用しない。
- 2.投与速度:ゆっくり静脈内に投与する。
【取扱い上の注意】
- 1.通気針は不要。
- 2.連結管による連続投与は行わない(連続投与を行う場合には、Y型タイプのセットを使用する)。
- 3.内容液の漏出又は混濁などが認められた場合は使用しない。
- 4.オーバーシール(ゴム栓部の汚染防止のためのシール)が万一はがれているときは使用しない。
- 5.ゴム栓への針刺は、ゴム栓面に垂直に、ゆっくりと行う(斜めに刺すと、ゴム片(コア)が薬液中に混入したり、ポート部を傷つけて液漏れを起こす恐れがある)。
- 6.容器の目盛はおよその目安として使用する。