キリット注5%の用法・用量
キシリトールとして、1日2~50gを1~数回に分けて静脈内注射又は点滴静注する。なお、年齢、症状により適宜増減する。但し、キシリトールとして1日量100gまでとする。点滴静注する場合、その速度はキシリトールとして、0.3g/kg/hr以下とする。
キリット注5%の効能・効果
糖尿病及び糖尿病状態時の水補給・エネルギー補給。
キリット注5%の副作用
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
副作用が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。
大量・急速投与:キシリトールの大量を急速投与すると、電解質喪失を起こすことがあり、また、肝障害、腎障害が現れることがある(頻度不明:第一次再評価結果その13、1977年)。
キリット注5%の使用上の注意
【禁忌】
低張性脱水症の患者[本症はナトリウムの欠乏により血清の浸透圧が低張になることによって起こるので、このような患者に本剤を投与すると、水分量を増加させることになり、症状が悪化する恐れがある]。
【慎重投与】
- 1.尿崩症の患者[本症には適切な水分、電解質管理が必要であり、本剤の投与により電解質等に影響を与え、症状が悪化する恐れがある]。
- 2.肝障害、腎障害のある患者[キシリトールの大量を急速投与すると肝障害、腎障害が現れる恐れがある]。
【高齢者への投与】
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、投与速度を緩徐にし、減量するなど注意する。
【適用上の注意】
- 1.投与経路:静脈内に投与する。皮下大量投与により、血漿中から電解質が移動して循環不全を招く恐れがあるので、皮下投与しない。
- 2.投与前:
- 1)投与に際しては、感染に対する配慮をする(患者の皮膚や器具消毒)。
- 2)寒冷期には体温程度に温めて使用する。
- 3)開封後直ちに使用し、残液は決して使用しない。
- 3.投与時:ゆっくり静脈内に投与する。
- 4.投与後:高濃度液投与の急激な中止により、低血糖を起こす恐れがある。
【その他の注意】
キシリトールの大量を急速投与すると、腎にシュウ酸カルシウム沈着、脳にシュウ酸カルシウム沈着が認められたとの報告がある。
【取扱い上の注意】
- 1.注射針はゴム栓の○印にまっすぐ刺す(斜めに刺すと注射針が容器頚部を貫通し、液漏れの原因となることがある)。
- 2.ソフトバッグ製品は、原則として連結管を用いたタンデム方式による投与はできない。
- 3.包装内に水滴が認められるものや内容液が着色又は混濁しているものは使用しない。
- 4.容器の液目盛りはおよその目安として使用する。