商品名

イントラリポス輸液10% 添付文書情報

イントラリポス輸液10%の用法用量

通常、1日500mL(ダイズ油として10%液)を3時間以上かけて点滴静注する。なお、体重、症状により適宜増減するが、体重1kg当たり1日脂肪として2g以内とする。

イントラリポス輸液10%の効能効果

次の場合における栄養補給:術前・術後、急性消化器疾患・慢性消化器疾患、消耗性疾患、火傷(熱傷)・外傷、長期にわたる意識不明状態時。

イントラリポス輸液10%の副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 1.重大な副作用:
    • 1)ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):呼吸困難、チアノーゼ等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
    • 2)静脈塞栓(頻度不明)。
  • 2.その他の副作用:
    • [1]血管・血液:(頻度不明)静脈炎、血管痛、出血傾向。
    • [2]過敏症:(頻度不明)発疹、そう痒感。
    • [3]肝臓:(頻度不明)肝機能障害。
    • [4]循環器:(頻度不明)血圧降下、頻脈、頻呼吸。
    • [5]呼吸器:(頻度不明)呼吸困難。
    • [6]消化器:(頻度不明)嘔気・嘔吐、下痢、口渇。
    • [7]その他:(頻度不明)発熱、悪寒、顔面潮紅、顔面浮腫、異臭感、胸部圧迫感。

イントラリポス輸液10%の使用上の注意

【禁忌】

  • 1.血栓症の患者[凝固能亢進により症状を更に悪化させるおそれがある]。
  • 2.重篤な血液凝固障害のある患者[出血傾向があらわれるおそれがある]。
  • 3.高脂血症の患者[高脂血症を助長させるおそれがある]。
  • 4.ケトーシスを伴った糖尿病の患者[ケトーシスを助長させ糖尿病を悪化させるおそれがある]。
  • 5.重篤な肝障害のある患者。
  • 6.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

【重要な基本的注意】

  • 1.本剤の投与により、静脈炎、血管痛、発熱、嘔気・嘔吐、悪寒、顔面潮紅、頻脈、頻呼吸、胸部圧迫感等の急性症状を起こすことがあるので次の注意が必要である。・ ゆっくり注入すること。・ 本剤に他の薬剤を混合しないこと。また、血漿増量剤(デキストラン、ゼラチン製剤等)の投与後96時間までは本剤の投与を避けること。
  • 2.連用する場合には肝機能、血中脂質濃度、血液像及び血液凝固能の検査を定期的に行うこと。

【合併症・既往歴等のある患者】

  • 1.血液凝固障害のある患者:凝固能が亢進又は低下するおそれがある。
  • 2.呼吸障害のある患者:病状が悪化するおそれがある。
  • 3.重篤な敗血症の患者:症状が悪化するおそれがある。

【肝機能障害患者】

  • 1)重篤な肝障害のある患者:投与しないこと(症状が悪化するおそれがある)。
  • 2)肝障害<重篤な肝障害を除く>のある患者:肝機能を悪化させるおそれがある。

【妊婦】

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

【授乳婦】

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

【小児等】

  • 1)小児等:小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
  • 2)新生児、特に極低出生体重児、呼吸障害を伴う新生児、アシドーシスを伴う新生児、生後日数が短い新生児:次の事項に留意し慎重に投与すること(脂肪処理能が低い)[1)投与に際してはできるだけゆっくり、たとえば0.08g(0.8mL)/kg/時以下の速度で注入すること、2)脂肪処理能が更に低いと思われる症例においては、血中脂質濃度を測定し、血中脂質濃度の著しい上昇を認めない速度で注入することが望ましい]。
  • 3)呼吸障害のある新生児、極低出生体重児:観察を十分に行うこと(呼吸障害が増悪したとの報告がある)。

【高齢者】

用量に留意して慎重に投与すること(一般に脂肪処理能が低下している)。

【相互作用】

  • 2.併用注意:ワルファリン[ワルファリンの作用を減弱させるおそれがある(本剤の成分中のダイズ油に由来するビタミンK1がワルファリンの作用に拮抗する)]。

【適用上の注意】

  • 1.全般的な注意:
    • 1)使用時には、感染に対する配慮をすること。
    • 2)輸液セットのびん針は、ゴム栓の刻印部(○印)に垂直にゆっくりと刺すこと(斜めに刺した場合、削り片の混入及び液漏れの原因となるおそれがある)、また、輸液セットのびん針は同一箇所に繰り返し刺さないこと。
  • 2.薬剤投与時の注意:
    • 1)ゴム栓に刺針したものは速やかに使用すること。
    • 2)血管痛があらわれた場合には、注射部位を変更すること(また、場合によっては投与を中止すること)。
    • 3)血管外漏出が原因と考えられる皮膚壊死、潰瘍形成が報告されているので、点滴部位の観察を十分に行い、発赤、浸潤、腫脹などの血管外漏出の徴候があらわれた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
    • 4)可塑剤としてDEHP[di-(2-ethylhexyl)phthalate;フタル酸ジ-(2-エチルヘキシル)]を含むポリ塩化ビニル製の輸液セット等を使用した場合、DEHPが製剤中に溶出するので、DEHPを含まない輸液セット等を使用することが望ましい。
    • 5)本剤は脂肪乳剤であるため、接合部がポリカーボネート製の輸液セット等を使用した場合、その接合部にひび割れが生じ、血液及び薬液漏れ、空気混入等の可能性があるので注意すること。
    • 6)原則として、連結管を用いたタンデム方式による投与は行わないこと(輸液セット内に空気が流入するおそれがある)。
    • 7)容器の液目盛はおよその目安として使用すること。
    • 8)残液は使用しないこと。

【取扱い上の注意】

  • 1.凍結を避けて保存すること。
  • 2.液漏れの原因となるので、強い衝撃や鋭利なものとの接触等を避けること。
  • 3.品質保持のためにガスバリア性の外袋で包装し、脱酸素剤を封入しているので、外袋は使用時まで開封しないこと。
  • 4.外袋を開封する前にインジケーター(炭酸ガス検知剤)の色を確認し、紫~青色の場合は使用しないこと。
  • 5.次の場合には使用しないこと。・ 外袋内や容器表面に水滴や結晶が認められる場合には使用しないこと。・ 容器から薬液が漏れている場合には使用しないこと。・ 性状その他薬液に異状が認められる場合には使用しないこと。・ ゴム栓部のシールがはがれている場合には使用しないこと。・ 凍結した場合には使用しないこと。

【保管上の注意】

遮光、室温保存。

イントラリポス輸液10%

イントラリポス輸液10%

をすると
閲覧履歴を40件まで利用できます