生食注シリンジ「NP」(20mL 1筒)の用法・用量
〈注射〉
- [1]通常20~1000mLを皮下、静脈内注射又は点滴静注する。
- なお、年齢、症状により適宜増減する。
- [2]適量をとり注射用医薬品の希釈、溶解に用いる。
- 〈外用〉
- [1]皮膚、創傷面、粘膜の洗浄、湿布に用いる。
- [2]含そう、噴霧吸入に用いる。
〈その他〉
医療用器具の洗浄に用いる。
生食注シリンジ「NP」(20mL 1筒)の効能・効果
〈注射〉
細胞外液欠乏時。ナトリウム欠乏時。クロール欠乏時。注射剤の溶解希釈剤。
〈外用〉
皮膚・創傷面・粘膜の洗浄・湿布。含そう・噴霧吸入剤として気管支粘膜洗浄・喀痰排出促進。
〈その他〉
医療用器具の洗浄。
生食注シリンジ「NP」(20mL 1筒)の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 2.その他の副作用:大量・急速投与:(頻度不明)血清電解質異常、うっ血性心不全、浮腫、アシドーシス。
生食注シリンジ「NP」(20mL 1筒)の使用上の注意
【合併症・既往歴等のある患者】
- 1.心臓機能障害、循環器系機能障害のある患者:循環血液量の増加により、症状が悪化するおそれがある。
【腎機能障害患者】
腎機能障害患者:水分、塩化ナトリウムの過剰投与に陥りやすく、症状が悪化するおそれがある。
【高齢者】
投与速度を緩徐にし、減量するなど注意すること(一般に生理機能が低下している)。
【適用上の注意】
- 1.全般的な注意:使用時には、次の点に注意すること。・ 感染に対する配慮をすること。・ シリンジが破損するおそれがあるので、シリンジを鉗子等で叩くなど、強い衝撃を与えないこと。・ 押子(プランジャー)が外れたり、ガスケットが変形し薬液が漏出したりするおそれがあるので押子のみを持たないこと。・ 押子を反時計回りに回転させると接続に緩みが生じ、ガスケットから押子が外れるおそれがあるので、押子を反時計回りに回転させないこと。・ シリンジが破損するおそれがあるので、造影剤等の高圧注入には使用しないこと。
- 2.薬剤調製時の注意:注射剤の溶解希釈剤として用いる場合は、生理食塩液が適切であることを確認するとともに、使用に際してはよく混合すること。
- 3.薬剤投与時の注意:
- 1)使用に際しては、ブリスター包装を開封口からゆっくり開け、外筒(バレル)を持って取り出すこと。
- 2)押子の緩みがないか確認すること(緩みが認められた場合は、押子を時計回りに回転させ締め直すこと)、シリンジポンプ使用中に押子が外れた場合、サイフォニング(自然落下による急速注入)や逆流が起こるおそれがある。
- 3)筒先のキャップをゆっくり回転させながら外して、注射針等に確実に接続すること(キャップを外した後は、筒先に触れないこと)。
- 4)シリンジポンプを用いて投与する場合は、次の点に注意すること。・ シリンジポンプを用いて投与する場合は、本シリンジが使用可能な設定であることを必ず確認するとともに、シリンジポンプの取扱説明書に従って投与すること。・ シリンジポンプを用いて投与する場合は、ロックタイプ(10mL、20mL)を使用し、ロックタイプ(5mL)、中口タイプ及び横口タイプは使用しないこと。・ シリンジポンプの送り機構(スライダー)のフックに確実にセットすること(正しくセットされていない場合、サイフォニングや逆流が起こるおそれがある)。・ 本シリンジは、極端な陰圧が発生する回路には使用しないこと。また、本剤で溶解・希釈したヘパリンなどの抗凝固薬を血液透析時に投与する場合は、抗凝固薬注入ラインが血液ポンプの下流に設置された血液回路に用いること(血液回路の閉塞などにより極端な陰圧が発生した場合、ガスケットが押子から外れたり、シリンジポンプの送り機構のフックから押子が外れ、本剤が急速注入されるおそれがある)。
- 5)注射針等を接続する場合は誤刺に注意し、しっかりと固定すること。
- 6)静脈内投与をする場合は、ゆっくり静脈内に注射すること。
- 4.薬剤投与後の注意:開封後の使用は1回限りとし、使用後の残液はシリンジとともに速やかに廃棄すること。
【取扱い上の注意】
- 1.ブリスター包装内は滅菌しているので、使用時まで開封しないこと。
- 2.次の場合には使用しないこと。・ ブリスター包装が破損している場合には使用しないこと。・ シリンジから薬液が漏れている場合には使用しないこと。・ 性状その他薬液に異状が認められる場合には使用しないこと。・ シリンジに破損等の異状が認められる場合には使用しないこと。・ キャップが外れている場合には使用しないこと。
【保管上の注意】
室温保存。