商品名

クリースビータ皮下注10mg 添付文書情報

クリースビータ皮下注10mgの用法用量

〈FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)〉

通常、成人には、ブロスマブ(遺伝子組換え)として4週に1回1mg/kgを皮下投与する。ただし、1回投与量は90mgを超えないこと。血清リン濃度、症状等に応じて適宜減量する。通常、小児には、ブロスマブ(遺伝子組換え)として2週に1回0.8mg/kgを皮下投与する。血清リン濃度、症状等に応じて適宜増減するが、最高用量は1回2mg/kgとする。ただし、1回投与量は90mgを超えないこと。

〈腫瘍性骨軟化症〉

通常、成人には、ブロスマブ(遺伝子組換え)として4週に1回0.3mg/kgを皮下投与する。血清リン濃度、症状等に応じて適宜増減するが、最高用量は1回2mg/kgとする。

【用法及び用量に関連する注意】

  • 1.本剤の投与開始にあたっては、経口リン酸製剤投与又は活性型ビタミンD3製剤投与されている場合は、これらの薬剤の投与を中止し、血清リン濃度が基準下限値を下回ったことを確認した後、本剤の投与を開始すること。
  • 2.本剤の開始用量及び用量調節は、次を参考にすること。なお、本剤の投与量は、体重から換算した値を10mgの単位に四捨五入した値とすることができる。〈FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)〉通常、成人には、次を参考に患者の体重に応じて投与を開始すること。以降は、血清リン濃度、症状等に応じて適宜減量すること。

[FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)の成人患者の開始用量]

  • [1]〈FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)〉体重35~44kg:40mg。
  • [2]〈FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)〉体重45~54kg:50mg。
  • [3]〈FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)〉体重55~64kg:60mg。
  • [4]〈FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)〉体重65~74kg:70mg。
  • [5]〈FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)〉体重75~84kg:80mg。
  • [6]〈FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)〉体重85kg以上:90mg。

〈FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)〉通常、小児には、次を参考に患者の体重に応じて投与を開始すること。以降は、血清リン濃度、症状等に応じて適宜増減するが、血清リン濃度が基準下限値を下回るなど、増量が必要な場合は、1回2mg/kg又は90mgのいずれか少ない用量の範囲で段階的に増量することができる。ただし、増量は4週間以上の間隔をあけて行うこと。

[FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)の小児患者の開始用量]

  • [1]〈FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)〉体重7~18kg:10mg。
  • [2]〈FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)〉体重19~31kg:20mg。
  • [3]〈FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)〉体重32~43kg:30mg。
  • [4]〈FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)〉体重44~56kg:40mg。
  • [5]〈FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)〉体重57~68kg:50mg。
  • [6]〈FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)〉体重69~81kg:60mg。
  • [7]〈FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)〉体重82~93kg:70mg。
  • [8]〈FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)〉体重94~106kg:80mg。
  • [9]〈FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症(腫瘍性骨軟化症を除く)〉体重107kg以上:90mg。

〈腫瘍性骨軟化症〉通常、成人には、次を参考に患者の体重に応じて投与を開始すること。以降は、血清リン濃度、症状等に応じて適宜増減するが、血清リン濃度が基準下限値を下回るなど、増量が必要な場合は、1回2mg/kgまでの範囲で段階的に増量することができる。

[腫瘍性骨軟化症患者の開始用量]

  • [1]〈腫瘍性骨軟化症〉体重17~49kg:10mg。
  • [2]〈腫瘍性骨軟化症〉体重50~83kg:20mg。
  • [3]〈腫瘍性骨軟化症〉体重84~116kg:30mg。
  • 3.本剤の投与を開始及び用量を調節したときは、血清リン濃度が安定するまで、投与毎(2週に1回又は4週に1回)に血清リン濃度を測定すること。
  • 4.血清リン濃度が基準上限値を超えて上昇した場合は、血清リン濃度が基準下限値を下回るまで休薬すること(投与を再開する場合は、休薬前の投与量の半量を目安に減量し、投与を再開すること)。
  • 5.FGF23関連低リン血症性くる病の患者に本剤を投与する際に、骨年齢が男性で17歳、女性で15歳に達した場合は、患者の状態に応じて成人の用法及び用量を用いること。

クリースビータ皮下注10mgの効能効果

FGF23関連低リン血症性くる病・FGF23関連低リン血症性骨軟化症。

【効能又は効果に関連する注意】

含糖酸化鉄投与に伴うFGF23関連低リン血症性くる病・含糖酸化鉄投与に伴うFGF23関連低リン血症性骨軟化症、ポリマルトース鉄投与に伴うFGF23関連低リン血症性くる病・ポリマルトース鉄投与に伴うFGF23関連低リン血症性骨軟化症及びカルボキシマルトース第二鉄投与に伴うFGF23関連低リン血症性くる病・カルボキシマルトース第二鉄投与に伴うFGF23関連低リン血症性骨軟化症等の鉄剤投与に伴うFGF23関連低リン血症性くる病・鉄剤投与に伴うFGF23関連低リン血症性骨軟化症に対しては、本剤は投与しないで、FGF23過剰の原因となる各薬剤の投与の中止を検討すること。

クリースビータ皮下注10mgの副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 2.その他の副作用:
    • [1]投与部位:(10%以上)注射部位反応(発疹・そう痒・疼痛等)(29.5%)。
    • [2]筋・骨格:(10%以上)筋骨格痛、(5~10%未満)下肢不快感、(5%未満)筋痙攣。
    • [3]皮膚:(5%未満)発疹、皮膚そう痒、じん麻疹。
    • [4]消化器:(5%未満)悪心、下痢、腹痛、歯膿瘍、歯痛。
    • [5]腎臓:(5%未満)腎結石、腎石灰化、腎超音波検査異常。
    • [6]内分泌・代謝:(5%未満)血中リン増加、ビタミンD異常、ビタミンD欠乏、PTH増加、血中カルシウム減少。
    • [7]その他:(5%未満)倦怠感、頭痛、疼痛、めまい、Al-P増加。

クリースビータ皮下注10mgの使用上の注意

【禁忌】

  • 1.重度腎機能障害患者又は末期腎不全患者。
  • 2.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

【重要な基本的注意】

  • 1.高リン血症があらわれることがあるので、本剤投与中は定期的に血清リン濃度を測定し、血清リン濃度の変動に注意すること。
  • 2.本剤の投与により、高リン血症が持続した場合、腎臓石灰化等の臓器石灰化が生じる可能性があるので、必要に応じて超音波検査やPTHの測定等を実施すること。
  • 3.本剤投与中は、《経口》リン酸製剤、活性型ビタミンD3製剤との併用は可能な限り避けること(本剤と経口リン酸製剤、活性型ビタミンD3製剤を併用した際の安全性及び有効性を指標とした臨床試験は実施されていない)。
  • 4.本剤はたん白質製剤であり、アナフィラキシーなど重度アレルギー反応が起こる可能性があるので、異常が認められた場合には直ちに本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
  • 5.本剤は、医療施設において、必ず医師によるか、医師の直接の監督のもとで投与を開始すること。自己投与にあたっては、次の点に注意すること。
    • 1)自己投与適用の妥当性を医師が慎重に検討し、患者又はその家族に十分な教育訓練を実施したのち、患者又はその家族が確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導のもとで実施すること。
    • 2)本剤による副作用が疑われる場合や自己投与の継続が困難な状況となる可能性がある場合は、直ちに自己投与を中止させ、医師の管理下で慎重に観察するなど適切な処置を行うこと。
    • 3)患者又はその家族に対し、副作用とその対処法について説明した上で、次の点を指導すること。・ 自己投与にあたっては、本剤の注射方法の説明書を必ず読むこと。・ 自己投与適用後、本剤投与後に副作用の発現が疑われる場合は、医療機関へ連絡すること。・ 使用済みの注射器は再使用せず、安全な手段で廃棄を行うこと。

【合併症・既往歴等のある患者】

  • 1.高カルシウム血症の患者:高カルシウム血症が悪化する可能性がある。

【腎機能障害患者】

腎機能障害患者:高リン血症及び腎臓石灰化等の臓器石灰化が生じるリスクが高い。

  • 1)重度腎機能障害患者又は末期腎不全患者:投与しないこと(これらの患者では高リン血症及び腎臓石灰化等の臓器石灰化が生じるリスクが特に高いおそれがあり、これらの患者を対象とした臨床試験は実施していない)。
  • 2)軽度腎機能障害又は中等度腎機能障害患者:本剤投与中は、定期的に腎機能を確認し投与の適否を検討すること(また、血清リン濃度の変動に注意すること)。

【妊婦】

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(サルを用いた生殖発生毒性試験において、臨床最大用量での曝露量の3.7倍に相当する用量で早産率高値、臨床最大用量での曝露量の32倍に相当する用量で胎盤重量増加及び胎盤鉱質沈着並びに流産及び胚死亡率増加・胎仔死亡率増加が認められている)。

【授乳婦】

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(本剤の乳汁中への移行は不明である)。

【小児等】

1歳未満の小児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

【相互作用】

  • 2.併用注意:《経口》リン酸製剤、活性型ビタミンD3製剤(カルシトリオール、ファレカルシトリオール等)[高リン血症が起こるおそれがあるので、本剤の投与開始にあたっては、これらの薬剤の投与を中止し、また、本剤投与中もこれらの薬剤との併用は可能な限り避けること(これらの薬剤は血清リン濃度上昇作用があるので、血清リン濃度の上昇作用が増強される可能性がある)]。

【適用上の注意】

  • 1.薬剤調製時の注意:
    • 1)投与前に冷蔵庫から取り出し室温に戻しておくこと。
    • 2)投与に必要な液量を正確に吸引できるよう、適切な小容量注射器を選択すること。
    • 3)他剤との混注は行わないこと。
  • 2.薬剤投与時の注意:
    • 1)投与部位は、腹部、上腕部、大腿部又は臀部が望ましい。同一部位へ繰り返し注射することは避け、投与毎に注射部位を変えること。
    • 2)注射部位1箇所あたりの最大投与液量は1.5mLとすること。
    • 3)本剤は、1回限りの使用とし、使用後の残液は使用しないこと。

【その他の注意】

  • 1.臨床使用に基づく情報:X染色体連鎖性低リン血症性くる病・骨軟化症患者を対象とした国際共同臨床試験及び海外臨床試験において、本剤を投与した成人患者では134例中8例(6.0%)、小児患者では94例中8例(8.5%)に抗ブロスマブ抗体が認められた。このうちX染色体連鎖性低リン血症性くる病・骨軟化症の小児患者3例(3.2%)に中和抗体が認められた。なお、成人の腫瘍性骨軟化症患者を対象とした国際共同臨床試験及び海外臨床試験において、27例中2例(7.4%)に抗ブロスマブ抗体が認められたが、そのうち中和抗体が認められた患者はいなかった。抗体産生と薬物動態、有効性及び安全性との関連性は明らかではない。
  • 2.非臨床試験に基づく情報:サルを用いた反復投与毒性試験において、非生理学的な血清リン濃度(8mg/dL超)で心筋繊維異所性鉱質沈着、心筋血管異所性鉱質沈着及び大動脈中膜異所性鉱質沈着が認められた。

【取扱い上の注意】

外箱開封後は遮光して保存すること。

【保管上の注意】

2~8℃で保存。

クリースビータ皮下注10mg

クリースビータ皮下注10mg

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