アナストロゾール錠1mg「日医工」の用法・用量
通常、成人にはアナストロゾールとして1mgを1日1回、経口投与する。
アナストロゾール錠1mg「日医工」の効能・効果
閉経後乳癌。
アナストロゾール錠1mg「日医工」の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 1.重大な副作用:
- 1)皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)。
- 2)アナフィラキシー(頻度不明)、血管浮腫(頻度不明)、蕁麻疹(1.0%):アナフィラキシー、血管浮腫、蕁麻疹等の過敏症状があらわれることがある。
- 3)肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明):AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇、γ-GTP上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
- 4)間質性肺炎(1.0%):咳嗽、呼吸困難、発熱等の臨床症状を十分に観察し、異常が認められた場合には、胸部X線、胸部CT等の検査を実施すること(間質性肺炎が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと)。
- 5)血栓塞栓症(頻度不明):深部静脈血栓症、肺塞栓症等があらわれることがある。
- 2.その他の副作用:
- [1]全身:(5%未満)頭痛、ほてり、倦怠感、(頻度不明)疲労、無力症。
- [2]肝臓:(5%未満)AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇、γ-GTP上昇、ビリルビン上昇。
- [3]消化器:(5%未満)嘔気、嘔吐、(頻度不明)下痢、食欲不振。
- [4]精神神経系:(頻度不明)感覚異常(錯感覚、味覚異常を含む)、傾眠、手根管症候群、抑うつ。
- [5]皮膚:(頻度不明)脱毛、発疹、皮膚血管炎、IgA血管炎。
- [6]筋・骨格系:(頻度不明)関節痛、硬直、骨折、関節炎、骨粗鬆症、骨痛、弾発指、筋肉痛。
- [7]生殖器:(頻度不明)性器出血、腟乾燥。
- [8]血液:(5%以上)白血球減少、(5%未満)好中球減少。
- [9]その他:(5%未満)高コレステロール血症、(頻度不明)高カルシウム血症。
アナストロゾール錠1mg「日医工」の使用上の注意
【禁忌】
- 1.妊婦又は妊娠している可能性のある女性。
- 2.授乳婦。
- 3.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
【重要な基本的注意】
- 1.本剤の特性ならびに使用経験がないことを考慮して閉経前患者への使用は避けること。
- 2.本剤は内分泌療法剤であり、がんに対する薬物療法について十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤による治療が適切と判断される患者についてのみ使用すること。
- 3.本剤の投与によって、骨粗鬆症、骨折が起こりやすくなるので、骨密度等の骨状態を定期的に観察することが望ましい。
- 4.肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、定期的な肝機能検査を行うなど、観察を十分に行うこと。
- 5.本剤との関連性は明確ではないが、臨床試験において無力症や傾眠等が報告されているので、自動車の運転や機械の操作には注意すること。
【腎機能障害患者】
- 1)重度の腎機能障害患者:本剤の重度腎障害患者での投与は臨床試験では除外されている。
【肝機能障害患者】
- 1)重度の肝機能障害患者:本剤の重度肝障害患者での投与は臨床試験では除外されている。
【妊婦】
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(本剤は、閉経後患者を対象とするものであることから、妊婦に対する投与は想定していないが、妊婦への投与の安全性については次の知見がある(動物実験(ラット)で胎仔発育遅延が認められており、また、動物実験(ラット及びウサギ)で胎仔への移行が認められている))。
【授乳婦】
授乳を避けさせること(本剤は、閉経後患者を対象とするものであることから、授乳婦に対する投与は想定しておらず、本剤の授乳中女性における使用経験はない)。
【高齢者】
慎重に投与すること(本剤の臨床試験成績から、高齢者と非高齢者において血漿中濃度及び副作用の発現率並びにその程度に差は見られていない、しかし、一般に高齢者では生理機能が低下しており、副作用があらわれやすい)。
【適用上の注意】
- 1.薬剤交付時の注意:
- 1)PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
【その他の注意】
- 2.非臨床試験に基づく情報:
- 1)ラット2年間がん原性試験において高用量(25mg/kg/日)のみで雌の肝臓腫瘍及び雄の甲状腺腫瘍増加が認められた。この変化はヒトへの治療用量投与時の曝露の雄で約80倍以上、雌で約90倍以上の時にのみ増加することから、患者への本剤投与時の臨床的な安全性との関連性は低いと考えられる。マウス2年間がん原性試験では良性卵巣腫瘍増加が認められた(この変化はアロマターゼ阻害によるマウスに特異的な変化であると考えられ患者への本剤投与時の臨床的な安全性との関連性は低いと考えられる)。
- 2)ラット及びウサギを用いた生殖発生毒性試験において、本薬の薬理作用に起因すると考えられる着床数低下、妊娠率低下及び出生仔数低下、胎盤肥大等が認められている。
【保管上の注意】
室温保存。