アイピーディカプセル50の用法・用量
通常、成人にはスプラタストトシル酸塩として1回100mgを1日3回毎食後に経口投与する。ただし、年齢、症状により適宜増減する。
【用法及び用量に関連する注意】
高齢者では、低用量(例えば150mg/日)から投与を開始し、増量する場合は患者の副作用及び臨床症状を十分観察しながら行うこと。
アイピーディカプセル50の効能・効果
- [1]気管支喘息。
- [2]アトピー性皮膚炎。
- [3]アレルギー性鼻炎。
アイピーディカプセル50の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 1.重大な副作用:
- 1)肝機能障害:黄疸(頻度不明)、ALT上昇、AST上昇、γ-GTP上昇、Al-P上昇、LDH上昇等の肝機能障害(0.1%未満)(初期症状:全身倦怠感、食欲不振、発熱、嘔気等)があらわれることがある。
- 2)ネフローゼ症候群(頻度不明)。
- 2.その他の副作用:
- [1]消化器:(0.1~5%未満)胃部不快感、嘔気、胃痛、下痢、(0.1%未満)口渇、食欲不振、口内炎、腹痛、嘔吐、腹部膨満感、舌あれ。
- [2]精神神経系:(0.1~5%未満)眠気、(0.1%未満)頭痛、痙攣、振戦、めまい、しびれ。
- [3]血液:(0.1~5%未満)好酸球増多、(0.1%未満)白血球減少。
- [4]過敏症:(0.1~5%未満)発疹、そう痒感、(0.1%未満)蕁麻疹。
- [5]肝臓:(0.1~5%未満)AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇、LDH上昇、(0.1%未満)ビリルビン上昇、Al-P上昇。
- [6]泌尿器:(0.1%未満)蛋白尿、頻尿。
- [7]その他:(0.1~5%未満)生理不順、倦怠感・脱力感、(0.1%未満)浮腫、耳鳴、眼瞼乾燥感、発熱、ほてり、鼻出血、味覚異常、口臭、(頻度不明)動悸、咳、胸部圧迫感。
発現頻度には使用成績調査を含め、カプセル剤とドライシロップの合計から算出。
アイピーディカプセル50の使用上の注意
【禁忌】
- 1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
【重要な基本的注意】
- 1.〈効能共通〉本剤は気管支拡張剤、ステロイド剤、抗ヒスタミン剤等と異なり、既に起こっている発作や症状を速やかに軽減する薬剤ではないので、このことは患者に十分説明しておく必要がある。
- 2.〈効能共通〉本剤の使用によりステロイド維持量を減量し得た患者で、本剤の投与を中止する場合は原疾患再発のおそれがあるので注意すること。
- 3.〈効能共通〉本剤の使用により効果が認められない場合には漫然と長期にわたり投与しないように注意すること。
- 4.〈気管支喘息〉本剤は喘息の悪化時ばかりでなく、喘息が良好にコントロールされている場合でも継続して服用するよう、患者に十分説明しておくこと。
- 5.〈気管支喘息〉本剤を投与中、大発作をみた場合は気管支拡張剤あるいはステロイド剤を投与する必要がある。
- 6.〈アレルギー性鼻炎〉本剤を季節性のアレルギー性疾患患者に投与する場合は好発季節を考え、その直前から投与を開始し、好発季節終了時まで続けることが望ましい。
【合併症・既往歴等のある患者】
- 1.長期ステロイド療法を受けている患者:本剤投与によりステロイドの減量をはかる場合は十分な管理下で徐々に行うこと。
【肝機能障害患者】
肝機能障害患者:肝障害が悪化するおそれがある。
【妊婦】
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
【授乳婦】
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている)。
【小児等】
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
【高齢者】
一般に、生理機能が低下していることが多い。
【臨床検査結果に及ぼす影響】
本剤の投与はアレルゲン皮内反応を抑制し、アレルゲンの確認に支障をきたすので、アレルゲン皮内反応検査を実施する前は本剤を投与しないこと。
【適用上の注意】
- 1.薬剤交付時の注意:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
【その他の注意】
- 1.臨床使用に基づく情報:スプラタストトシル酸塩からジメチルスルフィドが生じ、口臭が発現することがある。
【取扱い上の注意】
アルミピロー包装開封後は吸湿に注意すること。
【保管上の注意】
室温保存。