イブグリース皮下注250mgオートインジェクターの用法・用量
通常、成人及び12歳以上かつ体重40kg以上の小児には、レブリキズマブ(遺伝子組換え)として初回及び2週後に1回500mg、4週以降、1回250mgを2週間隔で皮下投与する。なお、患者の状態に応じて、4週以降、1回250mgを4週間隔で皮下投与することができる。
【用法及び用量に関連する注意】
本剤による治療反応は、通常投与開始から16週までには得られるため、16週までに治療反応が得られない場合は、投与中止を考慮すること。
イブグリース皮下注250mgオートインジェクターの効能・効果
既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎。
【効能又は効果に関連する注意】
- 1.ステロイド外用剤やタクロリムス外用剤等の抗炎症外用剤による適切な治療を一定期間施行しても、十分な効果が得られず、強い炎症を伴う皮疹が広範囲に及ぶ患者に用いること。
- 2.原則として、本剤投与時にはアトピー性皮膚炎の病変部位の状態に応じて抗炎症外用剤を併用すること。
- 3.本剤投与時も保湿外用剤を継続使用すること。
イブグリース皮下注250mgオートインジェクターの副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 1.重大な副作用:
- 1)重篤な過敏症(0.2%):アナフィラキシー等の重篤な過敏症があらわれることがある。
- 2.その他の副作用:
- [1]眼障害:(5%以上)アレルギー性結膜炎、(0.1~1%未満)角膜炎、春季カタル。
- [2]一般・全身障害および投与部位の状態:(1~5%未満)注射部位反応(注射部位紅斑、注射部位疼痛、注射部位そう痒感、注射部位腫脹等)。
- [3]感染症および寄生虫症:(5%以上)結膜炎、(0.1~1%未満)帯状疱疹。
- [4]血液およびリンパ系障害:(1~5%未満)好酸球増加症。
イブグリース皮下注250mgオートインジェクターの使用上の注意
【警告】
本剤の投与は、適応疾患の治療に精通している医師のもとで行うこと。
【禁忌】
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
【重要な基本的注意】
- 1.本剤投与中の生ワクチンの接種は、安全性が確認されていないので避けること。
- 2.本剤が疾病を完治させる薬剤でなく、本剤投与中も保湿外用剤等を併用する必要があることを患者に対して説明し、患者が理解したことを確認したうえで投与すること。
【合併症・既往歴等のある患者】
- 1.寄生虫感染患者:本剤を投与する前に寄生虫感染の治療を行うこと。また、患者が本剤投与中に寄生虫感染を起こし、抗寄生虫薬による治療が無効な場合には、寄生虫感染が治癒するまで本剤の投与を一時中止すること(本剤はIL-13を阻害することにより2型免疫応答を減弱させ、寄生虫感染に対する生体防御機能を減弱させる可能性がある)。
- 2.長期ステロイド内服療法を受けている患者:本剤投与開始後に経口ステロイドを急に中止しないこと(経口ステロイドの減量が必要な場合には、医師の管理下で徐々に行うこと)。
【妊婦】
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(本剤を妊娠カニクイザルへ投与した場合、胎盤を通過して胎仔に移行することが確認されているが、胎仔・出生仔に毒性及び催奇形性は認められなかった)。
【授乳婦】
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(本剤のヒトの乳汁中への移行及び授乳された乳児への影響は不明であるが、本剤はヒトIgG4モノクローナル抗体であり、ヒトIgGは乳汁中へ移行することが知られている)。
【小児等】
12歳未満の患者及び12歳以上18歳未満でかつ体重40kg未満の患者を対象とした臨床試験は実施していない。
【適用上の注意】
- 1.薬剤投与前の注意:
- 1)投与45分前に冷蔵庫から取り出し、直射日光を避け、室温に戻しておくことが望ましい。
- 2)投与前に異物や変色が認められないことを目視により確認すること(濁りや異物が認められる場合は使用しないこと)。
- 2.薬剤投与時の注意:投与時は次の点を注意すること。・ 注射部位は、腹部、大腿部又は上腕部とする。腹部へ投与する場合はへその周りを外して投与すること。同一箇所へ繰り返し注射することは避けること。皮膚が敏感な部位、傷・発赤・硬結がある部位、アトピー性皮膚炎の強い炎症を伴う部位には注射しないこと。・ 本剤は1回使用の製剤であり、再使用しないこと。
【その他の注意】
- 1.臨床使用に基づく情報:アトピー性皮膚炎患者を対象とした第3相試験4試験の併合集団において、本剤の投与を受けた1270例(日本人患者275例を含む)中50例(3.9%)に抗薬物抗体発現(ADA発現)が認められ、うち46例は中和抗体陽性であった。ADA陽性例ではADA陰性例と比べて血清中レブリキズマブ濃度低下する傾向が認められたが、ADAの発現による本剤の有効性及び安全性への影響は示唆されなかった。
【取扱い上の注意】
- 1.凍結を避け、2~8℃で保存すること。凍結した場合は使用しないこと。
- 2.本剤は遮光保存する必要があるため、本剤を使用するまでは外箱に入れて保管すること。
- 3.激しく振とうしないこと。
- 4.室温で保存する場合は30℃を超えない場所で遮光保存し、7日以内に使用すること。
【保管上の注意】
2~8℃で保存。