商品名

ルクスターナ注 添付文書情報

ルクスターナ注の組成成分

1バイアル0.5mL中

<主成分>

ボレチゲン ネパルボベク:2.5×10の12乗ベクターゲノム

<副成分>

リン酸二水素ナトリウム一水和物:0.16mg

リン酸水素二ナトリウム二水和物:0.69mg

塩化ナトリウム:5.26mg

ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール:0.005mg

ルクスターナ注の用法用量

  • 通常、1.5×10の11乗ベクターゲノム(vg)/0.3mLを各眼の網膜下に単回投与する。各眼への網膜下投与は、短い投与間隔で実施するが、6日以上あける。同一眼への本品の再投与はしない。

<用法及び用量又は使用方法に関連する使用上の注意>

  • 本品のカプシド蛋白質及びRPE65蛋白質に対する免疫応答のリスク低減を目的とした本品投与前後のプレドニゾロン(又は同等用量の副腎皮質ステロイド)の投与方法:
  • 1.プレドニゾロン(又は同等用量の副腎皮質ステロイド)の投与開始前及び本品の投与前に、感染症の有無を確認し、感染症が認められた場合は投与を中止し、回復してからプレドニゾロン及び本品の投与を行う。
  • 2.次を参考に本品を1眼目に投与する3日前からプレドニゾロンの投与を行う(2眼目のプレドニゾロンの投与開始は1眼目のプレドニゾロン投与と同じスケジュールに従い、1眼目のプレドニゾロンの投与が終了していない場合は、2眼目のプレドニゾロンの投与スケジュールを優先する)。

[プレドニゾロンの投与方法]

  • 1.本品投与前:投与3日前から3日間、プレドニゾロン1mg/kg/日(最大40mg/日)。
  • 2.本品投与後:
    • 1)4日間(本品投与日を含む)、プレドニゾロン1mg/kg/日(最大40mg/日)。
    • 2)その後5日間、プレドニゾロン0.5mg/kg/日(最大20mg/日)。
    • 3)その後、1日おきに5日間投与(1、3、5日目に投与)、プレドニゾロン0.5mg/kg/隔日(最大20mg/日)。
      • 本品の調製及び網膜下投与手順:
  • 3.本品は投与前に製剤を専用希釈液で10倍希釈する。本品の調製、網膜下投与は無菌的に行うとともに、次の点に注意する。また、調製から投与までの一連の手順及び使用する器具の詳細は、製造販売業者が提供するマニュアル等を参照する。
    • 1)凍結された製剤及び専用希釈液を室温にて解凍後、調製し、解凍から4時間以内に投与を完了する(解凍した製剤及び専用希釈液は再凍結しない)。
    • 2)手術前に散瞳させてから、十分な麻酔を行い、結膜、角膜及び眼瞼に広域局所抗菌薬を投与する。
    • 3)投与前に本品の状態を確認し、粒子状物質、濁り及び変色が認められた場合には、本品を投与しない。
    • 4)硝子体を切除した後、本品を投与する(本品は上方血管アーケードに沿ったエリアで、中心窩から2mm以上離れた位置に投与することが望ましい)。
    • 5)網膜下にブレブ(bleb)が観察されるまで本品をゆっくり少量ずつ投与し、その後続けて合計0.3mLを同様に投与する。
    • 6)術後は直ちに仰臥位を取らせる。
    • 7)可能な限り仰臥位で24時間安静にするよう患者に指導する。
  • 4.使用後の本品の残液、バイアル及び投与用注射筒等は、感染性廃棄物として、各医療機関の手順に従って密封等を行い、適切に廃棄する。

ルクスターナ注の効能効果

両アレル性RPE65遺伝子変異による遺伝性網膜ジストロフィー。

<効能、効果又は性能に関連する使用上の注意>

  • 1.遺伝学的検査によりRPE65遺伝子の両アレル性の変異が確認された患者に投与する。
  • 2.適切な検査により十分な生存網膜細胞を有することが確認された患者に投与する。

ルクスターナ注の副作用

両アレル性RPE65遺伝子変異による遺伝性網膜ジストロフィーの成人及び小児患者を対象とした臨床試験において、本品が投与された症例は45例(日本人4例を含む)であった。10%以上の頻度で認められた眼局所の副作用は、白内障11例(24.4%)、結膜充血9例(20.0%)及び眼圧上昇6例(13.3%)であった(承認時までの集計)。

  • 1.重大な副作用
    • 1)眼内炎(頻度不明)、眼の炎症(6.7%):眼内炎及び眼炎症が現れることがあるので、患者の状態を十分に観察し、これらの徴候又は症状が認められた場合には、適切な処置を行う。
    • 2)網膜異常(28.9%):黄斑円孔、黄斑変性、網膜小窩障害、黄斑線維症、黄斑症、網膜裂孔、網膜剥離等が現れることがある。また、網膜異常を発現した患者で永続的視力低下が報告されている。患者の状態を十分に観察し、これらの徴候又は症状が認められた場合には、適切な処置を行う。
    • 網脈絡膜萎縮(頻度不明)が現れることがあるので、患者の状態を十分に観察し、適切に管理する。
    • 3)眼圧上昇(13.3%):眼圧が上昇することがあるため、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、適切な処置を行う。
    • 4)白内障(24.4%):白内障が現れることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、適切な処置を行う。
  • 2.その他の副作用
    • 眼障害:(10%以上)結膜充血、(1~10%未満)網膜沈着物、角膜縁凹窩、眼刺激、眼痛、脈絡膜出血、結膜嚢胞、眼部腫脹、眼異物感。

ルクスターナ注の使用上の注意

【警告】

関連学会の定める適正使用指針を遵守し、遺伝性網膜ジストロフィーに関する十分な知識及び経験を有する医師並びに網膜下(黄斑下)手術に関する十分な知識、経験及び技術を有する医師が、本品の臨床試験成績及び有害事象等の知識を十分に習得した上で投与し、遺伝性網膜ジストロフィーの治療に係る体制が整った医療機関において、本品が適切と判断される症例についてのみ投与する。

【禁忌・禁止】

  • 1.再使用禁止。
  • 2.本品の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
  • 3.眼に感染又は眼周囲に感染のある患者、あるいは感染の疑いのある患者[眼内炎等の重篤な副作用が発現する恐れがある]。
  • 4.活動性眼内炎症のある患者[炎症が悪化する可能性がある]。

【使用注意(次の患者には慎重に適用する)】

白内障の患者[悪化させる恐れがある]。

【重要な基本的注意】

  • 1.本品の投与にあたっては、疾病の治療における本品の必要性とともに、本品の有効性及び安全性その他本品の適正な使用のために必要な事項について、患者又は代諾者に文書をもって説明し、同意を得てから本品を投与する。
  • 2.本品はヒト・動物由来の原材料を使用して製造されている。ヒト・動物由来の原材料については安全性確保のためウイルス試験等を実施しているが、ヒト・動物由来の原材料に起因する感染症伝播のリスクを完全に排除することはできないため、本品の投与に際しては臨床上の必要性を十分に検討する。
  • 3.本品の投与に際し使用される薬剤(消毒薬、麻酔薬、抗菌点眼薬及び散瞳薬等)への過敏症の既往歴について事前に十分な問診を行う。
  • 4.眼内炎、眼の炎症及び網膜異常(黄斑変性を含む黄斑疾患、網膜裂孔、網膜剥離、網脈絡膜萎縮等)が発現することがあるため、患者の状態を十分に観察し、これらの事象を示唆する症状が認められた場合は直ちに連絡するよう患者に指導する。
  • 5.眼圧が上昇することがあるため、眼圧を定期的に観察し適切に管理する。
  • 6.白内障が現れることがあるので、観察を十分に行う。

【妊婦・産婦・授乳婦及び小児等への適用】

  • 1.妊婦又は妊娠している可能性のある患者には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用する。
  • 2.授乳中の女性に投与する場合は、治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討する。
  • 3.低出生体重児、新生児、乳児、3歳未満の幼児を対象とした臨床試験は実施していない(少なくとも生後12カ月までは網膜組織が発達中であることが報告されており、本品は網膜細胞の増殖により希釈・消失する可能性がある)。

【その他の注意】

  • 1.本品の主成分であるヒトRPE65蛋白質を発現する非増殖性遺伝子組換えアデノ随伴ウイルス2型(以下、本ウイルスベクター)については、「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(カルタヘナ法)」に基づき承認された第一種使用規程(承認番号:22-36V-0013)が定められていることから、本品の使用にあたっては第一種使用規程を遵守する必要があることに留意する。
  • 2.本品の投与後に患者の涙液中に一時的に低濃度の本ウイルスベクターが含まれる可能性があるため、本品投与14日後までは、患者又は介護者に、涙液及び鼻汁が付着した廃棄物等を適切に処理するよう指導する。

【保管上の注意】

  • 貯蔵方法:
  • 1.-65℃以下。
  • 2.遮光のため、使用直前に開封する。

ルクスターナ注の成分一致薬品

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