バイジュベックゲルの組成・成分
製剤1バイアル1mL中
<主成分>
ベレマゲン ゲペルパベク:5×10の9乗プラーク形成単位(PFU)
<副成分>
グリセリン:0.1mL
塩化ナトリウム:8.0mg
リン酸水素ナトリウム(無水物として):1.14mg
塩化カリウム:0.2mg
リン酸二水素カリウム:0.2mg
HPMCゲル1バイアル1.5mL中
ヒプロメロース:66.00mg
トロメタモール:1.31mg
塩化ナトリウム:10.59mg
リン酸水素ナトリウム(無水物として):0.45mg
リン酸二水素カリウム:0.24mg
バイジュベックゲルの用法・用量
通常、週1回、本品の液滴を約1cm×1cmの格子状になるように皮膚創傷部に滴下塗布する。創傷面積1c㎡あたりの投与量は2×10の7乗PFU(10μL)を目安とする。本品の1週あたりの最大用量及び最大液量は、次に従い年齢に基づき算出する。
- [1]3歳未満:1週あたりの最大用量2×10の9乗プラーク形成単位(PFU)、1週あたりの最大液量1mL*。
- [2]3歳以上:1週あたりの最大用量4×10の9乗プラーク形成単位(PFU)、1週あたりの最大液量2mL*。
*)製剤とHPMCゲルを混合した後の液量。
【用法及び用量又は使用方法に関連する注意】
- 1.創傷が閉鎖するまで投与すること(経過観察の結果、医師により他の創傷を優先すべきと判断された場合はこの限りではない)。
- 2.創傷が閉鎖したら当該創傷への投与を終了し、次の新しい創傷の治療を開始すること。
- 3.閉鎖創傷が再度開いた場合は、原則として当該創傷の治療を優先すること。
- 4.投与を忘れた場合は可能な限り速やかに投与を行い、以後、週1回の投与で再開すること。
バイジュベックゲルの効能・効果
栄養障害型表皮水疱症。
【効能、効果又は性能に関連する注意】
本品は栄養障害型表皮水疱症と確定診断された患者にのみ使用すること。
バイジュベックゲルの副作用
次の副作用・不具合があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 2.その他の副作用:皮膚および皮下組織障害:(1%以上~10%未満)紅斑、創部出血。
バイジュベックゲルの使用上の注意
【警告】
栄養障害型表皮水疱症に関する十分な知識・経験を持つ医師のもと、有害事象の管理等の適切な対応がなされる体制下で、本品の使用方法等に係る知識を十分に習得した者が本品を使用するよう必要な措置を講ずること。
【禁忌・禁止】
- 1.再使用禁止。
- 2.本品の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
【重要な基本的注意】
- 1.本品の投与にあたっては、疾病の治療における本品の必要性とともに、本品の有効性及び安全性その他本品の適正な使用のために必要な事項について、患者又は代諾者に文書をもって説明し、同意を得てから本品を投与すること。
- 2.本品の調製から投与までの一連の手順の詳細は、製造販売業者が提供する調製及び投与手順マニュアルを参照すること。
- 3.本品の在宅投与は、医師がその妥当性を慎重に検討し、患者又は患者家族が適切に使用可能と判断した場合にのみ適用すること。本品を在宅投与で処方する際には、使用方法等の教育を十分に実施した後、在宅にて適切な治療が行えることを確認した上で、医師の管理指導のもとで実施すること。また、患者又は患者家族に対し、本品の投与により発現する可能性のある副作用等についても十分説明し、在宅投与後何らかの異常が認められた場合には、速やかに医療機関へ連絡するよう指導すること。在宅投与適用後、トレーニングを受けた患者又は患者家族による投与の継続が困難な場合には、医師の管理下で慎重に観察するなど、適切な対応を行うこと。
- 4.本品は動物由来の原材料を使用して製造されている。動物由来の原材料については安全性確保のためウイルス試験等を実施しているが、動物由来の原材料に起因する感染症伝播のリスクを完全に排除することはできないため、本品の投与に際しては臨床上の必要性を十分に検討すること。
【合併症・既往歴等のある患者】
- 1.扁平上皮癌の患者:本品の悪性腫瘍への影響は明らかではないため、扁平上皮癌が確定診断された創傷又は扁平上皮癌が疑われる創傷への投与は避けること。
【妊婦】
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること(動物を用いた生殖発生毒性試験は実施していない)。
【授乳婦】
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
【小児等】
6ヵ月未満の乳児を対象とした臨床試験は実施していない。
【適用上の注意】
- 1.調製時の注意:
- 1)本品を取り扱う際(調製、投与又は廃棄物の処理等)には保護手袋を着用し、接触を避けること。
- 2)凍結された製剤バイアル1本及びHPMCゲルバイアル1本を室温で解凍し、速やかに混合すること。
- 3)解凍した製剤バイアル及びHPMCゲルバイアルは再凍結しないこと。
- 4)調製後、投与用シリンジに充填した本品は、-20±5℃で保存し、6週間以内に投与すること。
- 2.投与時の注意:
- 1)投与用シリンジに充填された本品は室温で解凍してから使用すること。
- 2)本品を投与した後、非固着性の疎水性被覆材及び包帯で投与部位を24時間覆い、投与24時間後に疎水性被覆材及び包帯を取り外し、包帯で投与部位を覆うこと。
- 3)使用後の本品の残液、並びに使用済みのバイアル及び投与用シリンジ等は、感染性廃棄物として、各医療機関の手順又は製造販売業者が提供する投与手順マニュアルに従って密封等を行い、適切に廃棄すること。
- 4)誤って眼に入った場合には、直ちに水で洗い流すこと。
【その他の注意】
- 1.臨床使用に基づく情報:
- 1)本品の主成分であるヒト7型コラーゲン(COL7)を発現する非増殖性遺伝子組換え単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)については、「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(カルタヘナ法)」に基づき承認された第一種使用規程が定められていることから、本品の使用にあたっては第一種使用規程を遵守する必要があることに留意すること。
- 2)本品の投与後に抗HSV-1抗体産生及び抗COL7抗体産生が認められている。
- 3)本品投与後、患者の被覆材等に本ウイルスベクターが含まれるため、本品投与後に被覆材等に触れた場合には、手指衛生を実施するよう、患者又は患者家族に指導すること。
- 2.非臨床使用に基づく情報:
- 1)本品は雌マウスにおいて生殖組織への分布が認められておらず、本品投与時の生殖発生毒性リスクは低い。
【貯蔵方法及び有効期間等】
- 1.貯蔵方法:
- [1]製剤:凍結(-15℃以下)。
- [2]HPMCゲル:凍結(-15℃以下)。
バイジュベックゲルの成分一致薬品
成分一致薬品は見つかりませんでした。



