〔東洋〕加味帰脾湯エキス細粒の組成・成分
- 1日量9.0g中
- ニンジン:3
- ビャクジュツ:3
- ブクリョウ:3
- サンソウニン:3
- リュウガンニク:3
- オウギ:3
- トウキ:2
- オンジ:2
- サイコ:3
- カンゾウ:1
- モッコウ:1
- タイソウ:2
- サンシシ:2
- 生ショウキョウ:1.5
- ボタンピ:2
- 以上のエキス:6.0g
〔東洋〕加味帰脾湯エキス細粒の用法・用量
1日3回1回3.0g(1包)を空腹時経口投与。年齢症状により適宜増減する。
〔東洋〕加味帰脾湯エキス細粒の効能・効果
虚弱体質で血色の悪い人の次の諸症:貧血、不眠症、精神不安、神経症。
〔東洋〕加味帰脾湯エキス細粒の副作用
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していないため、発現頻度は不明である。
- 1.重大な副作用
- 1)偽アルドステロン症:低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム貯留・体液貯留、浮腫、体重増加等の偽アルドステロン症が現れることがあるので、観察(血清カリウム値の測定など)を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行う。
- 2)ミオパシー:低カリウム血症の結果としてミオパシーが現れることがあるので、観察を十分に行い、脱力感、四肢痙攣・四肢麻痺等の異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行う。
- 3)腸間膜静脈硬化症:長期投与により、腸間膜静脈硬化症が現れることがある。繰り返し腹痛、繰り返し下痢、繰り返し便秘、繰り返し腹部膨満等が現れた場合、又は便潜血陽性になった場合には投与を中止し、CT、大腸内視鏡等の検査を実施するとともに、適切な処置を行う(なお、腸管切除術に至った症例も報告されている)。
- 2.その他の副作用(頻度不明)
- 1)過敏症:発疹、蕁麻疹等[このような症状が現れた場合には投与を中止する]。
- 2)消化器:食欲不振、胃部不快感、悪心、腹痛、下痢等。
〔東洋〕加味帰脾湯エキス細粒の使用上の注意
【慎重投与】
食欲不振、悪心、嘔吐のある患者[これらの症状が悪化する恐れがある]。
【重要な基本的注意】
- 1.本剤の使用にあたっては、患者の証(体質・症状)を考慮して投与する。なお、経過を十分に観察し、症状・所見の改善が認められない場合には、継続投与を避ける。
- 2.本剤にはカンゾウが含まれているので、血清カリウム値や血圧値等に十分留意し、異常が認められた場合には投与を中止する。
- 3.サンシシ含有製剤の長期投与(多くは5年以上)により、大腸の色調異常、大腸浮腫、大腸糜爛、大腸潰瘍、大腸狭窄を伴う腸間膜静脈硬化症が現れる恐れがあるので、長期投与する場合にあっては、定期的にCT、大腸内視鏡等の検査を行うことが望ましい。
- 4.他の漢方製剤等を併用する場合は、含有生薬の重複に注意する。
【相互作用】
併用注意:カンゾウ含有製剤、グリチルリチン酸及びその塩類を含有する製剤[偽アルドステロン症が現れやすくなり、また、低カリウム血症の結果として、ミオパシーが現れやすくなる(グリチルリチン酸は、尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が促進されることが考えられる)]。
【高齢者への投与】
一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意する。
【妊婦・産婦・授乳婦等への投与】
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい[本剤に含まれるボタンピにより流早産の危険性がある]。
【小児等への投与】
小児等に対する安全性は確立していない[使用経験が少ない]。
【臨床検査結果に及ぼす影響】
本剤の投与により、血中AG(1,5-アンヒドロ-D-グルシトール)が増加する場合がある。
【その他の注意】
湿疹悪化、皮膚炎悪化等することがある。
【保管上の注意】
薬の品質を保つため、直射日光を避け、できるだけ湿気の少ない涼しいところに保管する。