商品名

ベイフォータス筋注50mgシリンジ 添付文書情報

ベイフォータス筋注50mgシリンジの用法用量

生後初回のRSウイルス感染流行期には、通常、体重5kg未満の新生児及び乳児は50mg、体重5kg以上の新生児及び乳児は100mgを1回、筋肉内注射する。生後2回目のRSウイルス感染流行期には、通常、200mgを1回、筋肉内注射する。

【用法及び用量に関連する注意】

  • 1.心肺バイパスを用いた心臓手術により本剤の血清中濃度が低下するため、次の通り術後安定した時点で速やかに、補充投与することが望ましい:<本剤の初回投与から90日未満の場合>生後初回のRSウイルス感染流行期における補充投与は体重に応じて50mg又は100mg、生後2回目のRSウイルス感染流行期における補充投与は200mgとする、<本剤の初回投与から90日以上経過している場合>生後初回のRSウイルス感染流行期における補充投与は体重に関係なく50mg、生後2回目のRSウイルス感染流行期における補充投与は100mgとする。

ベイフォータス筋注50mgシリンジの効能効果

  • 1.生後初回又は2回目のRSウイルス(Respiratory Syncytial Virus)感染流行期の重篤なRSウイルス感染症のリスクを有する新生児、乳児及び幼児における、RSウイルス感染による下気道疾患の発症抑制。
  • 2.生後初回のRSウイルス感染流行期の1.以外のすべての新生児及び乳児におけるRSウイルス感染による下気道疾患の予防。

【効能又は効果に関連する注意】

  • 1.重篤なRSウイルス感染症のリスクを有する新生児、乳児及び幼児に使用する場合、次のいずれかに該当することを確認した上で投与すること。
    • [1]生後初回のRSウイルス感染流行期の、流行初期において
    • ・ 在胎期間28週以下の早産で、12カ月齢以下の新生児及び乳児。・ 在胎期間29~35週の早産で、6カ月齢以下の新生児及び乳児。
    • [2]生後初回及び生後2回目のRSウイルス感染流行期の、流行初期において
    • ・ 過去6カ月以内に慢性肺疾患の治療を受けた24カ月齢以下の新生児、乳児及び幼児。・ 24カ月齢以下の血行動態に異常のある先天性心疾患の新生児、乳児及び幼児。・ 24カ月齢以下の免疫不全を伴う新生児、乳児及び幼児。・ 24カ月齢以下のダウン症候群の新生児、乳児及び幼児。
  • 2.本剤の投与に際しては、学会等から提唱されているガイドライン等を参考とし、個々の症例ごとに本剤の適用を考慮すること。
  • 3.既に発症したRSウイルス感染症に対する本剤の治療効果は確立されていない。
  • 4.本剤の臨床試験において、免疫不全を伴う児の一部で、健康な児と比べて血清中ニルセビマブの速い消失が認められた(この原因は明確ではないが、血中タンパク質喪失を伴う病態(例:慢性肝疾患、悪性腫瘍、ネフローゼ症候群、HIV感染症、オーメン症候群及び移植片対宿主)と関連している可能性がある)。また、ダウン症候群の児の一部でも、健康な児と比べて血清中ニルセビマブの速い消失が認められた。免疫不全、ダウン症候群の児では本剤の有効性が減弱する可能性があるため、他剤の使用も含め、本剤の投与可否を慎重に判断すること。

ベイフォータス筋注50mgシリンジの副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 1.重大な副作用:
    • 1)重篤な過敏症反応(頻度不明):アナフィラキシーを含む重篤な過敏症反応があらわれることがある。
    • 2)血小板減少(頻度不明)。
  • 2.その他の副作用:
    • [1]皮膚:(0.1%~1%未満)発疹。
    • [2]その他:(0.1%~1%未満)注射部位反応、発熱。

ベイフォータス筋注50mgシリンジの使用上の注意

【禁忌】

  • 1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

【重要な基本的注意】

  • 1.アナフィラキシーを含む重篤な過敏症反応が他のIgG1モノクローナル抗体でまれに報告されている。臨床的に重大な過敏症反応又はアナフィラキシーの兆候や症状が認められた場合には、適切な処置を行うこと。

【合併症・既往歴等のある患者】

  • 1.血小板減少症の出血リスク、凝固障害の出血リスク等を有する患者、抗凝固療法中の患者:止血を確認できるまで投与部位を押さえるなど慎重に投与すること(出血により重篤な状態を招くおそれがある)。
  • 2.急性感染症又は発熱性疾患のある患者:中等度から重度の急性感染症又は中等度から重度の発熱性疾患がある場合は、本剤の投与による有益性が危険性を上回ると医師が判断した場合を除き、本剤の投与を延期すること。一般に、軽度上気道感染症等の軽度な発熱性疾患は本剤の投与延期の理由とはならない。
  • 3.体重1.6kg未満の児:臨床試験において体重1.6kg未満の児への投与経験はない(母集団薬物動態モデルによるシミュレーションにおいて、体重1.6kg未満の児におけるニルセビマブの曝露量は、体重1.6kg以上の児よりも高くなることが予測され、体重1.6kg未満の児への本剤の使用については、有益性と危険性を慎重に検討すること)。

【臨床検査結果に及ぼす影響】

本剤はRSウイルス検査のうち、ウイルス抗原検出及びウイルス培養を測定原理とする検査に干渉し、偽陰性になる(RT-PCR法には干渉しない)おそれがある。本剤投与後にウイルス抗原検出及びウイルス培養を測定原理とするRSウイルス検査を実施した場合の診断は、臨床所見等を含めて総合的に判断するよう特に注意すること。

【適用上の注意】

  • 1.薬剤投与前の注意:
    • 1)使用前に不溶性異物や変色がないことを目視により確認すること(濁り、変色又は不溶性異物が認められる場合は使用しないこと)。
  • 2.薬剤投与時の注意:
    • 1)通常、大腿前外側部に筋肉内注射すること。臀筋への投与は坐骨神経を損傷するおそれがあるため、避けること。
    • 2)本剤の200mg投与時や心肺バイパスを用いた手術後の補充投与時において、本剤を同一箇所へ繰り返し投与することは避け、投与毎に注射部位を変えること。
    • 3)組織・神経等への影響を避けるため次記の点に注意すること。・ 針長は筋肉内接種に足る長さで、神経、血管、骨等の筋肉下組織に到達しないよう、各投与対象者に対して適切な針長を決定すること。・ 神経走行部位を避けるよう注意して注射すること。・ 注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き、部位を変えて注射すること。
    • 4)本剤は単回使用の製剤であり、再使用しないこと。

【その他の注意】

  • 1.臨床使用に基づく情報:
    • 1)免疫原性:後期第2相海外試験(D5290C00003試験)及び第3相国際共同試験(D5290C00004試験)で承認用法及び用量に従い本剤投与を受けた児において本剤投与後に抗ニルセビマブ抗体陽性となった被験者の割合は6.2%(155/2493例)であった。第2/3相国際共同試験(D5290C00005試験)で本剤投与後に抗ニルセビマブ抗体が陽性となった被験者の割合は、生後初回及び2回目のRSウイルス感染流行期を迎える児においてそれぞれ5.8%(34/587例)及び11.7%(21/180例)*であった。第2相国際共同試験(D5290C00008試験)で生後初回又は2回目のRSウイルス感染流行期を迎える児において本剤投与後に抗ニルセビマブ抗体が陽性となった被験者の割合は11.3%(11/97例)であった。抗ニルセビマブ抗体の発現による本剤の薬物動態、有効性及び安全性への影響は明らかではない。*)生後初回及び2回目のRSウイルス感染流行期ともに本剤投与を受けた児。

【取扱い上の注意】

  • 1.本剤を落下若しくは損傷させた場合、外箱の安全シールが剥がれている場合、又は有効期限を超過している場合は使用しないこと。
  • 2.激しく振とうしないこと。
  • 3.凍結を避けること。
  • 4.遮光を保つため、本剤は外箱に入れた状態で保存すること。
  • 5.本剤を冷蔵庫から取り出した後は室温で保存し、8時間以内に使用すること。

【保険給付上の注意】

本剤は「生後初回又は2回目のRSウイルス(Respiratory Syncytial Virus)感染流行期の重篤なRSウイルス感染症のリスクを有する新生児、乳児及び幼児における、RSウイルス感染による下気道疾患の発症抑制」に使用した場合に限り、保険給付される。

【保管上の注意】

2~8℃で保存。

ベイフォータス筋注50mgシリンジの成分一致薬品

ベイフォータス筋注50mgシリンジ

ベイフォータス筋注50mgシリンジ

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