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ダイアップ坐剤4 添付文書情報

ダイアップ坐剤4の用法用量

通常、小児にジアゼパムとして1回0.4~0.5mg/kgを1日1~2回、直腸内に挿入する。なお、症状に応じて適宜増減するが、1日1mg/kgを超えないようにする。

ダイアップ坐剤4の効能効果

小児に対して次の目的に用いる:熱性けいれん及びてんかんのけいれん発作の改善。

ダイアップ坐剤4の副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 1.重大な副作用:
    • 1)依存性(頻度不明):連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、けいれん発作、せん妄、振戦、不眠、不安、幻覚、妄想等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。
    • 2)刺激興奮、錯乱等(頻度不明)。
    • 3)呼吸抑制(頻度不明):慢性気管支炎等の呼吸器疾患に用いた場合、呼吸抑制があらわれることがある。
  • 2.その他の副作用:
    • [1]精神神経系:(1%以上)眠気、ふらつき、(1%未満)歩行失調、頭痛、言語障害、興奮、振戦、(頻度不明)眩暈、失禁、霧視、複視、多幸症。
    • [2]肝臓:(頻度不明)黄疸。
    • [3]呼吸器:(1%未満)喘鳴、気道分泌過多。
    • [4]血液:(1%未満)白血球減少症、(頻度不明)顆粒球減少症。
    • [5]循環器:(頻度不明)頻脈、血圧低下。
    • [6]消化器:(1%未満)悪心、嘔吐、食欲不振、下痢、流涎、(頻度不明)便秘、口渇。
    • [7]過敏症:(1%未満)発疹。
    • [8]その他:(1%未満)脱力感、四肢冷感、頻尿、(頻度不明)けん怠感、浮腫、低体温。

発現頻度は使用成績調査を含む。

ダイアップ坐剤4の使用上の注意

【禁忌】

  • 1.急性閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある]。
  • 2.重症筋無力症のある患者[筋弛緩作用により症状が悪化するおそれがある]。
  • 3.低出生体重児・新生児。
  • 4.リトナビル投与中(HIVプロテアーゼ阻害剤)、ニルマトレルビル・リトナビル投与中の患者。

【重要な基本的注意】

  • 1.本剤は小児用の製剤である。
  • 2.眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、投与後の患者の状態に十分注意すること。
  • 3.熱性けいれんに用いる場合には、発熱時の間歇投与とし、37.5℃の発熱を目安に、すみやかに直腸内に挿入する。

【合併症・既往歴等のある患者】

  • 1.心障害のある患者:症状が悪化するおそれがある。
  • 2.脳器質的障害のある患者:作用が強くあらわれる。
  • 3.衰弱患者:作用が強くあらわれる。
  • 4.中等度呼吸不全又は重篤な呼吸不全のある患者:症状が悪化するおそれがある。

【腎機能障害患者】

腎機能障害患者:排泄が遅延するおそれがある。

【肝機能障害患者】

肝機能障害患者:排泄が遅延するおそれがある。

【妊婦】

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

  • 1)妊娠中にジアゼパム製剤の投与を受けた患者の中に奇形を有する児等の障害児を出産した例が対照群と比較して有意に多いとの疫学的調査報告がある。
  • 2)ベンゾジアゼピン系薬剤で新生児に哺乳困難、嘔吐、活動低下、筋緊張低下、過緊張、嗜眠、傾眠、呼吸抑制・無呼吸、チアノーゼ、易刺激性、神経過敏、振戦、低体温、頻脈等を起こすことが報告されており、なお、これらの症状は、離脱症状あるいは新生児仮死として報告される場合もある(また、ベンゾジアゼピン系薬剤で新生児に黄疸増強を起こすことが報告されている)。
  • 3)分娩前に連用した場合、出産後新生児に離脱症状があらわれることが、ベンゾジアゼピン系薬剤で報告されている。

【授乳婦】

授乳を避けさせること(ヒト母乳中へ移行し、新生児に嗜眠、体重減少等を起こすことがあり、また、黄疸増強する可能性がある)。

【小児等】

  • 1)乳児:慎重に投与すること(作用が強くあらわれる、一般的に代謝排泄機能が未熟であることが考えられる)。乳児<1歳未満>に対し投与された244例のうち、13例(5.33%)に副作用が発現したが、1歳以上の症例の副作用発現率6.94%(273例/3934例)と有意差はなかった。
  • 2)低出生体重児・新生児:投与しないこと(低出生体重児・新生児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない)。

【相互作用】

  • 1.併用禁忌:リトナビル<ノービア>、ニルマトレルビル・リトナビル<パキロビッド>[過度の鎮静や呼吸抑制等を起こすおそれがある(これらの薬剤のCYPに対する競合的阻害作用により、併用した場合、本剤の血中濃度が大幅に上昇することが予測される)]。
  • 2.併用注意:
    • [1]中枢神経抑制剤(フェノチアジン誘導体、バルビツール酸誘導体等)、アルコール(飲酒)、オピオイド鎮痛剤[作用が増強されることがある(相互に中枢神経抑制作用を増強することが考えられている)]。
    • [2]モノアミン酸化酵素阻害剤[作用が増強されることがある(機序は不明)]。
    • [3]シメチジン、オメプラゾール、エソメプラゾール、ランソプラゾール:
      • ①.シメチジン、オメプラゾール[作用が増強されることがある(シメチジン・オメプラゾールにより肝臓のCYPによる代謝が阻害され、本剤のクリアランスが減少し、血中濃度が上昇することによる;本剤の代謝、排泄を遷延させるおそれがある)]。
      • ②.エソメプラゾール、ランソプラゾール[作用が増強されることがある(本剤の代謝、排泄を遷延させるおそれがある)]。
    • [4]シプロフロキサシン[作用が増強されることがある(本剤のクリアランスがシプロフロキサシンとの併用により低下することが報告されている)]。
    • [5]フルボキサミンマレイン酸塩[作用が増強されることがある(本剤の代謝が阻害されることにより本剤のクリアランスが低下することが報告されている)]。
    • [6]強いCYP3Aを阻害する薬剤(コビシスタットを含有する製剤、ボリコナゾール等)[本剤の血中濃度が上昇する可能性がある(これら薬剤のCYP3A阻害作用により、本剤の代謝が阻害されるため)]。
    • [7]CYP3A4で代謝される薬剤(アゼルニジピン、ホスアンプレナビル等)[本剤又はこれらの薬剤の作用が増強されるおそれがある(本剤とこれらの薬剤がCYP3A4を競合的に阻害することにより、相互のクリアランスが低下すると考えられる)]。
    • [8]エトラビリン[本剤の血中濃度が上昇する可能性がある(エトラビリンのCYP2C9、CYP2C19阻害作用により、本剤の代謝が阻害される)]。
    • [9]マプロチリン塩酸塩:
      • ①.マプロチリン塩酸塩[中枢神経抑制作用を増強することがある(相互に中枢神経抑制作用を増強することが考えられている)]。
      • ②.マプロチリン塩酸塩[併用中の本剤を急速に減量又は中止するとけいれん発作が起こることがある(本剤の抗けいれん作用により抑制されていたマプロチリン塩酸塩のけいれん誘発作用が、本剤の急速な減量又は中止によりあらわれることが考えられている)]。
    • [10]ミルタザピン[鎮静作用が増強されるおそれがあり、また、ミルタザピンとの併用により精神運動機能及び学習獲得能力が減退するとの報告がある(相加的な鎮静作用を示すことが考えられる)]。
    • [11]バルプロ酸ナトリウム[本剤の作用が増強することがある(本剤の非結合型の血中濃度を上昇させる)]。
    • [12]ダントロレンナトリウム水和物、ボツリヌス毒素製剤[筋弛緩作用を増強することがある(相互に筋弛緩作用を増強することが考えられている)]。
    • [13]リファンピシン[本剤の血中濃度が低下し作用が減弱するおそれがある(リファンピシンのCYP3A4誘導作用により、本剤の代謝が誘導され、血中濃度が低下する可能性がある)]。
    • [14]アパルタミド[本剤の血中濃度が低下し作用が減弱するおそれがある(アパルタミドのCYP2C19誘導作用により、本剤の代謝が誘導され、血中濃度が低下する可能性がある)]。
    • [15]シナカルセト、エボカルセト[これら薬剤の血中濃度に影響を与えるおそれがある(血漿蛋白結合率が高いことによる)]。
    • [16]無水カフェイン[本剤の血中濃度が減少することがある(不明)]。

【過量投与】

  • 1.処置:本剤の過量投与が明白又は疑われた場合の処置としてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与する場合には、使用前にフルマゼニルの使用上の注意を必ず読むこと。

【適用上の注意】

  • 1.薬剤投与時の注意:直腸投与のみに使用し、経口投与はしないこと。

【その他の注意】

  • 1.臨床使用に基づく情報:投与した薬剤が特定されないままにフルマゼニルを投与された(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)患者で、新たに本剤を投与する場合、本剤の鎮静・抗けいれん作用が変化、鎮静・抗けいれん作用が遅延するおそれがある。

【取扱い上の注意】

アルミピロー開封後は湿気を避けて遮光して保存すること。

【保険給付上の注意】

  • 1.投薬期間制限医薬品に関する情報:本剤は厚生労働省告示第97号(平成20年3月19日付)に基づき、投薬量は1回14日分を限度とされている。

【保管上の注意】

室温保存。

ダイアップ坐剤4

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