商品名

オプスミット錠10mg 添付文書情報

オプスミット錠10mgの用法用量

マシテンタンとして10mgを1日1回経口投与する。

オプスミット錠10mgの効能効果

肺動脈性肺高血圧症。

<効能・効果に関連する使用上の注意>

  • 1.WHO機能分類クラス1における有効性及び安全性は確立していない。
  • 2.本剤の使用にあたっては、最新の治療ガイドラインを参考に投与の要否を検討する。

オプスミット錠10mgの副作用

国内臨床試験において、安全性解析対象症例30例中21例(70.0%)41件に副作用が認められた。主な副作用は、頭痛9例(30.0%)、潮紅7例(23.3%)、貧血、浮腫及び末梢性浮腫が各2例(6.7%)であった(申請時)。

海外臨床試験において、安全性解析対象症例(海外臨床試験成績の10mg投与群より算出した)242例中56例(23.1%)に副作用が認められた。主な副作用は、頭痛12例(5.0%)、貧血9例(3.7%)、浮動性眩暈及び末梢性浮腫が各6例(2.5%)であった(申請時)。

  • 1.重大な副作用
    • 貧血(4.0%)(海外及び国内臨床試験成績の10mg投与群より算出した):貧血、ヘモグロビン減少が起こる可能性があるので、定期的な検査及び十分な観察を行い、異常が認められた場合はその程度及び臨床症状に応じて、投与中止など適切な処置をとる。
  • 2.その他の副作用:海外及び国内臨床試験成績の10mg投与群より算出した。
    • 1)血液及びリンパ系障害:(0.5%以上5%未満)血小板減少。
    • 2)免疫系障害:(頻度不明)過敏症(皮疹、蕁麻疹、血管浮腫)。
    • 3)神経系障害:(5%以上)頭痛、(0.5%以上5%未満)片頭痛、浮動性眩暈。
    • 4)血管障害:(0.5%以上5%未満)潮紅、低血圧。
    • 5)呼吸器、胸郭及び縦隔障害:(0.5%以上5%未満)鼻閉、呼吸困難。
    • 6)胃腸障害:(0.5%以上5%未満)悪心/嘔吐、腹痛、下痢。
    • 7)皮膚及び皮下組織障害:(0.5%以上5%未満)皮膚そう痒症/発疹。
    • 8)一般・全身障害:(0.5%以上5%未満)浮腫、末梢性浮腫、顔面浮腫、胸痛。
    • 9)臨床検査:(0.5%以上5%未満)肝機能検査異常、ALT増加、AST増加、ヘマトクリット減少、ヘモグロビン減少、(頻度不明)白血球数減少。

オプスミット錠10mgの使用上の注意

【禁忌】

  • 1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人。
  • 2.重度肝障害のある患者[使用経験がない、また、類薬において重篤な肝障害の報告がある]。
  • 3.強いCYP3A4誘導剤投与中(リファンピシン、セイヨウオトギリソウ含有食品、カルバマゼピン、フェニトイン、フェノバルビタール、リファブチン)の患者。
  • 4.本剤及び本剤の成分に過敏症の既往歴のある患者。

【慎重投与】

  • 1.投与開始前の肝酵素<AST・ALT>値の何れかが基準値上限の3倍を超える又は投与開始前の肝酵素<AST・ALT>値の両方が基準値上限の3倍を超える患者[使用経験がない]。
  • 2.透析中の患者[使用経験がない]。
  • 3.重度貧血のある患者。
  • 4.低血圧の患者。

【重要な基本的注意】

  • 1.本剤の投与に際しては、次について説明及び指導し、妊娠する可能性のある女性には本剤投与開始前及び投与中は1カ月に1回妊娠検査を実施する。
    • 1)妊娠中に本剤を服用した場合の胎児に及ぼす危険性について説明及び指導する。
    • 2)投与中及び投与中止後1カ月間は確実な避妊法を用いるとともに、妊娠した場合若しくはその疑いがある場合には、医師に直ちに連絡する。
  • 2.他のエンドセリン受容体拮抗薬において肝酵素値上昇が認められているため、肝機能検査を必ず投与開始前に行い、投与中は、必要に応じて肝機能検査を定期的に実施する。本剤投与中に臨床的に顕著にAST値上昇、顕著にALT値上昇した場合、これら肝酵素値上昇に伴いビリルビン値が基準値上限の2倍を超える場合、又はこれら肝酵素値上昇に伴い黄疸などの肝障害の徴候を伴う場合には、本剤投与を中止する。
  • 3.本剤の投与によりヘモグロビン減少が起こる可能性があるため、本剤の投与開始前及び投与中は必要に応じてヘモグロビン濃度を定期的に測定することが望ましい。
  • 4.肺静脈閉塞性疾患患者において、血管拡張薬を使用した場合に肺水腫の発現が報告されているため、本剤を投与しないことが望ましい。また、本剤の投与により肺水腫の徴候がみられた場合は肺静脈閉塞性疾患の可能性を考慮し、肺静脈閉塞性疾患が疑われた場合には、本剤の投与を中止する。
  • 5.重度腎障害のある患者では、本剤の投与により低血圧及び貧血が起こる可能性があるので、血圧及びヘモグロビンの測定を考慮する。
  • 6.本剤は血管拡張作用を有するため、本剤の投与に際しては、血管拡張作用により患者が有害な影響を受ける可能性がある状態(降圧剤投与中、安静時低血圧、血液量減少、重度の左室流出路閉塞、自律神経機能障害等)にあるのかを十分検討する。

【相互作用】

本剤は主にCYP3A4及びCYP2C9により代謝される。

  • 1.併用禁忌:強いCYP3A4誘導剤(リファンピシン<リファジン>、セイヨウオトギリソウ<セント・ジョーンズ・ワート>含有食品、カルバマゼピン<テグレトール>、フェニトイン<アレビアチン>、フェノバルビタール<フェノバール>、リファブチン<ミコブティン>)[本剤の血中濃度が低下し本剤の効果が減弱する恐れがある(強いCYP3A4誘導作用により、本剤の曝露量を減少させる)]。
  • 2.併用注意:
    • 1)強いCYP3A4阻害剤(ケトコナゾール(経口剤、注射剤は国内未発売)、HIV感染症治療薬(リトナビル等))[本剤の血中濃度が上昇し本剤の副作用が発現しやすくなる恐れがある(強いCYP3A4阻害作用により、本剤の曝露量を増加させる)]。
    • 2)中程度のCYP3A4阻害作用かつ中程度のCYP2C9阻害作用を有する薬剤(フルコナゾール)[本剤の血中濃度が上昇し本剤の副作用が発現しやすくなる恐れがある(CYP3A4阻害作用及びCYP2C9阻害作用により、本剤の曝露量を増加させる可能性がある)]。
    • 3)CYP3A4誘導剤<強い誘導剤は禁忌>(エファビレンツ、モダフィニル、ルフィナミド等)[本剤の血中濃度が低下し本剤の効果が減弱する恐れがある(CYP3A4誘導作用により、本剤の曝露量を減少させる)]。

【高齢者への投与】

一般に高齢者では生理機能が低下していることが多いので、慎重に投与する。

【妊婦・産婦・授乳婦等への投与】

  • 1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しない[動物実験(ラット及びウサギ)で下顎弓癒合異常及び心血管系異常などが報告されており、最小毒性量に基づく安全域はラットで約3倍未満、ウサギで約30倍未満であった(また、胚吸収増加、出生仔体重低値などが報告されている)]。
  • 2.授乳婦への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避けさせる[動物実験(ラット)では、本剤は乳汁中に移行することが確認されている]。

【小児等への投与】

小児に対する安全性は確立していない[使用経験が少ない]。

【過量投与】

  • 1.徴候・症状:外国において、健康男性にマシテンタン600mgを単回経口投与した時、主な有害事象は、頭痛、悪心、嘔吐であった。
  • 2.措置方法:過量投与の際は一般的な対症療法が推奨される(なお、マシテンタンは血漿蛋白との親和性が高いため、透析により除去できないと考えられる)。

【適用上の注意】

薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。

【その他の注意】

  • 1.ラット及びイヌの反復投与毒性試験において、精細管萎縮又は精細管拡張が認められた。ラットの反復投与毒性試験において、可逆的な異常精子割合増加が認められた。イヌの反復投与毒性試験において、精子形成低下が認められた。
  • 2.海外臨床試験において、月経障害、卵巣嚢胞、白血球減少症及び白血球減少に関する有害事象がプラセボ群では1.1%(2/184例)、0.0%(0/184例)、1.6%(4/249例)及び0.0%(0/249例)であったのに対し、マシテンタン10mg投与では5.1%(10/194例)、1.5%(3/194例)、2.5%(6/242例)及び0.8%(2/242例)であり、プラセボに比べ、マシテンタンで多く報告された。

オプスミット錠10mgの成分一致薬品

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オプスミット錠10mg

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