商品名

アドレナリン注0.1%シリンジ「テルモ」 添付文書情報

アドレナリン注0.1%シリンジ「テルモ」の用法用量

気管支喘息及び百日咳に基づく気管支痙攣の緩解、各種疾患もしくは状態に伴う急性低血圧又はショック時の補助治療、心停止の補助治療:アドレナリンとして、1回0.2~1mgを皮下注射又は筋肉内注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

蘇生などの緊急時には、アドレナリンとして、1回0.25mgを超えない量を生理食塩液などで希釈し、できるだけゆっくりと静注する。なお、必要があれば、5~15分ごとに繰り返す。

アドレナリン注0.1%シリンジ「テルモ」の効能効果

  • 1.次記疾患に基づく気管支痙攣の緩解:気管支喘息、百日咳。
  • 2.各種疾患もしくは状態に伴う急性低血圧又はショック時の補助治療。
  • 3.心停止の補助治療。

<効能又は効果に関連する使用上の注意>

本剤は、シリンジ入りアドレナリン注射液キット製剤であるため、前記以外の効能又は効果を目的として使用しない。

アドレナリン注0.1%シリンジ「テルモ」の副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

  • 1.重大な副作用(頻度不明)
    • 1)肺水腫(初期症状:血圧異常上昇):肺水腫が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
    • 2)呼吸困難:呼吸困難が現れることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う。
    • 3)心停止(初期症状:頻脈、不整脈、心悸亢進、胸内苦悶):心停止が現れることがあるので、初期症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
  • 2.その他の副作用:副作用が認められた場合には必要に応じ投与を中止するなど適切な処置を行う。
    • 1)循環器:(頻度不明)心悸亢進、胸内苦悶、不整脈、顔面潮紅・顔面蒼白、血圧異常上昇。
    • 2)精神神経系:(頻度不明)頭痛、眩暈、不安、振戦。
    • 3)過敏症:(頻度不明)過敏症状等。
    • 4)消化器:(頻度不明)悪心・嘔吐。
    • 5)その他:(頻度不明)熱感、発汗。
    • 6)点眼・結膜下注射(眼領域)使用時(本剤には、点眼・結膜下注射の適用はない):
      • (1)点眼・結膜下注射の長期連用時:(頻度不明)眼瞼色素沈着・結膜色素沈着、点眼・結膜下注射の長期連用時、*鼻涙管色素沈着による*鼻涙管閉鎖[*:涙道洗浄により取り除くことができる]、点眼・結膜下注射の長期連用時、角膜色素沈着。
      • (2)無水晶体眼の患者への点眼・結膜下注射の連用時:(頻度不明)黄斑部浮腫、微小出血、血管痙攣。
      • (3)点眼・結膜下注射:(頻度不明)結膜過敏症状・眼瞼過敏症状・目のまわりの過敏症状等の過敏症状、結膜充血、眼痛。
      • (4)点眼・結膜下注射:(頻度不明)全身症状[このような症状が現れた場合は、投与を中止する]。

アドレナリン注0.1%シリンジ「テルモ」の使用上の注意

【禁忌】

  • 1.次の薬剤を投与中の患者:
    • 1)ブチロフェノン系・フェノチアジン系等の抗精神病薬投与中、α遮断薬投与中(但し、アナフィラキシーショックの救急治療時はこの限りでない)。
    • 2)イソプレナリン塩酸塩等のカテコールアミン製剤投与中、アドレナリン作動薬投与中(但し、蘇生等の緊急時はこの限りでない)。
  • 2.狭隅角や前房が浅いなどの眼圧上昇素因のある患者(点眼・結膜下注射使用時:本剤には、点眼・結膜下注射の適用はない)[閉塞隅角緑内障患者の発作を促進することがある]。

【原則禁忌】

  • 1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
  • 2.交感神経作動薬に対し過敏反応を示す患者[アドレナリン受容体が本剤に対し高い感受性を示す恐れがある]。
  • 3.動脈硬化症の患者[本剤の血管収縮作用により、閉塞性血管障害が促進され、冠動脈攣縮や脳血管攣縮等及び冠動脈の基質的閉塞や脳血管の基質的閉塞等が現れる恐れがある]。
  • 4.甲状腺機能亢進症の患者[甲状腺機能亢進症の患者では、頻脈、心房細動がみられることがあり、本剤の投与により悪化する恐れがある]。
  • 5.糖尿病の患者[肝におけるグリコーゲン分解の促進や、インスリン分泌の抑制により、高血糖を招く恐れがある]。
  • 6.心室性頻拍等の重症不整脈のある患者[本剤のβ刺激作用により、不整脈を悪化させる恐れがある]。
  • 7.精神神経症の患者[一般に交感神経作動薬の中枢神経系の副作用として情緒不安、不眠、錯乱、易刺激性及び精神病的状態等があるので悪化する恐れがある]。
  • 8.コカイン中毒の患者[コカインは、交感神経末端でのカテコールアミンの再取り込みを阻害するので、本剤の作用が増強される恐れがある]。

【慎重投与】

  • 1.ハロタン等のハロゲン含有吸入麻酔薬投与中の患者[併用により心筋のカテコールアミン感受性が亢進すると考えられており、頻脈、心室細動等の発現の危険性が増大する恐れがある]。
  • 2.高血圧の患者[本剤の血管収縮作用により、急激な血圧上昇が現れる恐れがある]。
  • 3.肺気腫のある患者[肺循環障害を増悪させ、右心系への負荷が過重となり、右心不全に陥る恐れがある]。
  • 4.高齢者。
  • 5.心疾患のある患者[本剤のβ刺激作用により、心疾患を悪化させる恐れがある]。
  • 6.小児等。

【重要な基本的注意】

  • 1.本剤はアドレナリン受容体作動薬として、α受容体、β受容体それぞれに作用し、その作用は投与量、投与方法等に影響を受けやすいので注意する。
  • 2.本剤はアナフィラキシーショックの救急治療の第一次選択剤であり、ショック時の循環動態を改善するが、その循環動態はショックを起こした原因及び病期により異なることがあるので、治療に際し本剤の選択、使用時期には十分注意する。
  • 3.本剤は心筋酸素需要を増加させるため、心原性ショックや出血性ショック・外傷性ショック時の使用は避ける。
  • 4.本剤には昇圧作用のほか血管収縮、気管支拡張作用等もあるので、ショックの初期治療後は他の昇圧薬を用いる。
  • 5.過度の昇圧反応を起こすことがあり、急性肺水腫、不整脈、心停止等を起こす恐れがあるので、過量投与にならないよう注意する。

【相互作用】

  • 1.併用禁忌:
    • 1)抗精神病薬(ブチロフェノン系薬剤<セレネース、トロペロン等>、フェノチアジン系薬剤<ウインタミン等>、イミノジベンジル系薬剤<クレミン等>、ゾテピン<ロドピン>、セロトニン・ドパミン拮抗薬<リスパダール等>、多元受容体標的化抗精神病薬<セロクエル等>、ドパミン受容体部分作動薬<エビリファイ>)、α遮断薬[本剤の昇圧作用の反転により低血圧が現れることがあるので、アナフィラキシーショックの救急治療時以外には併用しない(これらの薬剤のα遮断作用により、本剤のβ刺激作用が優位になると考えられている)]。
    • 2)イソプレナリン塩酸塩等のカテコールアミン製剤、アドレナリン作動薬<メチルフェニデート以外><プロタノール等>[不整脈、場合により心停止が現れることがあるので、蘇生等の緊急時以外には併用しない(これらの薬剤のβ刺激作用により、交感神経興奮作用が増強すると考えられている)]。
  • 2.併用注意:
    • 1)ハロゲン含有吸入麻酔薬(ハロタン、イソフルラン、セボフルラン、デスフルラン)[頻脈・心室細動発現の危険性が増大する(これらの薬剤により、心筋のカテコールアミン感受性が亢進すると考えられている)]。
      • (1)ハロタン麻酔中のヒトの50%に心室性期外収縮を誘発するアドレナリン量(粘膜下投与)は2.1μg/kgと報告されている(この量は60kgのヒトの場合、20万倍希釈アドレナリン含有溶液25mLに相当する)。
      • (2)イソフルラン麻酔中のヒトの50%に心室性期外収縮を誘発するアドレナリン量(粘膜下投与)は6.7μg/kgと報告されている(この量は60kgのヒトの場合、20万倍希釈アドレナリン含有溶液80mLに相当する)。
      • (3)セボフルラン麻酔中、5μg/kg未満のアドレナリンを粘膜下に投与しても3回以上持続する心室性期外収縮は誘発されなかったが、5μg/kg~14.9μg/kgのアドレナリンを投与した場合、1/3の症例に3回以上持続する心室性期外収縮が誘発された(アドレナリン5μg/kgは、60kgのヒトの場合、20万倍希釈アドレナリン含有溶液60mLに相当する)。
      • (4)デスフルラン麻酔中、7.0μg/kg未満のアドレナリンを粘膜下に投与しても3回以上持続する心室性期外収縮は誘発されなかったが、7.0μg/kg~13.0μg/kgのアドレナリンを投与した場合、50%(6/12例)の症例に3回以上持続する心室性期外収縮が誘発された(アドレナリン7.0μg/kgは、60kgのヒトの場合、20万倍希釈アドレナリン含有溶液84mLに相当する)。
    • 2)モノアミン酸化酵素阻害薬[本剤の作用が増強され血圧の異常上昇を来すことがある(本剤の代謝酵素を阻害することにより、カテコールアミン感受性が亢進すると考えられている)]。
    • 3)三環系抗うつ薬(イミプラミン、アミトリプチリン等)、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤<SNRI>(ミルナシプラン等)、その他の抗うつ薬(マプロチリン等)、メチルフェニデート[本剤の作用が増強され血圧の異常上昇を来すことがある(アドレナリン作動性神経終末でのカテコールアミンの再取り込みを遮断し、受容体でのカテコールアミン濃度を上昇させると考えられている)]。
    • 4)分娩促進薬(オキシトシン等)、バッカクアルカロイド類(エルゴタミン等)[本剤の作用が増強され血圧の異常上昇を来すことがある(これらの薬剤の血管平滑筋収縮作用により、血圧上昇作用を増強すると考えられている)]。
    • 5)ジギタリス製剤[異所性不整脈が現れることがある(ともに異所性刺激能を有し、不整脈発現の可能性が高くなると考えられている)]。
    • 6)キニジン[心室細動が現れることがある(相互に心筋に対する作用を増強すると考えられている)]。
    • 7)甲状腺製剤(チロキシン等)[冠不全発作が現れることがある(甲状腺ホルモンは心筋のβ受容体を増加させるため、カテコールアミン感受性が亢進すると考えられている)]。
    • 8)非選択性β遮断薬(プロプラノロール等)[血圧上昇、徐脈が現れることがある(β遮断作用により、本剤のα刺激作用が優位になると考えられている)]。
    • 9)血糖降下薬(インスリン等)[血糖降下薬の作用を減弱させることがある(本剤の血糖上昇作用によると考えられている)]。
    • 10)ブロモクリプチン[血圧上昇、頭痛、痙攣等が現れることがある(機序は明らかではないが、本剤の血管収縮作用、血圧上昇作用に影響を及ぼすと考えられている)]。
    • 11)利尿剤(チアジド系利尿剤(トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジド等)、チアジド系類似剤(インダパミド等)、ループ利尿剤(フロセミド等)、カリウム保持性利尿剤(スピロノラクトン))[本剤の作用が減弱することがあるので、手術前の患者に使用する場合、利尿剤の一時休薬等を行う(併用により本剤の血管反応性を低下させることがある)]。

【高齢者への投与】

高齢者では、本剤の作用に対する感受性が高いことがあるので、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与する。

【妊婦・産婦・授乳婦等への投与】

  • 1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[胎児の酸素欠乏をもたらしたり、分娩第二期を遅延する恐れがある]。
  • 2.授乳中の婦人には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を避けさせる[授乳中の投与に関する安全性は確立していない]。

【小児等への投与】

小児等では安全性が確立されていないため、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与する。

【過量投与】

  • 1.過量投与により、ときに心室細動、脳出血等が現れることがあるので注意する(またアドレナリン受容体感受性の高い患者では特に注意する)。
  • 2.過量投与による腎血管の異常収縮により、腎機能停止する恐れがある。
  • 3.過量投与により、血中の乳酸濃度が上昇し、重篤な代謝性アシドーシスが現れる恐れがある。

【適用上の注意】

  • 1.併用:本剤にて心肺蘇生時、炭酸水素ナトリウムとの混注は避ける。
  • 2.静脈内投与時:静脈内に投与する場合には、血圧異常上昇を来さないよう慎重に投与する。
  • 3.点滴静注時:点滴静注で大量の注射液が血管外に漏出した場合、局所の虚血性壊死が現れることがあるので注意する。
  • 4.筋肉内注射時:筋肉内注射にあたっては、組織・神経等への影響を避けるため次記の点に注意する。
    • 1)注射部位については、筋肉内注射時神経走行部位を避けて慎重に投与する。
    • 2)筋肉内注射時、繰り返し注射する場合には、左右交互に注射するなど、筋肉内注射時同一部位を避ける。なお、低出生体重児、新生児、乳児、幼児、小児には特に注意する。
    • 3)注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き、部位をかえて注射する。
  • 5.投与時:ブリスター包装開封後は速やかに使用する。

【取扱い上の注意】

  • 1.本剤はシリンジポンプでは使用しない。
  • 2.包装フィルム表面に減圧によるへこみがない場合は、使用しない。
  • 3.ブリスター包装内は滅菌しているため、使用時まで開封しない。
  • 4.ブリスター包装は開封口から静かに開ける。
  • 5.ブリスター包装から取り出す際、押子を持って無理に引き出さない(ガスケットが変形し、薬液が漏出する恐れがある)。
  • 6.シリンジが破損する恐れがあるため、強い衝撃を避ける。
  • 7.シリンジに破損等の異常が認められるときは使用しない。
  • 8.シリンジ先端部のシールがはがれているときは使用しない。
  • 9.内容液が漏れている場合や、内容液に変色、混濁や浮遊物等の異常が認められるときは使用しない。
  • 10.キャップを外した後、シリンジ先端部には触れない。
  • 11.開封後の使用は1回限りとし、使用後の残液は容器とともに速やかに廃棄する。
  • 12.シリンジの再滅菌・再使用はしない。
  • 13.注射針等は針刺しや感染防止に留意し、安全な方法で廃棄する。
  • 14.安定性試験:長期保存試験(室温、37カ月)の結果、通常の市場流通下において3年間安定であることが確認された。

【操作方法】

  • 1.キャップを添付文書の図の矢印の方向に回して外す。
  • 2.シリンジ先端部に直接手が触れないように注意し、注射針等と接続して使用する。
    • 注意:注射針等の使用にあたり、針刺しに留意する。

【保管上の注意】

遮光。

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