ヒポクライン注射液2.4の用法・用量
ゴナドレリン酢酸塩として通常1回10~20μgを2時間間隔で1日12回皮下投与する。なお、12週間投与し、血中ゴナドトロピンの上昇がみられないあるいは性ホルモンの上昇がみられない場合は投与を中止する。
【用法及び用量に関連する注意】
本剤は用法に従った投与間隔を維持しないと血中ゴナドトロピン及び性ホルモンの低下を来すことがあるので、適切に調節された自動間歇注入ポンプを用いて投与すること。
ヒポクライン注射液2.4の効能・効果
次記疾患における視床下部性性腺機能低下症:1)成長ホルモン分泌不全性低身長症<ゴナドトロピン分泌不全を伴う>、2)視床下部器質性障害、3)ゴナドトロピン単独欠損症。
ヒポクライン注射液2.4の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 2.その他の副作用:
- [1]過敏症:(0.1~5%未満)発赤、発疹。
- [2]肝臓:(0.1~5%未満)軽度なAST上昇、軽度なALT上昇。
ヒポクライン注射液2.4の使用上の注意
【禁忌】
- 1.エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば、乳癌、子宮内膜癌)及びその疑いのある患者[腫瘍の悪化あるいは顕性化を促すことがある]。
- 2.アンドロゲン依存性悪性腫瘍(例えば、前立腺癌)及びその疑いのある患者[腫瘍の悪化あるいは顕性化を促すことがある]。
【重要な基本的注意】
本治療の対象は視床下部の障害によりLH-RHの分泌不全を来した低ゴナドトロピン性性腺機能低下患者であるので、本剤の使用に当たっては次の点に注意すること。・ 本剤の適応患者であることを十分確認し、単に排卵誘発を目的として使用しないこと。・ 内分泌学に十分な経験を有する医師の管理のもとに投与すること。・ 原発性性腺機能低下症の患者には使用しないこと(本剤の効果が期待できない)。・ LH-RH負荷試験により血中ゴナドトロピンの反応を確認すること。
【合併症・既往歴等のある患者】
- 1.子宮筋腫のある患者:子宮筋腫の発育を促進するおそれがある。
- 2.子宮内膜症のある患者:症状が増悪するおそれがある。
- 3.未治療の子宮内膜増殖症のある患者:子宮内膜増殖症は細胞異型を伴う場合がある。
- 4.乳癌の既往歴のある患者:乳癌が再発するおそれがある。
- 5.乳癌家族素因が強い患者、乳房結節のある患者、乳腺症の患者又は乳房レントゲン像に異常がみられた患者:症状が増悪するおそれがある。
- 6.前立腺肥大のある患者:前立腺肥大が増大するおそれがある。
【妊婦】
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい(動物実験で流産(マウス:0.04mg/kg以上)若しくは分娩遅延(マウス:0.04mg/kg以上、ラット:0.02mg/kg以上、ウサギ:0.004mg/kg以上)が認められている)。
【授乳婦】
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続性又は中止を検討すること。
【適用上の注意】
- 1.薬剤投与時の注意:
- 1)本剤を皮下投与するに当たっては、通常腹壁皮下に行い、神経及び血管を避けて慎重に投与すること。また、同一部位への長期間の注射を避けること。
- 2)注射部位に疼痛を訴えることがある。
【保管上の注意】
室温保存。