ポビドンヨード消毒液10%「ケンエー」の用法・用量
- 1.手術部位(手術野)の皮膚の消毒、手術部位(手術野)の粘膜の消毒:本剤を塗布する。
- 2.皮膚・粘膜の創傷部位の消毒、熱傷皮膚面の消毒、感染皮膚面の消毒:本剤を患部に塗布する。
ポビドンヨード消毒液10%「ケンエー」の効能・効果
- 1.手術部位(手術野)の皮膚の消毒、手術部位(手術野)の粘膜の消毒。
- 2.皮膚・粘膜の創傷部位の消毒、熱傷皮膚面の消毒、感染皮膚面の消毒。
ポビドンヨード消毒液10%「ケンエー」の副作用
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
- 1.重大な副作用
- ショック、アナフィラキシー:ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、不快感、浮腫、潮紅、蕁麻疹等)(頻度不明)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに使用を中止し、適切な処置を行う。
- 2.その他の副作用(頻度不明)
- 1)過敏症:発疹等[症状が現れた場合には、使用を中止する]。
- 2)皮膚:接触皮膚炎、皮膚そう痒感、皮膚灼熱感、皮膚潰瘍、皮膚変色。
- 3)甲状腺:血中甲状腺ホルモン値上昇(T3値上昇、T4値上昇等)あるいは血中甲状腺ホルモン値低下(T3値低下、T4値低下等)などの甲状腺機能異常。
ポビドンヨード消毒液10%「ケンエー」の使用上の注意
【禁忌】
本剤に対し過敏症又はヨウ素に対し過敏症の既往歴のある患者。
【慎重投与】
- 1.甲状腺機能異常のある患者[血中ヨウ素の調節ができず甲状腺ホルモン関連物質に影響を与える恐れがある]。
- 2.重症熱傷患者[ヨウ素の吸収により、血中ヨウ素値が上昇することがある]。
【妊婦・産婦・授乳婦等への投与】
妊娠中及び授乳中の婦人には、長期にわたる広範囲の使用を避ける。
【臨床検査結果に及ぼす影響】
酸化反応を利用した潜血試験において、本剤が検体に混入すると偽陽性を示すことがある。
【適用上の注意】
- 1.投与経路:経口投与しない。
- 2.使用時:
- 1)大量かつ長時間の接触によって接触皮膚炎、皮膚変色が現れることがあるので、溶液の状態で長時間皮膚と接触させない(本剤が手術時に体の下にたまった状態や、ガーゼ・シーツ等にしみ込み湿った状態で、長時間皮膚と接触しないよう消毒後は拭き取るか乾燥させるなど注意する)。
- 2)眼に入らないように注意する(眼に入った場合には水でよく洗い流す)。
- 3)深い創傷に使用する場合の希釈液としては生理食塩液か注射用水を用い、水道水や精製水を用いない。
- 4)石鹸類は本剤の殺菌作用を減弱させるので、石鹸分を洗い落としてから使用する。
- 5)電気的な絶縁性を持っているので、電気メスを使用する場合には、本剤が対極板と皮膚の間に入らないよう注意する。
【その他の注意】
- 1.本剤を新生児に使用し、一過性甲状腺機能低下を起こしたとの報告がある。
- 2.ポビドンヨード製剤を膣内に使用し、血中総ヨウ素値が一過性に上昇及び血中無機ヨウ素値が一過性に上昇したとの報告がある。
- 3.本剤を妊婦の膣内に長期間使用し、新生児に一過性甲状腺機能低下が現れたとの報告がある。
- 4.ポビドンヨード製剤を膣内に使用し、乳汁中の総ヨウ素値が一過性に上昇したとの報告がある。
【取扱い上の注意】
- 1.注意:
- 1)本剤は外用剤であるので、経口投与、吸入、注射、眼及び体腔内<腹腔内・胸腔内等>に使用しない。
- 2)衣類に付いた場合は水で容易に洗い落とせ、また、チオ硫酸ナトリウム溶液で脱色できる。
- 3)開封時及び開封後は、微生物による汚染に注意する。
- 4)本剤は滅菌製剤のため、開封後は速やかに使用する。
- 2.安定性試験:最終包装製品を用いた加速試験(40℃、75%RH、6カ月)の結果、通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。
【保管上の注意】
気密容器。
直射日光を避けて保存。