ビタミンB6錠30mg「F」の用法・用量
ピリドキシン塩酸塩として、通常成人1日10~100mgを経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。きわめてまれであるが、依存症の場合には、より大量を用いる必要のある場合もある。
【用法及び用量に関連する注意】
ビタミンB6依存症に大量を用いる必要のある場合は観察を十分に行いながら投与すること。特にビタミンB6依存症の新生児、ビタミンB6依存症の乳幼児への投与は少量から徐々に増量し、症状に適合した投与量に到達させること。
ビタミンB6錠30mg「F」の効能・効果
- (1)ビタミンB6欠乏症の予防及び治療(薬物投与<例えば、イソニアジド>によるものを含む)。
- (2)ビタミンB6の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦等)。
- (3)ビタミンB6依存症(ビタミンB6反応性貧血等)。
- (4)次記疾患のうちビタミンB6欠乏又はビタミンB6代謝障害が関与すると推定される場合:口角炎、口唇炎、舌炎、急性湿疹・慢性湿疹、脂漏性湿疹、接触皮膚炎、末梢神経炎、放射線障害(放射線宿酔)。
- 但し、4.の効能又は効果に対して、効果がないのに月余にわたって漫然と使用すべきでない。
ビタミンB6錠30mg「F」の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 1.重大な副作用:
- 1)横紋筋融解症(頻度不明):新生児、乳幼児に大量に用いた場合、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、急性腎障害等の重篤な腎障害に至ることがある。
- 2.その他の副作用:
- [1]皮膚:(頻度不明)光線過敏症。
- [2]消化器:(頻度不明)下痢、嘔吐。
- [3]肝臓:(頻度不明)肝機能異常[新生児、乳幼児に大量に用いた場合、認められたとの報告がある]。
- [4]大量・長期投与:(頻度不明)手足のしびれ、知覚異常等の末梢神経障害。
ビタミンB6錠30mg「F」の使用上の注意
【小児等】
- 1)新生児、乳幼児に大量に用いた場合、横紋筋融解症、下痢、嘔吐、肝機能異常等の副作用があらわれることがある。
- 2)小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
【高齢者】
減量するなど注意すること(一般に生理機能が低下している)。
【相互作用】
- 2.併用注意:レボドパ[作用を減弱することがある(ビタミンB6はレボドパ脱炭酸酵素の補酵素であるため、併用により末梢での脱炭酸化を促し作用部位への到達量を減少させると考えられる)]。
【適用上の注意】
- 1.薬剤交付時の注意:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
【取扱い上の注意】
外箱開封後は遮光して保存すること。
【保管上の注意】
室温保存。