テルモ糖注TKの用法・用量
注射用医薬品の溶解、希釈に用いる。
テルモ糖注TKの効能・効果
注射剤の溶解希釈剤。
テルモ糖注TKの副作用
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していないため、発現頻度については文献等を参考にした。
大量・急速投与による障害:(頻度不明)電解質喪失。
テルモ糖注TKの使用上の注意
【禁忌】
低張性脱水症の患者[低張性脱水症が悪化する恐れがある]。
【慎重投与】
- 1.カリウム欠乏傾向のある患者[低カリウム血症が誘発される恐れがある]。
- 2.糖尿病の患者[高血糖が悪化又は誘発される恐れがある]。
- 3.尿崩症の患者[水、電解質異常が悪化又は誘発される恐れがある]。
- 4.腎不全の患者[腎不全病態が悪化する恐れがある]。
【高齢者への投与】
一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意する。
【適用上の注意】
- 1.投与経路:皮下大量投与により血漿中から電解質が移動して循環不全を招く恐れがあるので皮下投与しない。
- 2.調製時:本剤を用いて溶解・希釈する注射剤は、次の条件に適合するものであること:1)溶解剤として5w/v%ブドウ糖注射液が適切であること、2)容量として50mLが適切であること。
【取扱い上の注意】
- 1.使用前の注意:
- 1)内容液が漏れている場合や、内容液に混濁・浮遊物等の異常が認められるときは使用しない。
- 2)キャップをシールしているフィルムがはがれているときは使用しない。
- 2.調製時の注意:
- 1)注射針は、無菌的操作により、ゴム栓の刻印部にまっすぐ刺通する(斜めに刺すと、ゴム栓や排出口内壁の削り片が薬液中に混入したり、容器を刺通し液漏れの原因となったりすることがある)。
- 2)薬剤を配合するときには、よく転倒混和し、配合変化に注意する。
- 3.投与時の注意:
- 1)本品に通気針(エア針)は不要である。
- 2)輸液セット等のびん針を接続する際は、ゴム栓の刻印部にまっすぐ刺通する。
- 3)連結管を用いた2バッグ以上の連続投与は原則として行わない。
- 4.ソフトバッグの取扱い上の注意:
- 1)本品は軟らかいプラスチックのバッグなので、鋭利なもの等で傷つけない(液漏れの原因となる)。
- 2)包装袋より取り出したまま保管すると、内容液が蒸散する可能性があるので、速やかに使用するか包装袋に戻し封をする。
- 3)容器の目盛りは目安として使用する。
- 5.安定性試験:本剤の別容量品(100mL品)は、加速試験(40℃、相対湿度75%、6カ月)の結果、通常の市場流通下において3年間安定であることが推測されている。本剤は、100mL品との相対比較試験(40℃、相対湿度75%、3カ月)の結果、安定性に差は認められず、通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。
【溶解操作方法】
- 1.ポート部を持ち、キャップを添付文書の図の矢印の方向に回してキャップを外す(この際フィルムもミシン目から切れる)。
- 2.ポート部を持って傾け、両頭針の先端にバイアルのゴム栓の中心部をまっすぐ刺通する。両頭針がバイアルと本品の両方に完全に刺通されていることを確認する。
- 注意:
- 1)ポート部を立てたままバイアルを接続すると、薬剤が両頭針の針穴を通じてバッグのゴム栓面に液漏れすることがあるので、ポート部を傾け、薬剤が両頭針に触れないようにして刺通する。
- 2)両頭針をバイアルのゴム栓の周辺部に刺した場合、ゴム栓がバイアル内に落ち込むことがある。
- 3.バッグを上にしてポンピングを行い、溶解液の適量をバイアルに注入する(<ポンピング>バッグを添付文書の図のようににぎる)。
- 4.薬剤を溶解後、バイアルを上にしてポンピングを行い、溶解液をバッグ内に戻す。
- 5.ポート部を保持し、両頭針ごとバイアルを外す。
- 注意:
- 1)バイアルだけを外すと、両頭針の針穴を通じてバッグ内に外気が流入し、内容液の汚染や液漏れの原因となる。
- 2)輸液セット等のびん針を接続する際は、液漏れを防ぐためゴム栓中央部を避けて周囲の○印にまっすぐ刺通する。
【両頭針廃棄方法】
バイアルに付いている両頭針をキャップの中へ押し込み、バイアルを引き抜く。