商品名

ミキシッドH輸液 添付文書情報

ミキシッドH輸液の組成成分

上室<脂肪・ブドウ糖液>(600mL中)

精製大豆油:19.8g

ブドウ糖:150g

下室<アミノ酸・電解質液>(300mL中)

L-ロイシン:4.200g

L-イソロイシン:2.400g

L-バリン:2.400g

L-リシン塩酸塩:3.000g(L-リシンとして:2.400g)

L-トレオニン:1.800g

L-トリプトファン:0.360g

L-メチオニン:1.200g

L-フェニルアラニン:2.400g

アセチルシステイン:0.300g(L-システインとして:0.223g)

L-チロシン:0.150g

L-アルギニン:3.150g

L-ヒスチジン:1.500g

L-アラニン:2.550g

L-プロリン:1.800g

L-セリン:0.900g

グリシン:1.590g

L-アスパラギン酸:0.450g

L-グルタミン酸:0.450g

塩化ナトリウム:0.585g

塩化カリウム:1.050g

硫酸マグネシウム水和物:0.616g

グルコン酸カルシウム水和物:1.906g

グリセロリン酸カリウム50%液:3.206g

無水酢酸ナトリウム:2.051g

硫酸亜鉛水和物:2.876mg

ミキシッドH輸液の用法用量

本品は経中心静脈輸液療法の維持液として用いる。

用時、隔壁を開通して上室液と下室液をよく混合し、維持液とする。1日1800mLの維持液を、24時間かけて中心静脈内に持続点滴注入する。なお、年齢、症状、体重により適宜増減する。

<用法・用量に関連する使用上の注意>

  • 1.高カロリー輸液療法施行中にビタミンB1欠乏により重篤なアシドーシスが起こることがあるので、本剤を投与する場合には、必ず必要量(1日3mg以上を目安)のビタミンB1を投与する。
  • 2.細菌混入の防止に関する注意事項:本剤に含有される脂肪が目詰まりするため除菌用ファイナルフィルターを使用できない。このため細菌混入の防止に関し次の点に注意する。なお、混注操作法及び本剤使用時の形態については、適用上の注意、2.調製時、6).ビタミン剤、微量元素製剤、電解質製剤(ナトリウム製剤、カリウム製剤のみ)の混注操作の項を参照のこと。
    • 1)ビタミン剤、微量元素製剤又は電解質製剤(ナトリウム製剤、カリウム製剤のみ)の投与:本剤バッグへのビタミン剤、微量元素製剤又は電解質製剤(ナトリウム製剤、カリウム製剤のみ)の直接添加は、バッグの混注用フィルターを介して行う。
    • 2)ビタミン剤、微量元素製剤及び電解質製剤(ナトリウム製剤、カリウム製剤のみ)以外の薬剤の投与:ビタミン剤、微量元素製剤及び電解質製剤(ナトリウム製剤、カリウム製剤のみ)以外の薬剤は本剤バッグへ直接添加せず、他の輸液ラインから無菌的に投与する。
    • 3)輸液ラインの接合部は、常に清潔な状態にしておく。
    • 4)本剤は、連結管による連続投与を行わない。バッグの付け替えは、瓶針の刺し換えにより、速やかに行う。
  • 3.カテーテル刺入部位は、常に清潔な状態にしておく。
  • 4.発熱などカテーテル感染が疑われた場合は、カテーテルを抜去するなど適切な処置を講じる。

ミキシッドH輸液の効能効果

経口栄養補給が不能又は不十分、経腸管栄養補給が不能又は不十分で、経中心静脈栄養に頼らざるを得ない場合の水分補給、電解質補給、アミノ酸補給、脂肪補給、カロリー補給。

ミキシッドH輸液の副作用

承認時までの臨床試験において、総症例218例のうち安全性解析対象例196例中、肝機能検査値異常を含む副作用の発現したものは5例(2.6%)、10件であった(承認時、2002年)。

  • 1.重大な副作用
    • 1)アシドーシス:他の高カロリー輸液製剤投与中に重篤なアシドーシスが発現したとの報告があるので、投与中は観察を十分に行い、症状が現れた場合にはビタミンB1を投与するなど適切な処置を行う。
    • 2)高血糖:本剤は高濃度のブドウ糖含有製剤なので、過度の尿糖、高血糖、高浸透圧利尿、口渇が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には、インスリンの投与等の適切な処置を行う。
    • 3)静脈塞栓:静脈塞栓が現れることがあるので、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
    • 4)ショック、アナフィラキシー反応:ショック、アナフィラキシー反応が現れることがあるので、呼吸困難、チアノーゼ等が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
  • 2.その他の副作用:副作用が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。
    • 1)全身:(0.1~5%未満)発熱。
    • 2)血液:(頻度不明)[出血傾向]。
    • 3)過敏症:(頻度不明)[発疹、そう痒感]。
    • 4)代謝:(頻度不明){尿糖、高浸透圧利尿、口渇}。
    • 5)肝臓:(0.1~5%未満)肝機能検査値異常(AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al-P上昇、γ-GTP上昇)、(頻度不明)[肝機能障害]。
    • 6)循環器:(頻度不明)[血圧降下、頻脈、頻呼吸]。
    • 7)呼吸器:(頻度不明)[呼吸困難]。
    • 8)消化器:(頻度不明)[嘔気・嘔吐、下痢]。
    • 9)その他:(頻度不明)[悪寒、顔面潮紅、顔面浮腫、異臭感、胸部圧迫感]。
    • 10)大量・急速投与:(頻度不明)<脳浮腫、肺水腫、末梢浮腫、水中毒>。
    • {}:高カロリー輸液用基本液でみられる副作用。
    • []:脂肪乳剤(イントラリポス輸液)でみられる副作用。
    • <>:維持液でみられる副作用(第一次再評価結果その14、1978年)。

ミキシッドH輸液の使用上の注意

【警告】

  • 1.ビタミンB1を併用せずに高カロリー輸液療法を施行すると重篤なアシドーシスが発現することがあるので、必ずビタミンB1を併用する。ビタミンB1欠乏症と思われる重篤なアシドーシスが発現した場合には、直ちに100~400mgのビタミンB1製剤を急速静脈内投与する。また、高カロリー輸液療法を施行中の患者では、基礎疾患及び合併症に起因するアシドーシスが発現することがあるので、症状が現れた場合には高カロリー輸液療法を中断し、アルカリ化剤の投与等の処置を行う。
  • 2.使用施設:本剤は医療施設内でのみ使用する(在宅療法では使用しない)。
  • 3.本剤は脂肪を含有する経中心静脈投与輸液であり、除菌用ファイナルフィルターが使用できないため、投与にあたっては細菌混入の防止について特に注意する。

【禁忌】

  • 1.高カリウム血症、アジソン病の患者[症状が悪化する恐れがある]。
  • 2.高リン血症、副甲状腺機能低下症の患者[症状が悪化する恐れがある]。
  • 3.高マグネシウム血症、甲状腺機能低下症の患者[症状が悪化する恐れがある]。
  • 4.高カルシウム血症の患者[症状が悪化する恐れがある]。
  • 5.高ナトリウム血症の患者[症状が悪化する恐れがある]。
  • 6.高クロル血症の患者[症状が悪化する恐れがある]。
  • 7.肝性昏睡又は肝性昏睡の恐れのある患者[アミノ酸の代謝が十分に行われないため、症状が悪化する恐れがある]。
  • 8.重篤な腎障害<透析又は血液濾過実施中を除く>のある患者又は高窒素血症<透析又は血液濾過実施中を除く>の患者[水分、電解質の過剰投与に陥りやすく、症状が悪化する恐れがあり、また、アミノ酸の代謝産物である尿素等が滞留し、症状が悪化する恐れがある]。
  • 9.乏尿<透析又は血液濾過実施中を除く>のある患者[症状が悪化する恐れがある]。
  • 10.アミノ酸代謝異常のある患者[投与されたアミノ酸が代謝されず、症状が悪化する恐れがある]。
  • 11.重篤な血液凝固異常のある患者[凝固能亢進により症状を悪化させる恐れがある]。
  • 12.血栓症の患者[凝固能亢進により症状を更に悪化させる恐れがある]。
  • 13.ケトーシスを伴った糖尿病の患者[ケトーシスを助長させ糖尿病を悪化させる恐れがある]。
  • 14.高脂血症の患者[高脂血症を助長させる恐れがある]。

【慎重投与】

  • 1.菌血症の患者[カテーテルが二次感染巣となることがあり、敗血症更には敗血症性ショックを起こす恐れがある]。
  • 2.心不全のある患者[循環血液量を増すことから心臓に負担をかけ、症状が悪化する恐れがある]。
  • 3.腎障害のある患者[水分、電解質の調節機能が低下しているので、慎重に投与する]。
  • 4.透析又は血液濾過実施中の重篤な腎障害、透析又は血液濾過実施中の高窒素血症又は透析又は血液濾過実施中の乏尿のある患者[水分、電解質の過剰投与や、アミノ酸の代謝産物である尿素等の滞留がおこる恐れがある]。
  • 5.閉塞性尿路疾患により尿量が減少している患者[水分、電解質の過負荷となり、症状が悪化する恐れがある]。
  • 6.脱水症の患者[本症には適切な水分、電解質管理が必要であり、本剤の投与により水分、電解質等に影響を与え、症状が悪化する恐れがある]。
  • 7.尿崩症の患者[本症には適切な水分、電解質管理が必要であり、本剤の投与により電解質等に影響を与え、症状が悪化する恐れがある]。
  • 8.糖尿病の患者[ブドウ糖の組織への移行が抑制されているので、高血糖を生じ症状が悪化する恐れがある]。
  • 9.重症熱傷のある患者[水分、電解質代謝等が著しく障害されており、慎重に投与する必要がある]。
  • 10.高度アシドーシスのある患者[症状が悪化する恐れがある]。
  • 11.膵障害(膵炎、膵硬化症、膵腫瘍等)のある患者[糖代謝異常などを伴うことがあり、慎重に投与する必要がある]。
  • 12.血液凝固障害のある患者[凝固時間の延長を起こす恐れがある]。
  • 13.肝機能障害のある患者[肝機能を悪化させる恐れがある]。

【重要な基本的注意】

  • 1.経中心静脈栄養療法用の栄養輸液として組成を固定しているので、重篤な肝障害、重篤な腎障害<透析又は血液濾過実施中を除く>等の特殊な輸液組成を必要とする疾患には使用しない。
  • 2.透析又は血液濾過実施中の重篤な腎障害、透析又は血液濾過実施中の高窒素血症又は透析又は血液濾過実施中の乏尿のある患者における、水分、電解質、尿素等の除去量、蓄積量は透析の方法及び病態によって異なるので、血液生化学検査、酸塩基平衡、体液バランス等の評価により患者の状態を確認した上で投与開始及び継続の可否を判断する。
  • 3.高血糖、尿糖の恐れがあるので、ミキシッドL輸液から開始するなど、ブドウ糖の濃度を徐々に高める。
  • 4.ミキシッドH輸液の急激な投与の中止により低血糖を起こす恐れがあるので、投与を中止する場合には、ミキシッドL輸液を使用するなど、ブドウ糖濃度を徐々に下げる。
  • 5.長期連用する場合には肝機能、血中脂質濃度、血液像及び血液凝固能の検査を定期的に行う。
  • 6.ミキシッドH輸液は通常の必要カロリー量の患者の維持液として用いる。

【相互作用】

  • 併用注意:
  • 1.強心配糖体(ジギタリス等)[不整脈等の症状が現れた場合には、投与を中止する(カルシウムにはジギタリス製剤の作用を増強することが知られている)]。
  • 2.ワルファリン[ワルファリンの作用を減弱する恐れがある(輸液成分中のダイズ油に由来するビタミンK1がワルファリンの作用に拮抗するため)]。

【高齢者への投与】

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、減量するなど注意する。

【妊婦・産婦・授乳婦等への投与】

妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する。

【小児等への投与】

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

【適用上の注意】

  • 1.投与経路:末梢静脈内に点滴注入しない。
  • 2.調製時:
    • 1)用時に外袋を開封し、開封後は速やかに使用する。
    • 2)投与直前に隔壁部を開通し、上室及び下室の両液を混合する。使用後の残液は決して使用しない。
    • 3)いったん凍結したものは使用しない。
    • 4)炭酸イオン及びリン酸イオンにより沈殿を生じる場合があるので、炭酸イオンを含む薬剤及びリン酸イオンを含む薬剤を添加しない。
    • 5)カルシウムイオン及びマグネシウムイオン等の二価の陽イオンの配合により沈殿が生じたり、脂肪粒子が凝集することがあるので、カルシウムイオンを含む薬剤及びマグネシウムイオンを含む薬剤等の二価の陽イオンを含む薬剤を添加しない。
    • 6)ビタミン剤、微量元素製剤、電解質製剤(ナトリウム製剤、カリウム製剤のみ)の混注操作:本剤へのビタミン剤、微量元素製剤、電解質製剤(ナトリウム製剤、カリウム製剤のみ)の混注は、次の操作法により行う。
    • 留意事項:ビタミン剤、微量元素製剤、電解質製剤(ナトリウム製剤、カリウム製剤のみ)の混注に際しては、次記の事項に留意する。
      • (1)ビタミン剤、微量元素製剤、電解質製剤(ナトリウム製剤、カリウム製剤のみ)の混注は、必ず隔壁の開通後に行う。
      • (2)ビタミン剤、微量元素製剤、電解質製剤(ナトリウム製剤、カリウム製剤のみ)の入ったシリンジは、針をはずして使用する。
      • (3)混注後は、液漏れを防ぐため、キャップをきちんとはめる。
        • ①.開通:上室(又は下室)を両手で押し、隔壁を開通させる。
          • *ビタミン剤、微量元素製剤、電解質製剤(ナトリウム製剤、カリウム製剤のみ)の混注は、必ず隔壁の開通後に行う。
            • ②.混合:上室と下室を交互に押して、両液をよく混合させる。
            • ③.混注用フィルターのキャップをはずす:上室の混注用フィルターのキャップをはずす(キャップは、輸液投与終了時まで捨てない)。
            • ④.混注(ビタミン剤、微量元素製剤、電解質製剤(ナトリウム製剤、カリウム製剤のみ)):混注用フィルターのルアー部に、シリンジの筒先をきちんとはめ、混注する。できるだけ小容量のシリンジを使用する(容量が大きいと注入しにくくなる)。
            • *シリンジは、針をはずして使用する。
              • ⑤.キャップをはめる:混注用フィルターのルアー部に、キャップをきちんとはめる。

        <本剤使用時の形態>

        • (1)①~⑤に示した混注操作後に使用する。
        • (2)輸液ラインの接合部は、常に清潔な状態にしておく[本剤は脂肪を配合しているため、除菌用ファイナルフィルターは使用できない(目詰まりする)]。
        • 3.投与時:患者の尿量が1日500mL又は1時間あたり20mL以上あることが望ましい。
        • 4.その他:
          • 1)可塑剤としてDEHP[di-(2-ethylhexyl)phthalate;フタル酸ジ-(2-エチルヘキシル)]を含むポリ塩化ビニル製の輸液セット等を使用した場合、DEHPが製剤中に溶出するので、DEHPを含まない輸液セット等を使用することが望ましい。
          • 2)本剤は脂肪乳剤を含有しているため、接合部がポリカーボネート製の輸液セット等を使用した場合、その接合部にひび割れが生じ、血液及び薬液漏れ、空気混入等の可能性があるので注意する。

        【その他の注意】

        • 1.低ナトリウム血症を起こす可能性がある[他の高カロリー輸液製剤において、低ナトリウム血症の発現が報告されている]。
        • 2.ラット及びイヌを用い末梢静脈内に急速投与した場合、高張輸液の急速投与による非特異的変化と推測される急性症状(活動性低下、呼吸促迫、嘔吐、流涎など)の発現並びにラット膀胱に出血性変化がみられている。

        【取扱い上の注意】

        • 1.製品の安定性を保持するため脱酸素剤を封入しているので、ソフトバッグを包んでいる外袋は使用時まで開封しない。
        • 2.外袋が破損したものや、外袋の内側に水滴や内容液の漏出が認められるもの、あるいは内容液が変色したものは使用しない。
        • 3.万一、上室液と下室液の混合が起こっている場合は使用しない。
        • 4.容器の液目盛りはおよその目安として使用する。

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