商品名

デアメリンS錠250mg 添付文書情報

デアメリンS錠250mgの用法用量

通常、1日量グリクロピラミドとして125~250mgを経口投与し、必要に応じ適宜増量して維持量を決定する。ただし、1日最高投与量は500mgとする。投与方法は、1回投与の場合は朝食前又は後、2回投与の場合は朝夕それぞれ食前又は後に経口投与する。

デアメリンS錠250mgの効能効果

インスリン非依存型糖尿病(ただし、食事療法・運動療法のみで十分な効果が得られない場合に限る)。

デアメリンS錠250mgの副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 1.重大な副作用:
    • 1)低血糖(2.36%):脱力感、高度空腹感、発汗、動悸、振戦、頭痛、知覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、意識障害、痙攣等があらわれることがあるので、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと(なお、徐々に進行する低血糖では、精神障害、意識障害等が主である場合があるので注意すること)。また、本剤の投与により低血糖症状が認められた場合には、糖質を含む食品を摂取するなど適切な処置を行うこと。ただし、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボース等)との併用により低血糖症状が認められた場合はブドウ糖を投与すること。
    • 2)再生不良性貧血、無顆粒球症(いずれも頻度不明)。
  • 2.その他の副作用:
    • [1]血液:(頻度不明)血小板減少。
    • [2]肝臓:(0.1~5%未満)肝機能障害、(頻度不明)肝性ポルフィリン症。
    • [3]消化器:(0.1~5%未満)腹部不快感等。
    • [4]過敏症:(0.1~5%未満)発疹、光線過敏症等。
    • [5]その他:(0.1~5%未満)頭痛、(頻度不明)アルコール耐性低下、甲状腺機能異常。

デアメリンS錠250mgの使用上の注意

【警告】

重篤かつ遷延性の低血糖を起こすことがあるので、用法及び用量、使用上の注意に特に留意すること。

【禁忌】

  • 1.重症ケトーシス、糖尿病性昏睡又は糖尿病性前昏睡、インスリン依存型糖尿病の患者[インスリンの適用である]。
  • 2.重篤な肝機能障害又は重篤な腎機能障害のある患者[低血糖を起こすおそれがある]。
  • 3.重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者[インスリンの適用である]。
  • 4.下痢、嘔吐等の胃腸障害のある患者[低血糖を起こすおそれがある]。
  • 5.本剤の成分又はスルホンアミド系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者。
  • 6.妊婦又は妊娠している可能性のある女性。

【重要な基本的注意】

  • 1.投与する場合には、少量より開始し、血糖、尿糖を定期的に検査し、薬剤の効果を確かめ、効果が不十分な場合には、速やかに他の治療法への切り替えを行うこと。
  • 2.重篤かつ遷延性の低血糖を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときには注意すること。
  • 3.低血糖に関する注意について、患者及びその家族に十分徹底させること。

【合併症・既往歴等のある患者】

  • 1.低血糖を起こすおそれがある次の患者又は状態。・ 脳下垂体機能不全又は副腎機能不全。・ 栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量不足又は衰弱状態。・ 激しい筋肉運動。・ 過度のアルコール摂取者。。

【腎機能障害患者】

  • 1)重篤な腎機能障害のある患者:投与しないこと(低血糖を起こすおそれがある)。
  • 2)腎機能障害<重篤な腎機能障害を除く>のある患者:低血糖を起こすおそれがある。

【肝機能障害患者】

  • 1)重篤な肝機能障害のある患者:投与しないこと(低血糖を起こすおそれがある)。
  • 2)肝機能障害<重篤な肝機能障害を除く>のある患者:低血糖を起こすおそれがある。

【妊婦】

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(スルホニルウレア系薬剤は胎盤を通過することが報告されており、新生児の低血糖、また、巨大児が認められている)。

【授乳婦】

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(他のスルホニルウレア系薬剤で母乳へ移行することが報告されている)。

【高齢者】

少量から投与を開始し定期的に検査を行うなど慎重に投与すること(一般に生理機能が低下していることが多く、低血糖があらわれやすい)。

【相互作用】

  • 2.併用注意:
    • 1)血糖降下作用を増強する薬剤。
      • [1]糖尿病用薬(インスリン製剤、ビグアナイド系薬剤、チアゾリジン系薬剤、α-グルコシダーゼ阻害剤、DPP-4阻害剤、GLP-1受容体作動薬、SGLT2阻害剤)[血糖降下作用の増強による低血糖症状が起こることがあるので、併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること(血糖降下作用が増強される)]。
      • [2]プロベネシド[血糖降下作用の増強による低血糖症状が起こることがあるので、併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること(本剤の腎排泄が抑制される)]。
      • [3]クマリン系薬剤(ワルファリンカリウム)、クロラムフェニコール、ミコナゾール、フルコナゾール[血糖降下作用の増強による低血糖症状が起こることがあるので、併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること(本剤の肝代謝が抑制される)]。
      • [4]サリチル酸剤(アスピリン等)[血糖降下作用の増強による低血糖症状が起こることがあるので、併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること(本剤の血中蛋白との結合が抑制され、また、サリチル酸剤は血糖降下作用を有する)]。
      • [5]ピラゾロン系消炎剤(ケトフェニルブタゾン等)[血糖降下作用の増強による低血糖症状が起こることがあるので、併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること(本剤の血中蛋白との結合、及び腎排泄が抑制される)]。
      • [6]β-遮断剤(プロプラノロール塩酸塩等)[血糖降下作用の増強による低血糖症状が起こることがあるので、併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること(糖の新生及びアドレナリンによる低血糖からの回復を抑制し、また、低血糖に対する交感神経症状を不顕化する)]。
      • [7]モノアミン酸化酵素阻害剤[血糖降下作用の増強による低血糖症状が起こることがあるので、併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること(糖の新生を抑制し、インスリンの分泌を促進する)]。
      • [8]サルファ剤、フィブラート系薬剤(クロフィブラート、ベザフィブラート等)[血糖降下作用の増強による低血糖症状が起こることがあるので、併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること(本剤の血中蛋白との結合、肝代謝及び腎排泄が抑制される)]。
      • [9]テトラサイクリン系抗生物質[血糖降下作用の増強による低血糖症状が起こることがあるので、併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること(末梢組織のインスリン感受性を促進する)]。
      • [10]グアネチジン硫酸塩[血糖降下作用の増強による低血糖症状が起こることがあるので、併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること(機序は明確ではないが、組織カテコールアミン枯渇の関与等が考えられる)]。
    • 2)血糖降下作用を減弱する薬剤:
      • [1]アドレナリン[血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがあるので、併用する場合は、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(末梢組織でのブドウ糖の取り込みの抑制、及び肝臓での糖新生を促進する)]。
      • [2]副腎皮質ホルモン[血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがあるので、併用する場合は、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(肝臓での糖新生の促進、及び末梢組織のインスリン感受性を低下させる)]。
      • [3]甲状腺ホルモン[血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがあるので、併用する場合は、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(腸管でのブドウ糖吸収を亢進させ、グルカゴンの分泌を促進させ、また、カテコールアミンの作用を増強させ、肝臓での糖新生を促進させる)]。
      • [4]卵胞ホルモン[血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがあるので、併用する場合は、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(機序は明確ではないが、コルチゾール分泌変化、組織での糖利用変化、成長ホルモンの過剰生産、肝機能の変化等が考えられる)]。
      • [5]利尿剤(チアジド系利尿剤、クロルタリドン、エタクリン酸、アセタゾラミド、トリアムテレン、フロセミド等)[血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがあるので、併用する場合は、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(末梢組織のインスリン感受性の低下、及びインスリンの分泌を抑制する)]。
      • [6]ピラジナミド[血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがあるので、併用する場合は、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(機序は明確ではないが、血糖値のコントロールが難しいとの報告がある)]。
      • [7]イソニアジド[血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがあるので、併用する場合は、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(糖質代謝を障害し、血糖値上昇及び耐糖能異常を起こす)]。
      • [8]リファンピシン[血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがあるので、併用する場合は、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(本剤の肝代謝を促進させる)]。
      • [9]ニコチン酸[血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがあるので、併用する場合は、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(肝臓でのブドウ糖の同化を抑制する)]。
      • [10]フェノチアジン系薬剤[血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがあるので、併用する場合は、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(インスリンの遊離抑制及び副腎からアドレナリンを遊離させる)]。
      • [11]フェニトイン[血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがあるので、併用する場合は、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(インスリンの分泌を抑制する)]。
      • [12]ブセレリン酢酸塩[血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがあるので、併用する場合は、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(機序は明確ではないが、ブセレリン酢酸塩投与により、インスリン非依存型糖尿病患者が依存型になったとの報告がある)]。

【過量投与】

  • 1.症状:過量投与時、低血糖が起こることがある。
  • 2.処置:
    • 1)過量投与時、飲食が可能な場合:通常は糖質を含む食品を、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボース等)との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を経口投与すること。
    • 2)過量投与時、意識障害のある場合:ブドウ糖液(50%20mL)を静注し、必要に応じて5%ブドウ糖液点滴により血糖値の維持を図る。
    • 3)その他:過量投与時、血糖上昇ホルモンとしてのグルカゴン投与もよい。

【適用上の注意】

  • 1.薬剤交付時の注意:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。

【その他の注意】

  • 1.臨床使用に基づく情報:
    • 1)スルホニルウレア系薬剤(トルブタミド1日1.5g)を長期間継続使用した場合、食事療法単独の場合と比較して心臓・血管系障害による死亡率が有意に高かったとの報告がある。
    • 2)インスリン又は経口血糖降下剤の投与中にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与することにより、低血糖が起こりやすいとの報告がある。

【保管上の注意】

室温保存。

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