アドステロール-I131注射液の用法・用量
本品に生理食塩液又は注射用水を加えて2倍以上希釈する。次に、その約18.5MBqを被検者に30秒以上かけてゆっくり静注し、静注7日目以降にプローブ型シンチレーションデテクタースキャナー又はシンチカメラを用いてデテクターを体外より副腎部に向けて走査又は撮影することにより副腎シンチグラムを得る。なお、年齢、体重により適宜増減する。
アドステロール-I131注射液の効能・効果
副腎シンチグラムによる副腎疾患部位の局在診断。
アドステロール-I131注射液の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
- 1.重大な副作用:
- 1)ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):ショック、血管浮腫、呼吸困難等のアナフィラキシーがあらわれることがある。
- 2.その他の副作用:
- [1]過敏症:(0.1%~5%)発疹、(頻度不明)発赤。
- [2]循環器:(0.1%~5%)動悸、顔面紅潮、徐脈、(頻度不明)頻脈、血圧上昇、顔面蒼白。
- [3]消化器:(0.1%~5%)嘔気、嘔吐。
- [4]その他:(0.1%~5%)めまい、頭痛、発汗、息苦しさ、腹部痛、(頻度不明)胸部の痛み、背部の痛み、腰部の痛み等、顔面のしびれ・四肢のしびれ、気分不良、不快感、冷汗、脱力、熱感、けいれん、目のちらつき、悪寒。
アドステロール-I131注射液の使用上の注意
【禁忌】
- 1.ヨード過敏症患者。
- 2.妊婦又は妊娠している可能性のある女性ならびに授乳中の女性。
- 3.副腎疾患が強く疑われる者以外の患者[副腎及び性腺の被曝が多い]。
- 4.18歳未満の者には投与しないことを原則とする[性腺、ことに卵巣への被曝が多い]。
- 5.ジスルフィラム投与中、シアナミド投与中、プロカルバジン塩酸塩投与中の患者。
【重要な基本的注意】
- 1.診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与することとし、投与量は最小限度にとどめること。
【合併症・既往歴等のある患者】
- 1.飲酒に対し強い反応を示す患者:血管迷走神経反応系の副作用があらわれやすい。
【妊婦】
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(胎児への被曝を避けるため)。
【授乳婦】
授乳を避けさせること(乳児への被曝を避けるため)。
【小児等】
投与しないことを原則とする(性腺、ことに卵巣への被曝が多い)。
【高齢者】
患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下している)。
【相互作用】
- 1.併用禁忌:ジスルフィラム、シアナミド、プロカルバジン塩酸塩[これら薬剤とのアルコール反応(顔面潮紅、血圧降下、悪心、頻脈、めまい、呼吸困難、視力低下等)を起こすおそれがある(本剤はエタノールを含有しているため)]。
- 2.併用注意:N-メチルテトラゾールチオメチル基を有するセフェム系抗生物質(セフメノキシム塩酸塩等)、メトロニダゾール[これら薬剤とのアルコール反応(顔面潮紅、悪心、頻脈、多汗、頭痛等)を起こすおそれがある(本剤はエタノールを含有しているため)]。
【適用上の注意】
- 1.薬剤投与時の注意:
- 1)本品投与にあたっては、体内で遊離した放射性ヨードが甲状腺に摂取されることを防止するため、適当なヨード剤で甲状腺をブロックすること。
- 2)本品はエタノールを1.6v/v%含むので、生理食塩液又は注射用水を用いて2倍以上に希釈し、30秒以上かけてゆっくり投与すること。
【その他の注意】
- 1.臨床使用に基づく情報:便秘症の患者にて副腎イメージと糞便中に排泄された131Iが重なったと考えられる症例があり、注射後、下剤等で排便の促進を行うことを指示した報告がある。
【取扱い上の注意】
- 1.放射線を安全に遮蔽できる貯蔵設備(貯蔵箱)に保存すること。
- 2.本品はなるべく凍結状態で保存した方がよい。
【保管上の注意】
4℃以下保存。