商品名

ジェニナック錠200mg 添付文書情報

ジェニナック錠200mgの用法用量

通常、成人においてガレノキサシンとして、1回400mgを1日1回経口投与する。

【用法及び用量に関連する注意】

低体重<40kg未満>でかつ透析等を受けていない高度腎機能障害(低体重<40kg未満>でかつ透析等を受けていないCcr 30mL/分未満)の患者への投与は、低用量(200mg)を用いることが望ましい。

ジェニナック錠200mgの効能効果

咽頭炎・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、中耳炎、副鼻腔炎。

【効能又は効果に関連する注意】

  • 1.〈効能共通〉肺炎球菌には多剤耐性肺炎球菌を含む。耐性菌を含む適応菌種の詳細は、「17.臨床成績」、「18.薬効薬理」の項を参照すること。
  • 2.〈咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、副鼻腔炎〉「抗微生物薬適正使用の手引き」を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。

ジェニナック錠200mgの有効菌種

ガレノキサシンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌(ペニシリン耐性肺炎球菌、多剤耐性肺炎球菌を含む)、モラクセラ・カタラーリス(ブランハメラ・カタラーリス)、大腸菌、クレブシエラ属、エンテロバクター属、インフルエンザ菌、レジオネラ・ニューモフィラ、肺炎クラミジア(クラミジア・ニューモニエ)、肺炎マイコプラズマ(マイコプラズマ・ニューモニエ)。

ジェニナック錠200mgの副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 1.重大な副作用:
    • 1)ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):呼吸困難、血圧低下、浮腫、発赤等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
    • 2)中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑(いずれも頻度不明)。
    • 3)徐脈、洞停止、房室ブロック(いずれも頻度不明):初期症状として、嘔気、めまい、失神等があらわれることがある。
    • 4)QT延長、心室頻拍(Torsade de Pointesを含む)、心室細動(いずれも頻度不明)。
    • 5)劇症肝炎、肝機能障害(いずれも頻度不明):劇症肝炎、著しいAST上昇、著しいALT上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがある。
    • 6)低血糖(頻度不明):高齢者、糖尿病患者であらわれやすい。
    • 7)高血糖(頻度不明)。
    • 8)偽膜性大腸炎(クロストリジウム性大腸炎)(0.5%未満):偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがあるので、腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
    • 9)汎血球減少症、無顆粒球症、血小板減少(いずれも頻度不明)。
    • 10)横紋筋融解症(頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれることがある。
    • 11)幻覚、せん妄等の精神症状(頻度不明)。
    • 12)痙攣(頻度不明)。
    • 13)間質性肺炎、好酸球性肺炎(いずれも頻度不明):発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、好酸球性肺炎等があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
    • 14)重症筋無力症悪化(頻度不明)。
    • 15)急性腎障害、間質性腎炎(いずれも頻度不明):急性腎障害、間質性腎炎等の重篤な腎障害があらわれることがある。
    • 16)大動脈瘤、大動脈解離(いずれも頻度不明)。
    • 17)末梢神経障害(頻度不明):しびれ、筋力低下、痛み等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
    • 18)アキレス腱炎、腱断裂等の腱障害(頻度不明):腱周辺の痛み、浮腫、発赤等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
    • 19)血管炎(頻度不明)。
  • 2.その他の副作用:
    • [1]過敏症:(1%以上)発疹、(0.5%未満)湿疹、紅斑、皮膚炎、そう痒症、潮紅、眼瞼浮腫、アレルギー性結膜炎、眼そう痒症、(頻度不明)光線過敏症。
    • [2]肝臓:(1%以上)AST増加、ALT増加、γ-GTP増加、血中ALP増加、血中LDH増加、ビリルビン増加、(0.5%未満)尿中ウロビリン陽性。
    • [3]腎臓:(1%以上)尿中蛋白陽性、(0.5~1%未満)血中クレアチニン増加、尿中ブドウ糖陽性、(0.5%未満)頻尿、BUN増加、尿中白血球陽性、尿中赤血球陽性、尿円柱、(頻度不明)着色尿。
    • [4]消化器:(1%以上)下痢、軟便、便秘、血中アミラーゼ増加、(0.5~1%未満)悪心、嘔吐、腹痛、食欲不振、腹部膨満、口渇、舌炎、口唇炎、(0.5%未満)胃部不快感・腹部不快感、消化不良、異常便、口内炎、舌苔。
    • [5]血液:(1%以上)好酸球数増加、白血球数減少、リンパ球形態異常、(0.5~1%未満)血小板数増加、ヘモグロビン減少、好中球数減少、(0.5%未満)赤血球数減少、ヘマトクリット減少、血小板数減少、リンパ球数増加、リンパ球数減少、単球数増加。
    • [6]代謝異常:(1%以上)血中カリウム増加、血中ブドウ糖増加、血中ブドウ糖減少、(0.5%未満)血中塩化物減少、血中カリウム減少、血中ナトリウム減少。
    • [7]循環器:(0.5~1%未満)血圧低下、心電図QT延長、(0.5%未満)徐脈、心不全、心房細動、洞性不整脈、心室性二段脈、動悸、胸部不快感、胸痛、血圧上昇、心電図異常P波、心電図ST-T変化。
    • [8]精神神経系:(1%以上)頭痛、(0.5~1%未満)傾眠、不眠症、浮動性めまい、(0.5%未満)しびれ、(頻度不明)振戦。
    • [9]筋・骨格:(0.5~1%未満)背部痛、(0.5%未満)関節痛、筋痛、筋痙攣、足底筋膜炎。
    • [10]呼吸器:(0.5%未満)喘息、血痰、鼻出血、鼻閉、鼻道刺激感、咽喉頭疼痛、気胸、鼻漏、上気道炎症、鼻咽頭炎、咽喉頭炎。
    • [11]その他:(1%以上)血中CK増加、CRP増加、寒冷凝集素陽性、(0.5~1%未満)味覚障害、(0.5%未満)倦怠感、熱感、異常感、結膜出血、眼痛、眼充血、色覚異常、単純ヘルペス、(頻度不明)発熱、悪寒。

ジェニナック錠200mgの使用上の注意

【禁忌】

  • 1.本剤の成分又は他のキノロン系抗菌剤に対し過敏症の既往歴のある患者。
  • 2.妊婦又は妊娠している可能性のある女性。
  • 3.小児等。

【重要な基本的注意】

  • 1.本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
  • 2.ショック、アナフィラキシーが報告されているので、本剤の使用前にアレルギー既往歴、薬物過敏症等について十分な問診を行うこと。
  • 3.意識障害等があらわれることがあるので、自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事する際には注意するよう患者に十分に説明すること。
  • 4.大動脈瘤、大動脈解離を引き起こすことがあるので、観察を十分に行うとともに、腹部、胸部又は背部に痛み等の症状があらわれた場合には直ちに医師の診察を受けるよう患者に指導すること。

【合併症・既往歴等のある患者】

  • 1.てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者:痙攣を起こすおそれがある。
  • 2.QT延長のある患者:心室性不整脈(Torsade de Pointesを含む)、QT延長を悪化させるおそれがある。
  • 3.糖尿病又は耐糖能異常のある患者:血糖値異常変動があらわれることがある。
  • 4.収縮期血圧が90mmHg以下の患者:血圧低下があらわれることがあり、低血圧を悪化させるおそれがある。
  • 5.重症筋無力症の患者:症状を悪化させることがある。
  • 6.大動脈瘤又は大動脈解離を合併している患者、大動脈瘤又は大動脈解離の既往、家族歴若しくは大動脈瘤のリスク因子を有する又は大動脈解離のリスク因子を有する患者(マルファン症候群等):必要に応じて画像検査の実施を考慮すること(海外の疫学研究において、フルオロキノロン系抗菌薬投与後に大動脈瘤及び大動脈解離の発生リスクが増加したとの報告がある)。

【腎機能障害患者】

  • 1)低体重<40kg未満>でかつ透析等を受けていない高度腎機能障害(低体重<40kg未満>でかつ透析等を受けていないCcr 30mL/分未満)の患者。

【妊婦】

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。

【授乳婦】

授乳しないことが望ましい(ヒト母乳中へ移行することが認められている)。

【小児等】

投与しないこと(小児等を対象とした臨床試験は実施していない、動物実験(幼若イヌ[3ヵ月齢]、若齢イヌ[8~9ヵ月齢]、ラット[6週齢])において、関節軟骨障害が認められている)。

【高齢者】

  • 1)腱障害があらわれやすいとの報告がある。
  • 2)患者の一般状態に注意して投与すること(本剤の臨床試験成績では、高齢者(65~94歳)において認められた副作用の種類及びその発現率は、非高齢者(18~64歳)と同様であったが、一般に高齢者では生理機能が低下している)。

【相互作用】

  • 2.併用注意:
    • [1]アルミニウムを含有する製剤<服用>、マグネシウムを含有する製剤<服用>、カルシウムを含有する製剤<服用>、鉄を含有する製剤<服用>、亜鉛を含有する製剤<服用>(アルミニウムを含有する制酸剤<服用>、マグネシウムを含有する制酸剤<服用>、カルシウムを含有する制酸剤<服用>、鉄を含有する制酸剤<服用>、亜鉛を含有する制酸剤<服用>、ミネラル入りビタミン剤<服用>等)[本剤の効果が減弱されるおそれがあるので、本剤服用後2時間以上あけるなど注意すること(金属イオンと難溶性のキレートを形成し、吸収が阻害されると考えられている)]。
    • [2]ニトログリセリン、硝酸イソソルビド[海外での注射剤の臨床試験において、併用により血圧低下の発現頻度の増加傾向が認められている(機序不明)]。
    • [3]クラス1A抗不整脈薬(キニジン、プロカインアミド等)、クラス3抗不整脈薬(アミオダロン、ソタロール等)[QT延長、心室性不整脈<Torsade de Pointesを含む>があらわれるおそれがある(これらの抗不整脈薬では、単独投与でQT延長作用がみられている)]。
    • [4]フェニル酢酸系非ステロイド性消炎鎮痛剤、プロピオン酸系非ステロイド性消炎鎮痛剤(ジクロフェナクナトリウム、ロキソプロフェンナトリウム水和物等)[痙攣があらわれることがある(中枢神経系におけるGABAA受容体への結合阻害が増強されると考えられている)]。
    • [5]テオフィリン、アミノフィリン水和物[テオフィリンのCmax・AUCを約20%上昇させることが認められており、テオフィリンの中毒症状<消化器障害・頭痛・不整脈・痙攣等>があらわれるおそれがあるので、観察を十分に行い、血中濃度モニタリングを行うなど注意すること(機序不明)]。
    • [6]ワルファリン[ワルファリンの作用を増強し出血・プロトロンビン時間の延長等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、血液凝固能検査を行うなど注意すること(機序不明)]。
    • [7]降圧作用を有する薬剤(降圧剤、利尿剤等)(アムロジピンベシル酸塩、フロセミド等)[併用により降圧作用を増強するおそれがある(機序不明)]。
    • [8]血糖降下剤(グリメピリド等)[併用により血糖降下作用を増強するおそれがある(機序不明)]。
    • [9]副腎皮質ホルモン剤<経口剤・注射剤>(プレドニゾロン<経口剤・注射剤>、ヒドロコルチゾン<経口剤・注射剤>等)[腱障害のリスクが増大するとの報告があるので、これらの薬剤との併用は、治療上の有益性が危険性を上回る場合のみとすること(機序不明)]。

【過量投与】

  • 1.処置:過量投与時、本剤は血液透析、腹膜透析では効率よく除去できない(ガレノキサシンの除去率は、血液透析(4時間)では投与量の約11%、持続式携帯腹膜透析(72時間)では投与量の約3%であった)。

【適用上の注意】

  • 1.薬剤交付時の注意:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。

【その他の注意】

  • 2.非臨床試験に基づく情報:動物実験(マウス、ラット、イヌ及びカニクイザル)において、口腔粘膜、眼瞼結膜、皮膚、胃等で赤紫又は紫色の可逆性器官着色及び赤紫又は紫色の可逆性組織着色が認められている。

【保管上の注意】

室温保存。

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