キャップバックス筋注シリンジの組成・成分
- 0.5mL中:
- 肺炎球菌莢膜ポリサッカライド血清型3:4μg
- 肺炎球菌莢膜ポリサッカライド血清型6A:4μg
- 肺炎球菌莢膜ポリサッカライド血清型7F:4μg
- 肺炎球菌莢膜ポリサッカライド血清型8:4μg
- 肺炎球菌莢膜ポリサッカライド血清型9N:4μg
- 肺炎球菌莢膜ポリサッカライド血清型10A:4μg
- 肺炎球菌莢膜ポリサッカライド血清型11A:4μg
- 肺炎球菌莢膜ポリサッカライド血清型12F:4μg
- 肺炎球菌莢膜ポリサッカライド血清型15A:4μg
- 肺炎球菌莢膜ポリサッカライド血清型15BのO-脱アセチル化体:4μg
- 肺炎球菌莢膜ポリサッカライド血清型16F:4μg
- 肺炎球菌莢膜ポリサッカライド血清型17F:4μg
- 肺炎球菌莢膜ポリサッカライド血清型19A:4μg
- 肺炎球菌莢膜ポリサッカライド血清型20A:4μg
- 肺炎球菌莢膜ポリサッカライド血清型22F:4μg
- 肺炎球菌莢膜ポリサッカライド血清型23A:4μg
- 肺炎球菌莢膜ポリサッカライド血清型23B:4μg
- 肺炎球菌莢膜ポリサッカライド血清型24F:4μg
- 肺炎球菌莢膜ポリサッカライド血清型31:4μg
- 肺炎球菌莢膜ポリサッカライド血清型33F:4μg
- 肺炎球菌莢膜ポリサッカライド血清型35B:4μg
- CRM197:約65μg(タンパク質量として)
キャップバックス筋注シリンジの用法・用量
- 1回0.5mLを筋肉内に注射する。
【用法及び用量に関連する注意】
- 1.同時接種:医師が必要と認めた場合には、他のワクチンと同時に接種することができる。
キャップバックス筋注シリンジの効能・効果
高齢者又は肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる成人における肺炎球菌感染症の予防。
【効能又は効果に関連する注意】
- 1.肺炎球菌血清型(3、6A、7F、8、9N、10A、11A、12F、15A~C、16F、17F、19A、20A、22F、23A・B、24F、31、33F、35B)以外の肺炎球菌・他の起炎菌の感染症を予防できない。
- 2.ジフテリアの予防接種に転用することはできない。
- 3.肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる成人とは、次のような状態の者を指す。・ 慢性的な心疾患、肺疾患、肝疾患又は腎疾患。・ 糖尿病。・ 基礎疾患若しくは治療により免疫不全状態である又はその状態が疑われる者。・ 先天的又は後天的無脾症。・ 鎌状赤血球症又はその他の異常ヘモグロビン症。・ 人工内耳の装用、慢性髄液漏等の解剖学的要因により生体防御能が低下した者。・ 前記以外で医師が本剤の接種を必要と認めた者。
キャップバックス筋注シリンジの副作用
次の副反応があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
- 1.重大な副反応:ショック、アナフィラキシー(頻度不明*):ショック、アナフィラキシーを含む重度アレルギー反応があらわれることがある。*)海外臨床試験(005試験)において重度のアレルギー反応(気管支痙攣)が1例報告された。
- 2.その他の副反応:
- [1]神経系障害:(10%以上)頭痛。
- [2]筋骨格系及び結合組織障害:(1~10%未満)筋肉痛。
- [3]一般・全身障害及び投与部位の状態:(10%以上)注射部位疼痛(36.0%)、疲労、(1~10%未満)注射部位紅斑、注射部位腫脹、発熱<38℃以上>。
発現頻度は、国内第3相試験[009試験(65歳以上の成人)]、海外第3相試験[003試験(65歳以上の成人の部分集団のデータ)]及び国際共同第3相試験[008試験(肺炎球菌感染症に罹患するリスクを有する18~64歳の成人)]の統合結果に基づき算出した。これらの試験の統合結果において18~64歳の成人では、65歳以上の成人よりも報告された副反応が多かった。
キャップバックス筋注シリンジの使用上の注意
【接種不適当者(予防接種を受けることが適当でない者)】
- 1.本剤の成分又はジフテリアトキソイドに対する重度アレルギー反応(アナフィラキシー等)を呈したことがあることが明らかな者。
- 2.明らかな発熱を呈している者。
- 3.重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者。
- 4.前記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者。
【重要な基本的注意】
- 1.本剤は「予防接種実施規則」及び「定期接種実施要領」に準拠して使用すること。
- 2.被接種者について、接種前に必ず問診、検温及び診察(視診、聴診等)によって健康状態を調べること。
- 3.被接種者又はその介護者に、接種当日は過激な運動は避け、接種部位を清潔に保ち、また、接種後の健康監視に留意し、局所の異常反応や体調の変化、さらに高熱、痙攣等の異常な症状を呈した場合には速やかに医師の診察を受けるよう事前に知らせること。
- 4.本剤接種後にショック、アナフィラキシー含む重度アレルギー反応があらわれることがあるため、接種前に既往歴等に関する問診を十分に行い、重度アレルギー反応が起こった場合に備えて適切な医療処置を直ちに行えるようにしておくこと。
【特定の背景を有する者に関する注意】
【接種要注意者(接種の判断を行うに際し、注意を要する者)】
被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判定を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること。
- 1.過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者:免疫抑制療法中等、免疫不全の者では本剤への免疫反応が低下する可能性がある。
- 2.心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者。
- 3.予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者。
- 4.過去に痙攣の既往のある者。
- 5.本剤の成分又はジフテリアトキソイドに対してアレルギーを呈するおそれのある者。
- 6.血小板減少症、凝固障害のある者、抗凝固療法施行中の者:筋肉注射部位の出血のおそれがある。
【腎機能障害を有する者】
腎機能障害を有する者:接種要注意者である。
【肝機能障害を有する者】
肝機能障害を有する者:接種要注意者である。
【妊婦】
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、予防接種上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ接種すること。
【授乳婦】
予防接種上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(本剤のヒトでの乳汁産生、母乳への移行性及び授乳された乳児への影響は不明である)。
【小児等】
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
【適用上の注意】
- 1.薬剤接種時の注意:
- 1)接種時:
- (1)本剤を他のワクチンと混合して接種しないこと。
- (2)冷蔵庫から取り出し常温になってから速やかに使用すること。
- (3)使用前には必ず、粒子状物質又は変色がないかを確認すること(粒子状物質や変色が認められた場合には、使用しないこと)。
- (4)針を時計回りにシリンジにねじ込み、しっかり固定すること。
- (5)注射針の先端が血管内に入っていないことを確かめること。
- 2)接種部位:
- (1)本剤は筋肉内注射のみに使用すること。
- (2)他のワクチンと同時に本剤を接種する場合、異なる部位に注射すること。
- (3)接種部位は、通常、上腕の三角筋中央部とし、接種前にアルコール等で消毒する。なお、臀部又は主要な神経幹及び血管が存在する可能性のある部位には注射しないこと。
- (4)筋肉内注射にあたっては、組織・神経等の損傷を避けるため次記の点に注意すること。
- 1)接種時:
・ 針長は筋肉内接種に足る長さで、神経、血管、骨等の筋肉下組織に到達しないよう、各被接種者に対して適切な針長を決定すること。・ 筋肉内注射時神経走行部位に接種しないこと。・ 注射針を刺入したとき、激痛の訴えや血液の逆流をみた場合は直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。
【取扱い上の注意】
外箱開封後は遮光して保存すること。
【保険給付上の注意】
本剤は保険給付の対象とならない(薬価基準未収載)。
【保管上の注意】
2~8℃、凍結を避けること。