塩化ナトリウム「東海」の用法・用量
〈経口〉
塩化ナトリウムとして、通常、成人1回1~2gをそのまま、または水に溶かして経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
〈注射〉
[0.4%注射液]
適量をとり注射用医薬品の希釈、溶解に用いる。
[生理食塩液]
- (1)通常20~1000mLを皮下、静脈内注射または点滴静注する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
- (2)適量をとり注射用医薬品の希釈、溶解に用いる。
[10%注射液]
電解質補給の目的で、輸液剤などに添加して必要量を静脈内注射または点滴静注する。
[1mol/L、2.5mol/L注射液]
電解質補液の電解質の補正として体内の水分、電解質の不足に応じて電解質補液に添加して用いる。
〈外用〉
- (1)通常、等張液として皮膚・創傷面・粘膜の洗浄・湿布に用いる。
- (2)通常、等張液として含嗽・噴霧吸入に用いる。
〈その他〉
生理食塩液として医療用器具の洗浄に用いる。
塩化ナトリウム「東海」の効能・効果
〈経口〉
食塩喪失時の補給。
〈注射〉
[0.4%注射液]
注射剤の溶解希釈剤。
[生理食塩液]
細胞外液欠乏時、ナトリウム欠乏時、クロール欠乏時、注射剤の溶解希釈剤。
[10%注射液]
ナトリウム欠乏時の電解質補給。
[1mol/L、2.5mol/L注射液]
電解質補液の電解質補正。
〈外用〉
皮膚・創傷面・粘膜の洗浄・湿布、含嗽・噴霧吸入剤として気管支粘膜洗浄・喀痰排出促進。
〈その他〉
医療用器具の洗浄。
塩化ナトリウム「東海」の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 2.その他の副作用:
- [1]〈経口〉大量投与:(頻度不明)悪心・嘔吐等の消化器症状、高ナトリウム血症、うっ血性心不全、浮腫。
- [2]〈注射(生理食塩液)〉大量・急速投与:(頻度不明)血清電解質異常、うっ血性心不全、浮腫、アシドーシス。
- [3]〈注射(10%注射液、1mol/L、2.5mol/L注射液)〉大量投与:(頻度不明)高ナトリウム血症、うっ血性心不全、浮腫。
塩化ナトリウム「東海」の使用上の注意
【合併症・既往歴等のある患者】
- 1.心臓、循環器系機能障害のある患者:〈経口、注射(10%注射液、1mol/L、2.5mol/L注射液)〉心臓機能障害、循環器系機能障害のある患者:塩化ナトリウムを負荷することから心臓に負担をかけ、症状が悪化するおそれがある。〈注射(生理食塩液)〉心臓機能障害、循環器系機能障害のある患者:循環血液量を増やすことから心臓に負担をかけ、症状が悪化するおそれがある。
【腎機能障害患者】
- 1)腎障害のある患者:〈経口、注射(10%注射液、1mol/L、2.5mol/L注射液)〉腎障害のある患者:塩化ナトリウムの過剰投与に陥りやすく、症状が悪化するおそれがある。〈注射(生理食塩液)〉腎障害のある患者:水分、塩化ナトリウムの過剰投与に陥りやすく、症状が悪化するおそれがある。
【高齢者】
〈経口〉減量するなど注意すること(一般に生理機能が低下している)。〈注射(生理食塩液、10%注射液、1mol/L、2.5mol/L注射液)〉投与速度を緩徐にし、減量するなど注意すること(一般に生理機能が低下している)。
【適用上の注意】
- 1.薬剤調製時の注意:
- 1)〈注射(10%注射液、1mol/L、2.5mol/L注射液)〉注射(10%注射液、1mol/L、2.5mol/L注射液)の場合、希釈して使用すること。
【保管上の注意】
室温保存。