商品名

オムニパーク240注10mL 添付文書情報

オムニパーク240注10mLの用法用量

通常成人1回、撮影の種類、穿刺部位に応じて次記の量を使用する。なお、年齢、体重、撮影部位の大きさにより適宜増減する。

  • [1]コンピューター断層撮影による脳槽造影:腰椎5~10mL(ヨウ素含有量1200~2400mg)。
  • [2]コンピューター断層撮影による脊髄造影:腰椎8~12mL(ヨウ素含有量1920~2880mg)。
  • [3]頸部脊髄撮影:外側頸椎8~10mL(ヨウ素含有量1920~2400mg)、腰椎8~12mL(ヨウ素含有量1920~2880mg)。
  • [4]胸部脊髄撮影:腰椎8~12mL(ヨウ素含有量1920~2880mg)。
  • [5]腰部脊髄撮影:腰椎8~12mL(ヨウ素含有量1920~2880mg)。

オムニパーク240注10mLの効能効果

コンピューター断層撮影による脳槽造影、コンピューター断層撮影による脊髄造影、頸部脊髄撮影、胸部脊髄撮影、腰部脊髄撮影。

オムニパーク240注10mLの副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 1.重大な副作用:
    • 1)ショック(頻度不明):ショックを起こすことがあるので、観察を十分に行い、必要に応じ適切な処置を行うこと。また、軽度の過敏症状も重篤な症状に進展する場合がある。
    • 2)痙攣発作(頻度不明):発現した場合には、フェノバルビタール等バルビツール酸誘導体又はジアゼパム等を投与すること。
    • 3)アナフィラキシー(頻度不明):アナフィラキシー(呼吸困難、咽頭浮腫・喉頭浮腫等)があらわれることがある。
    • 4)麻痺、髄膜炎(いずれも頻度不明)。
    • 5)アレルギー反応に伴う急性冠症候群(頻度不明)。
  • 2.その他の副作用:
    • [1]精神神経系:(5%以上)頭痛、発熱<37~38℃>、(0.1~5%未満)知覚異常、反射亢進、めまい。
    • [2]消化器:(0.1~5%未満)悪心、嘔吐。
    • [3]循環器:(0.1~5%未満)血圧低下。
    • [4]過敏症:(0.1~5%未満)発疹。
    • [5]内分泌系:(頻度不明)甲状腺機能低下症。
    • [6]その他:(0.1~5%未満)背部痛、発汗。

オムニパーク240注10mLの使用上の注意

【警告】

ショック等の重篤な副作用があらわれることがある。

【禁忌】

  • 1.既往歴を含め、痙攣、てんかん及びその素質がある患者[痙攣又はてんかんを誘発するおそれがある]。
  • 2.ヨードに過敏症又はヨード造影剤に過敏症の既往歴のある患者。
  • 3.重篤な甲状腺疾患のある患者[ヨードが甲状腺に集積し、症状が悪化するおそれがある]。

【重要な基本的注意】

  • 1.ショック等の発現に備え、十分な問診を行うこと。
  • 2.投与量と投与方法にかかわらず過敏反応があらわれることがある(本剤によるショック等の重篤な副作用は、ヨード過敏反応によるものとは限らず、それを確実に予知できる方法はないので、投与に際しては必ず救急処置の準備を行うこと)。
  • 3.投与にあたっては、開始時より患者の状態を観察しながら、過敏反応の発現に注意し、慎重に投与すること(また、異常が認められた場合には、ただちに投与を中止し、適切な処置を行うこと)。
  • 4.遅発性副作用に備えて検査終了数時間後にも遅発性の副作用の発現の可能性があることを患者に説明した上で、発疹、発熱、悪心、めまい、胸内苦悶感等の副作用と思われる症状があらわれた場合には、速やかに主治医等に連絡するように注意を与えること。
  • 5.大量の本剤が頭蓋内に流入した場合には、痙攣発作があらわれるおそれがあるので、フェノバルビタール等バルビツール酸誘導体又はジアゼパム等を24~48時間経口投与すること。
  • 6.検査終了後は、副作用を防止するために患者を数分間坐位(垂直位)にさせることにより、造影剤をできるだけ腰部に移動させること。また検査終了後8時間は患者の頭部を10~15度挙上し、以後も16時間は安静にしておくこと。
  • 7.ヨード造影剤の投与により腎機能低下があらわれるおそれがあるので、適切な水分補給を行うこと。

【合併症・既往歴等のある患者】

  • 1.一般状態の極度に悪い患者:診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。
  • 2.気管支喘息のある患者:診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと(喘息発作を誘発するおそれがある)。
  • 3.重篤な心障害のある患者:診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと(血圧低下、不整脈、徐脈等の報告があり、症状が悪化するおそれがある)。
  • 4.マクログロブリン血症の患者:診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと(類薬において静脈性胆嚢造影で血液のゼラチン様変化をきたし、死亡したとの報告がある)。
  • 5.多発性骨髄腫の患者:診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと(特に多発性骨髄腫で脱水症状のある場合、腎不全(無尿等)があらわれるおそれがある)。
  • 6.テタニーのある患者:診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと(血中カルシウムの低下により、症状が悪化するおそれがある)。
  • 7.褐色細胞腫又はパラガングリオーマのある患者及びその疑いのある患者:診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと(刺激によりカテコールアミンを分泌し血圧上昇発作があらわれるおそれがある)。
  • 8.本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギーを起こしやすい体質を有する患者。
  • 9.薬物過敏症の既往歴のある患者。
  • 10.脱水症状のある患者:急性腎障害があらわれるおそれがある。
  • 11.高血圧症の患者:血圧上昇等、症状が悪化するおそれがある。
  • 12.動脈硬化のある患者:心・循環器系に影響を及ぼすことがある。
  • 13.糖尿病の患者:急性腎障害があらわれるおそれがある。
  • 14.甲状腺疾患<重篤な甲状腺疾患を除く>のある患者:ヨードが甲状腺に集積し、症状が悪化するおそれがある。
  • 15.アルコール中毒患者:検査中に禁断症状として痙攣発作(アルコール性てんかん)があらわれるおそれがある。
  • 16.慢性呼吸器系疾患のある患者:症状が悪化するおそれがある。
  • 17.急性膵炎の患者:本剤投与前後にはガイドライン等を参考にして十分な輸液を行うこと(また、症状が悪化するおそれがある)。
  • 18.抗痙攣薬投与中<既往歴を含め痙攣・てんかん及びその素質を除く>の患者:抗痙攣薬の投与を継続し、痙攣発作があらわれた場合には、フェノバルビタール等バルビツール酸誘導体又はジアゼパム等を投与すること。

【腎機能障害患者】

  • 1)重篤な腎障害(無尿等)のある患者:診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと(本剤の主たる排泄経路は腎臓であり、排泄遅延から急性腎障害等、症状が悪化するおそれがある)。

【肝機能障害患者】

  • 1)重篤な肝障害のある患者:診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと(症状が悪化するおそれがある)。

【妊婦】

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、診断上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(本剤投与の際にはX線照射をともなう)。

【授乳婦】

診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット静脈内投与)で乳汁中に移行したとの報告がある)。

【小児等】

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

【高齢者】

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下している)。

【相互作用】

  • 2.併用注意:
    • [1]ビグアナイド系糖尿病用薬(メトホルミン塩酸塩、ブホルミン塩酸塩等)[乳酸アシドーシスがあらわれることがあるので、本剤を使用する場合には、ビグアナイド系糖尿病用薬の投与を一時的に中止するなど適切な処置を行うこと(ヨード造影剤の投与後に腎機能低下があらわれた場合、ビグアナイド系糖尿病用薬の腎排泄が減少し、血中濃度が上昇すると考えられている)]。
    • [2]フェノチアジン系薬剤等の抗精神病薬(クロルプロマジン塩酸塩、フルフェナジンマレイン酸塩等)[痙攣発作発現の可能性が増大するとの報告があるので注意し、少なくとも検査48時間前から検査後12時間は抗精神病薬の投与を中止し、痙攣発作が発現した場合には、フェノバルビタール等バルビツール酸誘導体又はジアゼパム等を投与すること(痙攣閾値を低下させると考えられている)]。

【臨床検査結果に及ぼす影響】

甲状腺機能検査等の放射性ヨードによる検査に影響を及ぼすことがあるので、放射性ヨードによる検査は本剤投与前に実施すること(また、本剤投与後1ヵ月間は放射性ヨードによる検査を実施しないこと)。

【適用上の注意】

  • 1.薬剤投与前の注意:
    • 1)投与前に体温まで温めること。
    • 2)嘔吐をできるだけ回避するため患者を空腹状態にしておく(ただし水分制限はしない)。
  • 2.薬剤投与時の注意:
    • 1)尿路、CT又は血管用の製剤を脳槽あるいは脊髄撮影に使用しないこと。本剤は製剤により効能・効果、また撮影の種類により用法・用量が異なるので注意すること。
    • 2)1回の検査(クモ膜下)には総ヨード量3000mg以下とすること。
    • 3)本剤の注入量より多量の脊髄液を除去しないこと。
    • 4)他の薬剤との混注はしないこと。
    • 5)注入装置の洗浄が不十分な場合には、注入器内部に付着する残存液に由来する銅イオン溶出等によって、生成物を生じるおそれがあるので、使い捨て以外の器具を用いる場合には内部の汚れに注意し、洗浄、滅菌を十分に行うこと。
  • 3.薬剤投与後の注意:
    • 1)投与後も水分補給を行い、造影剤の速やかな排泄を促すこと。
    • 2)再検査は5~7日の期間をおくこと。

【保管上の注意】

室温保存。

オムニパーク240注10mL

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